【読書】私が弁護士になるまで / 菊間千乃 | THE ONE NIGHT STAND~NEVER END TOUR~

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「40歳からの〇〇学 ~いつまでアラフォーと言えるのか?な日々~」から改題。
書評ブログを装いながら、日々のよしなごとを、一話完結で積み重ねていくことを目指しています。

私が弁護士になるまで / 菊間千乃



元フジテレビアナウンサーの菊間千乃さんが、弁護士になるまでのことを綴った本です。


診断士試験の1次が終わって2次にむかう中で読みました。
そして、菊間さんと比べたらなんて自分は甘いんだろう、と痛切に感じました。
むろん、働きながら合格することはほぼ困難である司法試験と
働きながら取ることが前提にある中小企業診断士試験を
簡単に比べることは出来ないと思いますが、
それでも、自分を追い込んでいく姿勢が半端なく凄いと思います。

「必死で勉強するとはこういうことか」
そう、何度も思わされました。


実は「必死で勉強した」というリアルな感触を僕はもったことがありません。
中学受験は言うに及ばず、高校受験も大学受験も
最終的にはそれなりの結果を出しているにもかかわらず、
そうした感触は持てませんでした。
試験というのではなくても、
社会人として仕事の上で身につけなくてはいけないスキルを学ぶことも含めて
「必死」
という言葉は、自分で体験してきたという実感はまるでないのです。



この本にこんな記述がありました。
彼女の成績優秀な友人(勉強仲間)について触れた部分です。

「聞くと、努力コンプレックスに支配されていたという。やらなきゃいけないと思いながら、長時間の集中力が続かず、勉強ができない。努力が足りないとわかっていてもできない。二日でやる気が切れて、翌日はボーッとしている自分がいる。その自分に嫌気がさし、落ち込むことがあったという。」(P100)


「努力コンプレックス」
この感覚は凄くよくわかります。
僕が抱えているコンプレックスはまさにこれだとい言ってもいい。
だから常に
「こんな程度で合格していしまっていいのだろうか?」
と思います。

いまもこの感覚はあります。診断士試験でも、1次が終わったあと、
「受かっちゃっていいのか」
と自問したくらいですから。

でも、少しだけこの本を読んで救われた部分があります。
菊間さんの友人(真美さんと言うらしい)は最終的に司法試験に合格しています。
「方法論なんて人それぞれで、要は合格すればいいんじゃない」
ということに気付いたから、ということらしいです。

確かにその通りだと思います。
結局、自分のスタイルを確立したほうがいいわけだし、
なにより、自分のスタイルでやらないと意味がないわけで。


以前、偶然耳にした言葉を思い出します。

「間違った勉強法で合格する人はいますが、勉強しないで合格する人はいません」

結局、大切なことは
「周囲のアドバイスには謙虚に耳を傾け、自分に有用な情報だけを取捨選択し、こうと決めたら後は淡々とこなすだけ」(p101)


そう覚悟させてもらえる一冊でした。