ポリフェノールの中には、フラボノイド類と言われる無色や淡色の成分があります。
フラボノイド類として分類される成分の中でも、
特に健康効果が高いとして注目されているのが「大豆イソフラボン」です。
大豆イソフラボンはその名前の通り大豆や大豆を使った加工食品に多く含まれています。
大豆イソフラボンを日常的に摂取することにより、女性ホルモンのバランスをうまくコントロールし、
更年期障害や冷え性といった女性によくみられる症状を緩和し、改善してくれる効果が期待できます。
大豆イソフラボンの一種類でもある「テンペ」は数年前に爆発的なブームとなりました。
テンペとは煮た大豆を白カビの一種であるテンペ菌で発酵をさせたものです。
煮豆を発酵させた日本の伝統食品としては納豆が有名ですが、テンペはインドネシア由来の食品です。
テンペは日本の納豆と違って独特の臭みや粘りがなく、
比較的クセが少ないので調理がしやすいというところが注目され、
健康食品として多くの小売店で購入ができるようになりました。
納豆が苦手という人は、食品から大豆イソフラボンを摂取するため、
このテンペを利用してみるのもよい方法でしょう。
大豆イソフラボンをさらに細かくみると、ダイジンやゲニスチンといった成分に分類ができます。
これらはのぼせやほてり、突然の発汗や気分のムラといった女性の更年期によくみられる症状を
緩和するための大きな効果があるものと言われています。
大豆イソフラボンは女性ホルモンの代表であるエストロゲンと大変良く似た構造をしているので、
摂取によって失われたエストロゲンの働きを補ってくれるためです。
このため、中年期以降の女性には体質改善や更年期障害症状の緩和のため、
積極的に大豆食品や大豆イソフラボンを含んだ食品・サプリメントがすすめられています。
ですが、健康によい大豆イソフラボンもポリフェノールの一種であるため、
体内にとどまっている時間は大変に短く、すぐに流れでていってしまうという特徴があります。
常に体内で大豆イソフラボンの活動を促すのであれば、
毎日の食生活の中で意識的に大豆製品を摂取していかなければいけません。
しかし、大豆製品の中には味噌など塩分を多量に含むものもあるので、
過剰な摂取は別の悪影響を体に与えてしまうことがあります。
もし食生活に上手に大豆イソフラボンを含んだ製品を取り入れられない場合には、
サプリメントをためしてみるのもよいでしょう。
男性にもイソフラボンはおすすめ?
身体にやさしい天然の美容成分として女性を中心に注目が集まっている「大豆イソフラボン」ですが、
実は男性にとっても効果的であることは意外に知られていないところです。
イソフラボンは、エストロゲンという女性ホルモンの代わりをしてくれるはたらきを持っています。
女性ホルモンは、抑毛効果や発汗を抑えるはたらきなどがあり、汗が気になったり、
ムダ毛にお悩みの男性にとっては効果的といわれています。
イソフラボンを使ってムダ毛を生えにくくするには、ローションやクリームを使用するのが一般的ですが、原液を直接塗布して使用する方法もあります。
また、イソフラボンが男性ホルモンの活動を抑えるため、
毛母細胞にはたらきかけ、育毛効果なども期待することができます。
今まで薄毛や抜け毛に悩んでいた男性は、男性ホルモンが活発であるため
発毛が阻害されてしまっている可能性があります。そうした方にもイソフラボンは大変おすすめです。
発毛はもちろん、発汗やムダ毛を抑えてくれるはたらきを持つイソフラボンですから、
ぜひとも積極的に摂取したい成分です。
しかしながら、イソフラボンは意外にも普段の生活のなかで簡単に必要量が摂れてしまうものなのです。
足りないかも、と思ってサプリメントなどを使用してしま「がちですが、大豆製品を食べている方についてはサプリメントを使用すると過剰摂取となってしまう可能性があります。
イソフラボンの過剰摂取は、動物実験などの結果からホルモンバランスを乱すことが知られています。
効き目は個人によっても異なりますが、精巣への影響などが考えられますので、
直接口から体内に取り込む場合については、
まずはふだんの食生活のなかで大豆製品を摂るように心がけてみてください。
あまりにも忙しくて大豆製品が食べられない、調理する時間がないという方に限っては、
用法・用量をしっかりと守ったうえでサプリメントを服用するようにされると良いと思います。