僕は1年目の9月に、当時のトニーニョセレーゾ監督にスタメンで使っていただいてから、10年目の昨年まで、怪我と出場停止以外、1度もJリーグでスタメンを外されることがありませんでした。「継続」をテーマにしていた僕が最も誇れることです。

よく考えると、鹿島に入って、僕を外したことがあるのは、セレーゾだけということになります。僕は昨年、試合に出られなくなったとき、まさかそのままずっとスタメンのチャンスをもらえないとは思っていませんでした。

チームが何度か負けても、僕を使う素振りは一切ありませんでした。それどころか、何人か入れ替えながら行われる紅白戦で、半年間ほとんどスタメン組に入れてもらえませんでした。

僕は何度もセレーゾのところに行こうと思いました。でも結局、退団を決めた報告をしに行くまで、1度も話しに行きませんでした。行ったら、なんとなく自分自身に負けたことになる気がしていました。

セレーゾは僕が鹿島に入ったとき、僕にとても期待してくれました。1年目は毎日のようにマンツーマンで居残り練習をしてくれました。

1年間使っていただいた2年目の天皇杯で負けたとき、僕はロッカールームでセレーゾと抱き合って別れたことをよく覚えています。

昨年セレーゾが帰ってくると聞いたとき、僕は遅かれ早かれ、セレーゾに外されるような気がしました。僕の人生は何かそういうところがある気がします。

僕はセレーゾという1人の人間を浮かべるとき、「してもらえなかったこと」を考えるのではなく、「してもらえたこと」を考えるようにしています。それだけで僕は随分幸せになれるように思います。


昨日のカップ戦は負けました。3つの大会のうち、1つが終わりました。リーグ戦にターゲットを絞って頑張ります。昨日の試合で初体験をしました。相手チームのユニフォームが黒で、レフリーもパンツとソックスが黒でした。今まであまり気にしたことがありませんでしたが、意外と大事なんだと気づきました。前半に指摘したら、後半の開始にレフリーはソックスに2本、白いテープを巻いて出てきました。しかし、相手チームのソックスには白いラインがあり、逆効果でした。