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4月2日松下幸之助一日一話
人間はダイヤモンドの原石
私は、お互い人間はダイヤモンドの原石のごときものだと考えている。ダイヤモンドの原石は磨くことによって光を放つ。しかもそれは、磨き方いかん、カットの仕方いかんで、さまざまに異なる、さん然とした輝きを放つのである。同様に人間は誰もが、磨けばそれぞれに光る、さまざまなすばらしい素質を持っている。だから、人を育て、活かすにあたっても、まずそういう人間の本質というものをよく認識し、それぞれの人が持っているすぐれた素質が活きるような配慮をしていく、それがやはり基本ではないか。もしそういう認識がなければ、いくらよき人材があっても、その人を活かすことはむずかしいと思う。
【コラム】筆洗
2014年4月1日東京新聞TOKYOWeb
▼「大きいことはいいことだ」-。日本の高度成長期を伝える文句としてしばしば引用される一九六七(昭和四十二)年の森永エールチョコレートの広告である
▼富、成長、繁栄。そんな時代の空気に「ジャンボ」のニックネームは似合った。高度成長期を支えた旅客機ボーイング747が三十一日、日本の旅客航空会社から引退した。日本デビューは七〇年だった
▼中高年には思い出が詰まった飛行機である。初めての海外旅行や、新婚旅行で乗ったという人もいるだろう。九三年本格導入の政府専用機もジャンボである。悲しい出来事もあった。八五年、日航機が群馬県・御巣鷹の尾根に墜落した
▼巨大を意味する「ジャンボ」の語源はアフリカの大平原で捕獲され、十九世紀後半に米サーカスで活躍したゾウの現地名だという。米タフツ大学の研究で知った。人気を博したが、鉄道事故で突然この世を去ったという
▼「ジャンボ」という価値の時代は去った。軽量。コンパクト。効率。正しい方向である。大きさや経済成長にこだわる生き方が見直されるのは当然だが、素朴な価値に向かって、必死になって働いたあの時の日本人がいとおしくもある
▼ゴルフの尾崎、プロレスの鶴田、野球の仲根。そういえば最近では、ジャンボという愛称も聞かなくなった。時代に合わぬせいだろう。ジャンボになるのは消費税ばかりか。
【社説】東京新聞TOKYOWeb
きょうから消費税8% 国民の痛みに心を砕け
2014年4月1日
消費税率が8%に引き上げられた。物価が上昇する中、社会保険料などの負担増も相次ぐ。景気対策ばかりでなく、弱者対策にもっと目配りすべきだ。
増税開始日の直前まで、全国のスーパーや大型店は買い置きできる日用品や食料品を求める消費者でごった返した。目いっぱい詰まったレジ袋を三つ四つ抱えるお年寄りも目についた。高額の家電製品やブランド品ばかりでなく、こうした十円単位の節約につなげる生活品のまとめ買いは、十七年ぶりの消費税引き上げに身構え、わずかでも生活防衛をとの切実な思いが伝わってくる。
◆本格的な負担増時代
消費税率3%の引き上げで国民負担は約八兆円増える。これまでの税制改正は増税と減税をセットで行い、痛みを和らげるのが基本であった。しかし、今回は所得税などの減税はなく、増税のみだ。
それだけではない。厚生年金の保険料率は毎年上昇し、国民年金の保険料も上がる。復興増税として十年間、住民税に年一千円の上乗せも始まる。一方で、公的年金の支給額が0・7%引き下げられる。円安で広く物価が上がってきたところに追い打ちをかける負担増の数々である。
消費税は所得が低い人ほど負担が重くなる逆進性が特に問題だ。みずほ総合研究所の試算で、年収三百万円未満世帯は今回の増税で年間の消費税負担は約五万七千五百円増え約十五万三千円となる。
収入に対する負担率は6・5%に上昇、年収六百万~七百万円未満世帯の3・9%、年収一千万円以上世帯の2・7%を大きく上回る。負担率の格差は、税率が上がるほど拡大する。
低所得者の増税負担を和らげるため、住民税がかからない人に現金一万~一万五千円を配るが、この程度の給付一度きりでは「焼け石に水」である。
◆でたらめの景気対策
政府の対応を見るかぎり、重視するのは弱者への配慮よりも、もっぱら景気の先行きであり、いかに消費税率10%へ再増税する環境をつくるかだと思ってしまう。
政府は、増税前の駆け込み需要の反動減で景気の落ち込みは避けられないとして、二〇一三年度補正予算で五・五兆円もの景気対策を決めた。いわば「増税のために巨額の財政出動をする」という泥縄対応の愚かさもさることながら、許せないのはその中身である。政府の行政改革推進会議が一四年度当初予算の概算要求から「無駄」と判定した事業の多くを補正予算で復活させていた。
