アベノミクスに生きている第一次安倍政権の失敗 | 猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

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安倍晋三応援ブログです。
やっと明るい未来を語る政治家が総理大臣になりました。しかし、闘いはまだまだこれから。子や孫が希望を持てる国になることを願うおやじです。

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安倍総理がたかじんのそこまで言って委員会のなかで移民政策を明確に否定したことがネットで話題になっている。このブログでもそれは誤解だと何度も書いたが、もちろん何の影響力もなかった。こういう誤解を解くには、ご本人がテレビで明言するに限る。

もっとも、この事実を知って少し安心した人もいるだろうが、安倍総理は新自由主義者、グローバリストと信じ込んでいる人は心配の種は尽きることはないだろう。不安を煽られ「外国人」という言葉に過敏に反応するようになっている人に、いくら事実を説明しても耳に入らないのではないか。

ところで、番組の中で印象に残ったのが、安倍総理自身が小泉政権・第1次安倍政権時に企業の業績は向上したのに賃金が上がらなかったと述べたことだ。そして、その原因としてデフレから抜け出せていなかったことを挙げている。

そのあたりの発言について、ぼやきくっくりさんが書き起こしてくださっているのでそこから引用させていただく。尚、ぼやきくっくりさんはいつものように、安倍総理の発言全部も含め、番組の内容を詳しくまとめてくださっている。

(引用ここから)
 「小泉政権、安倍政権において経済はだんだん、実質成長率は上がってくるんですが、デフレから脱却できなかったし、給料も上がらなかったんですね。企業は収益をすごく上げたんですが、デフレから脱却できなかった。そこで何をすべきか。これはやはり金融政策に課題というか問題があったと。今までの伝統的な金融政策では上手くいかなかったことが明らかになったんですが、伝統的な政策を変えていくのはそう簡単なことではないんですが、むしろ我々、野党になって、与党に戻るというこの時が最大のチャンスだというふうに考えてました」
(安倍総理が移民受け入れにNO!「たかじんのそこまで言って委員会」より)

では、その第一次安倍政権(2006年9月26日~2007年9月26日)時の賃金がどのように推移していたかを見てみよう。当時の景況がどうだったかのグラフと一緒に。


当時の景況は非常によかったのに、賃金は一般労働者もパートタイムも低下している。ちなみに非正規雇用の比率も入れているのは、1997年の消費増税後に全体の賃金指数は大きく下がっているのに、それと比較すると一般労働者とパートタイムの賃金の下がり方は穏やかだからだ。

つまり、全体の賃金を大きく押し下げたのは(リーマンショック時は別にして)非正規雇用の増加であった。言い方を変えると、企業は非正規社員比率を上げることで人件費を削減してきた。
話がそれているので元に戻すと、やはり第一次安倍政権時にも賃金が少し下がっていたのである。

それでは、第一次政権時と第二次での金融政策、財政政策がどう違うか比較してみよう。


第一次安倍内閣の発足前に量的緩和は終了したが、福井日銀はそれどころかマネタリーベースをさらに大きく減らしている。しかも安倍政権は公共投資も減らしているから、結果的にアベノミクスとは全く逆の政策となっている。これでは、いくら輸出が好調でもデフレ脱却は難しい。

そしてその反省がアベノミクスに生かされているのだが、安倍総理が番組の中でも「共産主義でもないのに異例」と言っていたような異例の対応として企業側に賃上げを働きかけた結果、大手企業の賃金は16年ぶりに引き上げ額が7000円を超えた。


中小企業のほうはまだデータを確認できていないが、業況、収益の改善を受けて全体的にはかなりの賃上げが見込めそうだ。安倍総理は何度も「景気は何より気分だ」と述べているが、この様に賃金が上がることはデフレ脱却に直接貢献するし、なにより世間の気分が盛り上がることが大きい。

アベノミクスが効果を挙げたのも「三本の矢」への期待感が大きかったからだが、それは総裁選以降の安倍総理の発信力の賜物であり、三本の矢がバラバラではなくしっかりとまとまっていたからだ。三本が安倍政権の元で一体化していたからこそ、国民の景気回復への期待感が高まったのである。

安倍総理は6日に消費増税後の市場調査として三越に出かけ、数冊の本を購入したことをフェイスブックで紹介していた。



平成26年4月17日
ジャパン・サミット2014 安倍内閣総理大臣基調講演
 最近私は、30年以上、日本経済の循環を眺めてきた練達のエコノミストによる、ひとつの分析を目にしました。
 「コンドラチェフの波」として知られる、技術革新やインフラ更新が左右する超長期の循環、また、建設投資を要因とする、長期の循環に当たる「クズネッツの波」。それから、中期、短期の循環である「ジュグラーの波」、「キチンの波」。
 これらの超長期から短期に及ぶ4つの波が、いま、日本経済では、揃いも揃って、みんな上向きだと、その意味で、珍しい現象が日本経済に起きている、という分析です。

バイオリズムを思い起こさせるようなこの理論が当たるのか当たらないのか私にはわからない。
とはいえ、総理大臣が引用するならネガティブ思考の本より、こういう前向きの本の方が「景気は気分」という観点からも望ましい。特にデフレは気分の部分も大きいのである。

アベノミクス三本の矢を切り離して個別に議論することは、三本がまとまっていることによる相乗効果、特にその「気分」の部分を無視している。しかし、アベノミクスブームが起きたのは三本の矢のどれもまだ発動していない時期だったように、数値ではなかなか測れない国民の気持ちが景気を動かしている。

ゴールデン・サイクルが来るという嶋中氏の分析があたるかどうかは我々国民次第だ。いくらアベノミクスを進めても、みんなの期待値が上がれば景気は良くなるが、気分が落ち込めばデフレからの脱却も遠のくことになるのである。

だから私は三本の矢がまとまって相乗効果を発揮しているアベノミクスを強く支持する。

(以上)

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