国際結婚は慎重に。読者さんのお便り♪ | シングルファーザー熱意上げ郎のドタバタ子育て奮闘記

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シングルファーザーの熱意上げ郎が、娘3人の子育てに奮闘する、泣き笑いドタバタ劇場~♪

今回は、読者の方から頂いた、

お便りのほう、ご紹介したいと思います♪



熱意上げ郎様


時々投稿させてもらっている、リードです。

今回はちょっとした「事件」に遭遇、

上げ郎さんに、日本の若い女性に対し、

そして若い娘さんを持つ親御さん

(上げ郎さんのような)に

拡散してもらえたらと思って一筆書かせて頂きました。



長くなってしまったので、結論から。

一昔前と比べ、日本に住み、

働いている外国人が多くなって来ました。


必然的に「出会いの場」が増えていることも否めません。

でも、国際結婚に憧れている若い女性たち、

そして特に、外国人の方とつき合っている日本人女性には、

本当に本当に(5回ぐらい繰り返したいです)良く考えてほしい!


国際結婚に踏み切る前に、

夫の国の言語習得を含めて

自分が異文化にどこまで適応できるか

現実的に把握してほしいのです。


言語のみならず、自分と夫になる人の家族、

夫の国/住む町の環境など、

国際結婚には「問題」が起こった場合、

日本人と結婚した場合の十倍も二十倍も

複雑になってしまう要素が沢山あるのです。


そして、いざ問題が起こった時、

夫の言葉で(夫が日本人と同じ様に

日本語が出来るなら日本語でもいいかもしれませんが、

そうだとしても夫の家族はまず日本語はできません)

