生きてる線、死んでる線

テーマ:
photo:01

「一本の線を描くのに三日かかる。」

先生が100号の白地のキャンバスに日本の筆で黒く描かれた円を指先て言う。

「丸と言うのは全てを表す線で、精神統一してないと生きた線が書けないんだよ。」
と聞いたのが20才。解ったような解らないような…でした。

今なら前より解ります。確かに線には、生きてる線と死んでる線があります。

たった一本すーっと紙に線を引くだけで、生きてるか死んでるか感じます。
解っても、描けるか?はまだまだです[みんな:01]

上っ面だけの生きた線もある。

絵の熟練された方の線は、一本の線で呼吸を感じ生きてます。ただの線なのにそこに生命感が宿っています[みんな:02]

線に迷いがありません。自信と信念と精神性がある。

剣客の一振りの太刀のような精神集中を感じます。

そして、曲線とは鋭さとは違う、精神世界を表していて。先生の晩年の悟りであったと今感じます[みんな:03]


AD