こんなでたらめな予算の使い方をするのは、消費税収で財源に余裕が生まれると判断したためだ。これでは何のための増税かというのが国民の率直な思いであろう。
そもそもが大義のない増税であった。天下りするシロアリ官僚の排除や国会議員の定数大幅削減など国民に増税を強いる前提だった「身を切る」約束も実行していない。増税の目的であった社会保障制度改革は、所得など負担能力に応じて給付削減といった抜本的見直しが必要なのは明らかなのに議論の先行きは不透明なままだ。
「先に増税ありき」の財務省の論理にのるから次々と齟齬(そご)を来す。今また、来年十月に消費税率を10%に引き上げる「次なる増税」を確かなものにしようと財務省は躍起である。
前回一九九七年の3%から5%への引き上げでは、景気が大失速し、今に続く「十五年デフレ」のきっかけとなった。
景気の腰折れを防ぎ、デフレ脱却を急ぐことに異論はないが、増税でかえって財政規律が緩む現政権の経済政策をみせられると、景気対策の名の下に公共事業の大盤振る舞いや政官業癒着で予算を食いものにする「何でもあり」がまかり通りそうだ。これは納税者への裏切り行為以外の何ものでもない。
アベノミクスは勢いを失いつつあり、景気の失速懸念が強まると日銀の追加金融緩和が予想される。その時、財政規律に疑念が生じれば、意図せぬ金利上昇を招きかねないし、無理に増税を断行すれば、消費不況から景気腰折れ、デフレ悪化のリスクに直面する。でたらめの財政運営が許される状況ではない。
◆10%の判断は慎重に
安倍政権は企業活動を活性化させることで経済成長を目指すが、格差や貧困などへの目配りがなさすぎる。消費税増税の対応には、それが如実に表れている。
10%への引き上げは慎重にすべきだ。今回の増税後の経済情勢を踏まえ、時期や税率の引き上げ幅、低所得者や年金生活者への配慮を十分に検討する。GDP(国内総生産)の数値だけでなく、声なき声に耳を傾け、国民の痛みに心を砕いてほしい。
☆ 今日も皆様にとって良い一日で有りますように ☆
カープVメール
1日マツダスタジアム、カープ7―4ヤクルト、勝ち投手野村1勝、セーブ・ミコライオ2S、本塁打丸1号、松山1号
4月2日松下幸之助一日一話
人間はダイヤモンドの原石
私は、お互い人間はダイヤモンドの原石のごときものだと考えている。ダイヤモンドの原石は磨くことによって光を放つ。しかもそれは、磨き方いかん、カットの仕方いかんで、さまざまに異なる、さん然とした輝きを放つのである。同様に人間は誰もが、磨けばそれぞれに光る、さまざまなすばらしい素質を持っている。だから、人を育て、活かすにあたっても、まずそういう人間の本質というものをよく認識し、それぞれの人が持っているすぐれた素質が活きるような配慮をしていく、それがやはり基本ではないか。もしそういう認識がなければ、いくらよき人材があっても、その人を活かすことはむずかしいと思う。
【コラム】筆洗
2014年4月1日東京新聞TOKYOWeb
▼「大きいことはいいことだ」-。日本の高度成長期を伝える文句としてしばしば引用される一九六七(昭和四十二)年の森永エールチョコレートの広告である
▼富、成長、繁栄。そんな時代の空気に「ジャンボ」のニックネームは似合った。高度成長期を支えた旅客機ボーイング747が三十一日、日本の旅客航空会社から引退した。日本デビューは七〇年だった
▼中高年には思い出が詰まった飛行機である。初めての海外旅行や、新婚旅行で乗ったという人もいるだろう。九三年本格導入の政府専用機もジャンボである。悲しい出来事もあった。八五年、日航機が群馬県・御巣鷹の尾根に墜落した
▼巨大を意味する「ジャンボ」の語源はアフリカの大平原で捕獲され、十九世紀後半に米サーカスで活躍したゾウの現地名だという。米タフツ大学の研究で知った。人気を博したが、鉄道事故で突然この世を去ったという
▼「ジャンボ」という価値の時代は去った。軽量。コンパクト。効率。正しい方向である。大きさや経済成長にこだわる生き方が見直されるのは当然だが、素朴な価値に向かって、必死になって働いたあの時の日本人がいとおしくもある
▼ゴルフの尾崎、プロレスの鶴田、野球の仲根。そういえば最近では、ジャンボという愛称も聞かなくなった。時代に合わぬせいだろう。ジャンボになるのは消費税ばかりか。
【社説】東京新聞TOKYOWeb
きょうから消費税8% 国民の痛みに心を砕け
