マートン選手の本塁クロスプレー…海外でプレーしてるとよくあるシーンで、個人的には「そう言うプレー」だと解釈している。
タイミングがアウトとなる場合は"もう…行くしかない"のかなと。もし、味方のランナーがホーム手前で大人しくアウトになってしまったら…チームの士気は一気に下がる。
僕の経験したアメリカ、カナダ、メキシコなんかのキャッチャーもそれは覚悟、それでもホームを守る姿がキャッチャーを目指す選手の魅力の一つになってた。「キャッチャーってカッコイイ!」って。(野球の中で唯一コンタクトプレーがあるポジションだから?コンタクト好きな選手は沢山存在するのは事実)ルール上、乱闘が許されているアイスホッケーが盛んなカナダではかなり盛り上がるプレーの一つだった。そう言う見方がある。
ただ…そこは日本。日本の感覚からすると許されないんじゃないかな。武士道の意を含む日本の野球では「潔くない危険で卑劣なプレー」と評される?関係ないか。
危険度を考えると…コンタクトプレーのある格闘技やスポーツでは体格によって区別する階級制がある?それ程体格差はコンタクトする場合の影響は大きい。日本人と外国人の体格さを考えればルール化しても良いと思う。
解釈の相違は沢山ある。
ゲッツー崩しだってエゲツないことも多い(もちろん報復行為が待っているが)それを回避してゲッツーを取るのが二遊間のプレーの美しさ、凄さ。感動を与えてくれる野球の魅力の一つ。
ピッチャーがデッドボールを当ててしまった後、帽子を取って謝罪する行為も海外では味方の信頼を裏切る行為と受け取られることがある。投手は一番のファイターじゃないといけない、のだ。僕ももう何年もこの行為はやってない。
高校の後輩の田中雅彦がマートンのクロスプレーで怪我をした。僕だって良い気はしない。雅彦のチームメイトで先輩の相川さんも口外出来ない強い思いがあっただろう、と思う。当然黙っているわけにはいかない。
しかし、勝つことを求められ、「外国人選手の役割」を考えるなら…マートンのプレーは前回に続き一貫しているわけでプレーヤーとして誇れると思う。怪我を覚悟の上でホームを死守する捕手の思いも同時に誇り高い。
どちらがいい、悪いと言うのでは無く、「日本には日本の野球があって良い」と思う。日本の野球、はこれからどうなって行くのか?と言う部分が個人的にはとても興味深い。外国人選手が持ち込むプレーや野球観をどうとらえるか。日本の野球を守るのか、変えるのか。ルールとしての問題点は無いのか。
NPBは選手の為に、日本の野球のために、これからを見据えた議論をすべきではないか。
一球に、ワンプレーに、命懸けでプレーしているプレーヤーへ尊厳のあるルールや野球環境作りが成される事を願う。