小倉貴久子の【モーツァルトのクラヴィーアのある部屋】第11回。


先日、東京オペラシティの近江楽堂にて心に響くすてきな音色を

聴いてまいりました。





小さな白いドーム型のサロン。

こじんまりという言葉がぴったりの空間ですが、

響きが良かったです。古楽器の演奏会に向いていますね。


小倉さんのフォルテピアノを取り巻く形で、

客席が並んでいました。

奏者の息遣いや表情、手元、弦やダンパーの動き、


すべてすぐそばで感じることができます。


このシリーズを聴かせていただくのは2度目。

ゲスト作曲家は、楽聖ベートヴェン。

いつ聴いても、小倉さんのフォルテピアノには心躍ります。

そして、同じ曲を何度も違う形で楽しませてくださいます。

何が起こるのかワクワクっぱなしの2時間でした。


CDとは違う演奏法、表現、即興性・・。

フォルテピアノの音色の豊かさを、こんなに間近で感じられて

幸せな時間を過ごすことができました。

小倉さんの音、やっぱり好きです。

なんというか、すっと心に入って違和感の何もない音。

それは心地よい刺激であり、癒しでもあり・・。


今回のフォルテピアノは、アントンヴァルター1795年のレプリカ。

もう少し大きな会場(と言っても中ホールくらい)で、

聴くのとはまったく印象が違いました。


楽器から1mほどしか離れていない位置に、

180度お客様で取り囲まれる形での演奏。

爽やかに軽やかに、そしてエネルギッシュに鍵盤に指を走らせる

小倉さん。なんて潔い演奏なのでしょう。

ときに優雅に、ときにいたずらっ子のように、ときに悲哀に満ちて・・。


まるで二人の大作曲家の声が、時空を越えて聞こえてくるよう。


私は鍵盤が見える位置にいなかったけれど、

逆にダンパーペダルの使い方や、

打鍵の強弱によって変わる楽器の反応を見ることができ、

非常に興味深く、聴き入っていました。

現代のピアノでやったら、絶対に出せない音色の秘密を、

少し知ることができました。

ペダリング、モダンピアノで同じようにやったら絶対に

あんなふうに幻想的な響きは生まれないな~。





モーツァルトのクラヴィーアのある部屋・第11回


〔ゲスト作曲家〕L.v.ベートーヴェン


 Ludwig van Beethoven [1770-1827]


 小倉 貴久子(クラヴィーア)


ベートーヴェン:

 選帝侯ソナタ 第3番 ニ長調 WoO47-3

 ソナタ 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」

 ソナタ 変イ長調 Op.26「葬送」

モーツァルト:

 小品 ヘ長調 K.33B

 幻想曲 ニ短調 K.397

 ソナタ イ長調 K.331「トルコ行進曲付き」




次回、第12回は6月17日。


そのゲストとなる2人の作曲家の一人、イアサント・ジャダンの

ソナタから第3楽章がアンコール曲でした。

・・・いつまででも、アンコールしたいくらい・・・!

小倉さん、素晴らしい演奏をありがとうございました。








ぜひぜひまた聴きたいです。

第13回は8月5日。

みなさま、一度ぜひ小倉さんの演奏をお聴きくださいませ♪


CDもたくさん出ています♪


私のおすすめは「輪舞(ロンド)」。

また、こちらから画像や演奏されている動画も公開しています。

http://www.h2.dion.ne.jp/~kikukohp/












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