LINE は確かに人を殺すかも |     在宅生徒会長

    在宅生徒会長

         中学で2年間不登校だった娘は、
         困難な受験を乗り越え、高校2年生になりました。
         未だ完全復帰とは言えませんが、
         どうにかこうにか学校に通っています。

ちょっと物騒なタイトルですね。

今のnonにとってLINEは、
外の世界とつながる、唯一の窓口。
同じ趣味の仲間とのお喋りは、とても楽しいようだ。

ただ、LINE上での小さなトラブルは、
やっぱり、後を絶たないらしい。
文字の付き合いだから、
読み方によってまるで意味が違っちゃったり、
相手を不愉快にさせたりすることがある。
気をつけなきゃね。

…っていうのは、メールというものが発達してから、
大人もいろいろ経験してきたことだろう。



私自身は、LINEはやっていない。
でもTwitterもFacebookもやったので
どんなものかはわかっている
…と思ってた。




いやあ、びっくりした。


nonがLINE上でケンカ(?)をし、
集中砲火を浴びたのだ。


「死ネ」
「ウザイ」
「なンで生きてンの?」
「消えろ」


そんなコメントが流れ続けるのを、
リアルタイムで、nonと二人、
ずーっと眺めていた。



事の発端は、nonと仲のいい子(Xちゃん)との間で起こった、
ちょっとした行き違い。
ホントに、
「あれ?そう受け取っちゃった?」というような、
悪意のない、単なる誤解だったらしい。
(本人いわく)


nonと、Xちゃんとの間は、
それほどこじれてはいなかった。
問題は、その周りにいた子たちだった。


女子というのは、
「友達が傷ついた」となると、
その友達の代わりになって、相手を攻撃する。
仲間がいたら、一丸となって、
相手を叩き潰す。

もちろん全ての女子がそうではないが、
そういう子たちは確実にいる。


よく少女漫画であるシチュエーション。
ある男の子をめぐって、
その男の子と仲がいい女の子に、
「あんた、いい加減にしなよ。
A子は彼のことが好きなんだから、
彼の周りでウロチョロしないでちょうだい!」と
A子の友人B~Dが言いにくる。

そんな図式。


筋違いの友情をカサに、
熱い正義感を振りかざす。

「いや、あなたたちには関係ないのでは?」

まさにそれ。


nonとXちゃんの間に起こったことに、
周りがギャーギャー言い出した。



なんなんだろう、これ?

唖然とする。

画面に向かってつぶやく(口で)
「いや、アナタたち関係ないから」

でもそれを打ち込んだら、
火に油をそそぐのは明らか。



普段から、nonには、
「LINEをやることは許すけれど、
何かトラブルがあったら、必ずママに見せてね」、
と口をすっぱくして言っていた。
それを思い出して、見せに来てくれた。
「ママ、これ、どうしたらいい?」
手に負えなくなった、と思ったんだろう。


複数の相手から、
次々とコメントがくる。

「あなた誰ですか?」という相手もいるようだ。

第三者どころじゃない、見ず知らずの子までが、
nonにつかみかかって来る。

攻撃的で、悪意のあるコメントが垂れ流される。
いろいろな事実(いいががり)を並べ立て、
その釈明を求める。

「なんで、アナタたちに
そんなこと説明しなきゃいけないの?」

こちらとしては、それしかないので、
どうコメント返せばいいのかわからない。

迷って返信が送れずにいると、また言われる。

「まさかの既読無視ですか?」
「いい加減にしなよ」



おおー、これが噂の
「既読無視」が許されないという若者ルールか。
ヘンなところで、感心する。

「味方になってくれる仲間、探してんの?無駄だからね」
というのもあった。

裏で援軍を探すという方法があるらしい。
もちろん、nonにそんな援軍はいない。



コメント10件に1件も返せない。
とにかく早い。早い。早い。
呆れるほど早い。
しかも相手は複数。

ちょっと何か言おうものなら、
言葉尻を捉えられて、
またその言い訳を強いられる。



「ねえ、これ、放り出して、LINE切っちゃったら
ダメなの?」

ママは呆れ、ウンザリして提案したが、
「そんなことしたら、後が怖い」と言う。
LINEをやめて、もう二度と開かないならいいかもしれないけれど…。

そこで冒頭の
LINEが唯一の外との接点である
という、nonの現状が出てくる。


ふうう。

仕方がないので、
返事を返すのを一人に絞ることにした。
一番、言っている内容がまともな相手だ。
(それでも、言葉はスゴイけど)

その相手に繰り返し、繰り返し、
「わかりました。ご指摘ありがとう。
Xちゃん本人と直接話しますね」
という内容を、言葉を変えて返し続けた。


深夜になり、寝落ちしたのか、
はたまた飽きたのか、
ようやく静まってきたので、
LINEを切った。


深いため息。


すごいな、この世界。


改めて、nonに言う。
「見せてくれてありがとうね(>_<)」


これ、一人で見てたら、とんでもないかも。


人格を否定されるような
自分の悪口が流れているのを、
nonはママと二人で、
笑い泣きのような顔をしながら見ていたけれど、
「ふざけんな!」なんて悪態ついていたけれど、


「死ネ」と言われて、傷つかなかったわけがない。
気にせずにいられるわけがない。



「LINEいじめ」という言葉をよく聞く。
その片鱗を垣間見た気がする。

中学生が、この悪意の集中砲火を
自力で逃げられると思えない。


死んじゃうよ、これ。


大人だって、
ちょっと気に障った一行が、
気になって気になってしょうがなかったりするでしょう。


中学生には、耐えられないと思う。




中学生は、LINEはやらない方がいいと思う。

これが本音。



でも同時に
LINEなくしてコミュニケーションが成り立たない現実も
見なくちゃいけない。
LINEをやらせなきゃ、全てが解決するとは思えない。




もうひとつ
nonを攻めたててきた子たちは、
なぜそこまで人を傷つけようとするのか。

傷つけられた友人を守る、という大義名分を持って、
相手を傷つけるために、言葉を選ぶ。
どんな風に言えば、
相手により多くのダメージを与えられるか、
言葉を選びぬく。

なぜそんなことをするんだろう。

面白いから?


この子たちもきっと、
学校では普通の子なんだろう。

なんとも、やりきれない気持ちにさせられる。





そして何より、Xちゃん。
彼女は、nonが集中砲火を浴びている間、何をしていたか。

ずーっとそれを静観していたんですねえ。

ひとことも発さず、ずっと見ていた。
最後に一言だけコメントがあった。

「では、連絡待っています」
と。


ぞぞっと来た。


Xちゃんは、怒っていたのかもしれない。
nonが鈍くて、Xちゃんの気持ちを
わかっていないのかもしれない。
それにしても…




それから数日経ち、
nonとXちゃんは、
二人で直接やりとりをして
今ではすっかり和解した
らしい。

周辺の人たちは
「よくわからないけど、消えた」

らしい。




娘に送られた「死ネ」というメッセージ
それを見る親も、キッツイぞ~!

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