2014年4月1日
消費税率が8%に引き上げられた。物価が上昇する中、社会保険料などの負担増も相次ぐ。景気対策ばかりでなく、弱者対策にもっと目配りすべきだ。
増税開始日の直前まで、全国のスーパーや大型店は買い置きできる日用品や食料品を求める消費者でごった返した。目いっぱい詰まったレジ袋を三つ四つ抱えるお年寄りも目についた。高額の家電製品やブランド品ばかりでなく、こうした十円単位の節約につなげる生活品のまとめ買いは、十七年ぶりの消費税引き上げに身構え、わずかでも生活防衛をとの切実な思いが伝わってくる。
◆本格的な負担増時代
消費税率3%の引き上げで国民負担は約八兆円増える。これまでの税制改正は増税と減税をセットで行い、痛みを和らげるのが基本であった。しかし、今回は所得税などの減税はなく、増税のみだ。
それだけではない。厚生年金の保険料率は毎年上昇し、国民年金の保険料も上がる。復興増税として十年間、住民税に年一千円の上乗せも始まる。一方で、公的年金の支給額が0・7%引き下げられる。円安で広く物価が上がってきたところに追い打ちをかける負担増の数々である。
消費税は所得が低い人ほど負担が重くなる逆進性が特に問題だ。みずほ総合研究所の試算で、年収三百万円未満世帯は今回の増税で年間の消費税負担は約五万七千五百円増え約十五万三千円となる。
収入に対する負担率は6・5%に上昇、年収六百万~七百万円未満世帯の3・9%、年収一千万円以上世帯の2・7%を大きく上回る。負担率の格差は、税率が上がるほど拡大する。
低所得者の増税負担を和らげるため、住民税がかからない人に現金一万~一万五千円を配るが、この程度の給付一度きりでは「焼け石に水」である。
◆でたらめの景気対策
政府の対応を見るかぎり、重視するのは弱者への配慮よりも、もっぱら景気の先行きであり、いかに消費税率10%へ再増税する環境をつくるかだと思ってしまう。
政府は、増税前の駆け込み需要の反動減で景気の落ち込みは避けられないとして、二〇一三年度補正予算で五・五兆円もの景気対策を決めた。いわば「増税のために巨額の財政出動をする」という泥縄対応の愚かさもさることながら、許せないのはその中身である。政府の行政改革推進会議が一四年度当初予算の概算要求から「無駄」と判定した事業の多くを補正予算で復活させていた。
こんなでたらめな予算の使い方をするのは、消費税収で財源に余裕が生まれると判断したためだ。これでは何のための増税かというのが国民の率直な思いであろう。
そもそもが大義のない増税であった。天下りするシロアリ官僚の排除や国会議員の定数大幅削減など国民に増税を強いる前提だった「身を切る」約束も実行していない。増税の目的であった社会保障制度改革は、所得など負担能力に応じて給付削減といった抜本的見直しが必要なのは明らかなのに議論の先行きは不透明なままだ。
「先に増税ありき」の財務省の論理にのるから次々と齟齬(そご)を来す。今また、来年十月に消費税率を10%に引き上げる「次なる増税」を確かなものにしようと財務省は躍起である。
前回一九九七年の3%から5%への引き上げでは、景気が大失速し、今に続く「十五年デフレ」のきっかけとなった。
景気の腰折れを防ぎ、デフレ脱却を急ぐことに異論はないが、増税でかえって財政規律が緩む現政権の経済政策をみせられると、景気対策の名の下に公共事業の大盤振る舞いや政官業癒着で予算を食いものにする「何でもあり」がまかり通りそうだ。これは納税者への裏切り行為以外の何ものでもない。
アベノミクスは勢いを失いつつあり、景気の失速懸念が強まると日銀の追加金融緩和が予想される。その時、財政規律に疑念が生じれば、意図せぬ金利上昇を招きかねないし、無理に増税を断行すれば、消費不況から景気腰折れ、デフレ悪化のリスクに直面する。でたらめの財政運営が許される状況ではない。
◆10%の判断は慎重に
安倍政権は企業活動を活性化させることで経済成長を目指すが、格差や貧困などへの目配りがなさすぎる。消費税増税の対応には、それが如実に表れている。
10%への引き上げは慎重にすべきだ。今回の増税後の経済情勢を踏まえ、時期や税率の引き上げ幅、低所得者や年金生活者への配慮を十分に検討する。GDP(国内総生産)の数値だけでなく、声なき声に耳を傾け、国民の痛みに心を砕いてほしい。
☆ 今日も皆様にとって良い一日で有りますように ☆
カープVメール
1日マツダスタジアム、カープ7―4ヤクルト、勝ち投手野村1勝、セーブ・ミコライオ2S、本塁打丸1号、松山1号