聴いた曲
Birth Control
Nuclear Reactor
1982

ひとこと感想

マイケル・シェンカーやスコーピオンズなど、ドイツのロックと言えば、様式美的であるが、本曲もそういった系譜に含まれている。


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バースコントロールは、ドイツののロックバンド。プログレもしくはメタル系のサウンドと先鋭的なジャケット画を特徴とし、1986年にベルリンで結成。メンバーはその後何度となく入れ替わるが、2014年2月をもって幕を閉じる。

本作「原子炉」は、すでにプログレ色がなくなりメタル色の濃い12枚目のアルバム「
Bäng」に収められており、ほとんどギターリフで成り立っている。

ドラムのバーンド・ノスケ(Bernd Noske)がリーダー的役割のもと、ブルーノ・フレンゼル(Bruno Frenzel、G)、ユルゲン・ゴルドシュミット(Jurgen Goldschmidt、B)、ステファン・リンケ(Stefan Linke、G)、ウルリッヒ・クライン(Ulrich Klein、K)といった構成。

なお、バースコントロールには他にも「核」関連の曲がある。

「ガンマ線 Gamma Ray」という曲は初期メンバーのもので、1973年に発表されている。これも機会があれば歌詞の分析などをしてみたいが、今回は残念ながらタイムアップ。

なお、1971年に発表された2作目のアルバム「Operation」の4曲目には、
The Work Is Doneという題名のものがあり、これは一部では「「ギブ・ミー・シェルター Give Me Shelter(The Work Is Done)」とされており、核シェルターの話かとおもいきや、これはベトナムを歌ったものであった。

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以下、恒例の超訳を掲げる。

しつこいようだが、決して「正しい」翻訳ではない。


原子炉

振り切れた俺は、もう、ほとんどグチャグチャ
どこでもいいから、行けるところにイかせてくれ

乗れよ、もっと激しく行こうぜ、覚悟しろよ
うまく付き合えるさ、人間なんだから
間違っちゃいない、これしかないんだ、覚悟しろよ

ウラン235
被覆管で猛烈に沸騰
危険なものは被せとけ

なす術ないまま時は過ぎる
なす術ないまま一瞬ですべてが終わる
だから、俺たちのいのちは、ちっぽけなもの

別のやり方なら、絶望から立ち直れるのか
そんな日々があるのかどうか、俺には分からない

デモや闘争は、やるだけさ
楽しくもなんともないが、それしかないんだろ

ああ、原子炉よ
おまえが俺たちの悩みを消してくれる
おまえが俺たちに究極の平和とゴールをくれる

ああ、原子炉よ
おまえが、業界の回し者
おまえが、海を汚す者

そうなのか、おい、おい

ああ、原子炉よ
おまえが俺たちの悩みを消してくれる
おまえが俺たちに究極の平和とゴールをくれる

ああ、原子炉よ
おまえが、業界の回し者
おまえが、海を汚す者


ああ、原子炉よ
おまえが、業界の回し者
おまえが、海を汚す者

***

今一つ、歌詞のニュアンスをつかめなかった。

おそらく原子炉から生まれるエネルギーのすごさをロック・ミュージックとして表現しているのであろうか。

タイトルも日本語の場合、「原子炉区」とかのほうが良いような気もするが、あまりそういうことを考えすぎても無意味なので、上記は、かなり大雑把な印象で書いてしまった。

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