異なる文化、環境、法律が「足枷」になっても、

きちんと自分の意思を夫(及び周囲の人々)に伝え、

対等な話し合いが出来るかどうか、

ということも是非考えてほしいと思います。



私はアメリカ人の夫と結婚して31年、

アメリカに23年住んでいます。


彼が本当に素晴らしい人で、

日本にも10年ほど住んでいて

日本の社会や文化について

それなりの経験と知識、理解があり、

私自身、若い頃海外で暮らしたこともあるので、

これまで小さな問題があっても

話し合って解決して来ました。


夫には勿論長生きしてほしいけれど、

もし彼が明日居なくなったとしても、

私には自分一人食べていく経済力と、

この23年アメリカの地に築いて来た

基盤のようなものがあります。


これまでアメリカ人と結婚している

(またはしていた)日本人女性に数多く会いました。


離婚している人も多く、

ご苦労なさったのだろうと思いますが、

皆、仕事に精を出しながら子育てもこなし、

逞しく生きていらっしゃいます。


反面、夫だけを頼りにアメリカに来て住むようになり、

不幸にも夫のDVなどで離婚、

その後は、仕事も無い、英語もあまり出来ない、

おまけに親権も夫に取られて

一人で日本へ帰国、というケースも多々あるようです。



今回遭遇した方は、

もう少しでその「一人」になるところでした。



私は長年、

アメリカの高校で日本語を教えているのですが、

つい最近、元教え子君が

日本人の奥さんと

4か月になる可愛い赤ちゃん(女児)を連れて

アメリカに「里帰り」しました。


彼は卒業して10年ほどになりますが、

時々連絡を取っており、

日本が大好きで

何度も日本に行っていることだけは知っていました。


突然電話が掛かって来た時、

大喜びで我が家に招待し、

食事をしながら楽しい一時を過ごしたのですが、

その翌日、

奥さんから連絡があり、

夫がどうしても日本に帰らない、

私のグリーンカードもアメリカに居ながら申請し、

このままアメリカに住もう、と

言い出して聞かないと言うのです。


「旅行、里帰り」と言って、

約4週間で帰国する予定、

日本-アメリカ-日本という往復のチケットで

アメリカに来た筈だったのに、

このままずっとアメリカに住むなんて無理、と

何度彼女が頼んでも聞く耳持たず、


私も再び彼等を呼んで、

日本で仕事も、住んでいたマンションなども

そのままにして来ていることだから、

一度戻ってきちんとけじめをつければ?と

言ってみたのですが、


先生には僕らの事情はわからん、と一蹴。


それから赤ちゃんのパスポートを両方とも

(日米のパスポート)隠してしまい、

帰国したいと言う奥さんには

「一人で帰れ、子どもは置いて行け」と

言い出す始末でした。



奥さんはアメリカに住む気無し、英語も出来ない、

ビザも無いから免許も取れず

(たまたま私たちの住んでいる所は公共の交通手段が皆無)、

従って、日本と違ってどこにも行けず、

おまけにお金もないということで、

まさに「籠の鳥」になってしまい、

全ては彼の思うままに進んでいました。


彼はアメリカにいれば父親に仕事をもらえるし、

亡くなった祖母の家にただで住める、ということで、

もう日本を引き上げてアメリカに住むぞ、

とばかり家具を買い込んだりし始めました。


日本に帰りたいという妻の気持ちは完全に無視して。


とにかく少しでも力にならないと、

彼女は意に反してアメリカに居させられることになる、と、

ケースワーカーの方や

国際結婚の諸問題を扱って来られた弁護士さんなどに相談し、

日本語が少し出来る私の主人にもかなり協力してもらって、

何とか彼女を帰国させようと動き始めたのですが、

第三者である私たちが効果的に出来ることは少なく、

総領事館も余り助けてくれず、

そのうち彼女の夫(私の元教え子君)は

心理的なDVで彼女を服従させようとする中、

全く弱い立場に立たされた彼女を

半ば傍観するしかない状態が続きました。


この「事件」があるまで、

お金持ちの坊ちゃんで、

きちんと仕事もせず苦労したこともない人であることは

薄々知っていたものの、

ここまで酷い奴だとはつゆ知らず、

更に目の前には何も出来ず苦しんでいる

一人の日本人女性がいることに、心が痛みました。



アメリカ人の夫と日本人妻 の「問題」となるケースに、

アメリカに住む夫婦が離婚することになった場合、

よく日本人妻が夫の了解なく、

子どもを日本に連れ帰ってしまうことがあるのですが、

これはハーグ条約で「誘拐」になってしまうのです。


子どもがどこに住んでいたかが

決め手になるらしいのですが、

この、夫である元教え子君は、

妻が赤ちゃんを日本に連れて帰ってしまうなら、

それは妻の犯罪になると信じて疑わなかった様で、

逆に自分のしていることが

ハーグ条約に引っかかる等とは考えていなかった様です。


日本人妻が子ども(「居住地」がアメリカであり、

しかもアメリカ国籍を持つ子ども)を

日本に連れ帰ることが問題となるケースが殆どである中、

元教え子君のケースはそれと逆だったのです。

奥さんはオマケ、というのが

少々ユニークなケースだった訳ですが。。。


それにしても、元教え子君、

奥さんの人権を全面的に無視、。。。

一方奥さんの方は夫を怒らせまいと、

帰国したいと言う自分の意志もはっきり彼に言えません。

もう一緒にはやっていけない、

一つ屋根の下にも住めない

(本当にそういう気持ちだったのだと思いますが)

と私たちには言いつつ

(彼女の身に危険なことがあっては大変、と

危惧して我が家や友人宅に泊めたりしていました)、

夫が迎えに来れば黙って一緒に帰る、

という状況でした。



つまり、自分のしたいことを夫にはっきり言えない、

典型的かつ「日本的な」態度だったわけです。


彼女はアメリカ人の夫とその家族に囲まれ、

英語も出来ず、出来たとしても自己主張が出来ず、

自分が正しいと知っていても

(ハーグ条約のことは弁護士さんから情報をもらっていて、

赤ちゃんを日本に連れ帰っても問題にならない、

ということが分っていました)それを伝えることも出来ず、

赤ちゃんのパスポートも自分のパスポートも取られ、。。

という状態が二週間続きました。


「話し合い」の場を持ったものの、

夫やその両親が大声で怒鳴り続ける中、

彼女は殆ど発言できず、

私の主人が一応「通訳」ということで立ち会いましたが、

彼女が何か言おうとすると、

すぐ夫が遮る、という「話し合い」でした。


弁護士さんは、

元教え子君が立派な「誘拐犯」だということを立証すべく、

書類を用意していましたが、

彼の継母も弁護士に話を聞き始めました。


その弁護士に、

彼のしていることは犯罪になってしまうというと

はっきり告げられた段階で、

急遽「家族」三人で帰国する段取りとなり、

二週間の「事件」は終結して、

彼女は無事帰国することができました。


2週間ヒヤヒヤし通しでした。



もしこの「継母」さんが

全面的に息子の味方をしてしまっていたら、

そして彼女が独自に弁護士と話さなかったら、

「籠の鳥」はまだ籠から出られなかった筈です。


というのは、観光でアメリカに入っても、

赤ちゃんは米国籍を持っているので、

2か月ほどで居住権が付いてしまい、

その段階で赤ちゃんを連れて逃げ帰ると、

今度は彼女が「誘拐犯」にされてしまうからです。


まさに時間との戦いでした。


「元教え子君」はそういうことが分っていて、

「旅行」だと妻を騙してアメリカに入り、

「帰らないよ」と言い出して彼女を籠の鳥にしてしまい、

時間を稼ごうとしていたのではないかとさえ思います。


時間が経つほど、

彼女が赤ちゃんと帰国することは難しくなり、

2か月過ぎてしまえば、

赤ちゃんの為に我慢してアメリカに住むか、

一人で日本に帰るしかなくなるのです。


アメリカ国籍のある子どもの親権は、

経済的にその子をサポートできるかどうかが

決め手になるので

仕事も無い、英語も出来ない、

しかもアメリカ国籍もない日本人妻が

親権を与えられる訳はありません。



「結論」にも書きましたが、

泣く泣く子どもを置いて日本に帰らざるを得ない

日本人妻のケースになってしまうところでした。


とにかく、私たちはやきもきしながら

傍観するしかなかったこの「事件」、

継母さんがすんなり解決してくれて、

一同ほっとした訳です。


元教え子君の行為のために、

何十人もの脇役を巻き込んだドラマが終わり、

私は彼等が帰国した後、

親身になって直接、相談に乗ってくれた脇役さんたちに

せっせと感謝状を書きました。

精神的にも大変「疲れた」ハラハラドキドキの二週間でした。



後日談ですが、

この「元教え子君」は2週間ほどでUターン、

アメリカに戻ったそうです。


奥さん曰く、暫く「単身赴任」するとのこと。

子どもには両親が必要、と

二人とも離婚する気は無いらしいのですが、

こんな事件になっても一緒にいられるなんて、

夫婦の間のことは

他人には理解しきれないところがありますよね。



以上、読者さんからのお便りでした。


皆さん、今回のお話、どう思われましたか?



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