ソチオリンピックに出場し、見事団体では銀メダル獲得に大きく貢献した、カナダを代表するフィギュアスケート選手です。昨年は、大阪で行われた四大陸選手権で、見事に優勝しています。日本人の中にも本当にたくさんのファンがいます。そんなたくさんの日本人に愛されているケヴィン・レイノルズ選手が、私の日本語学校で日本語を勉強(日本語能力試験のＮ４に合格。現在Ｎ３合格を目指して勉強中)しているんです！
と、間接的に自慢しているようですが、実は彼が初めて来たときは、全然知りませんでした。もちろん、フィギュアスケートなら、浅田選手や、羽生選手、高橋選手など、日本人選手ならたくさん知っていましたが、彼が日本語クラスに申し込みに来た時は、「あぁ、かっこいい白人の男の子だな。」ぐらいの印象でした。（ケヴィンくんごめんね～！ブログ読んでくれるといっていたのであやまっときます）
数か月してから、担当の先生から、「ケヴィンくんはフィギュアスケートの選手だそうですよ。」と聞いて、へぇ～ と Youtube で検索してみたら、「クルクルクルクル」と、よくテレビで見るような、華麗なジャンプをしているじゃないですか！ おぉ～っと思って、ケヴィンくんに「きみ、すごいんだね～！」というと、「来週は、大阪で大会なのでお休みします。」と言われ、その週末にインターネットでニュースを見ていたら「ケヴィンレイノルズが優勝！」というニュースが！ 見ると、数日前に「がんばってね！」と声をかけた、青年が本当にがんばって優勝していました。
それからは、学校をあげての応援です。カナダということでスケートをやっている子どもたちも多く、保護者の皆さんも本当に応援してくれました。日本語学校の生徒とのインタビューもこころよく、オッケーしてくれて、全部日本語で答えてくれました。
オリンピックも本当にドキドキハラハラでした。こんな気持ちでオリンピックを見るのは初めてでした。きっと親御さんや親せきの人たちは、想像できないような心境で選手たちを見ているんでしょうね。毎週見る顔がテレビに映し出されて、いつもと違う表情で演技しているのを見るとたまらない気持になりました。あまり興味はなかったフィギュアスケートの魅力を教えてくれて、ケヴィンくんには本当に感謝しています！
そんな、有名人のケヴィンくんですが、とても真面目な人間で、よっぽどの事がない限りレッスンにちゃんと来ます。飛行機で帰ってきたその日も、ちゃんと来ます。まじめな性格というのもあるのですが、本当に日本の事が好きなんです。
今日も、私がブログを始めたので見てね～ といってアドレスを書くために「ちょっとえんぴつ貸して？」というと、「はい！」と差しだしたシャーペンが「どうぶつの森」のシャーペンでした。担当の先生（Ｎ子先生）が「それは何？」と聞くと、丁寧にそれがＤＳのゲームであることを説明していました。そして、以前ブログで「ＬＩＮＥ」の話をした事を聞くと、ケヴィンくんも持っているというので友達になってもらいました。またＮ子先生が「それはどんなモノなの？」と聞くと、絵文字やらステッカーやらの例を出して、説明していました。「カナダでは、だれも使っていないから～」とカナダ人のケヴィンくんが説明していました。私がステッカーつきであいさつすると、あえて絵文字をタイプして返事してくれました。
タイピングの話の中で、「ちいさい っ」や、「てぃ」、「ず」と「づ」などローマ字のタイピングが難しいと言っていました。私たちでも、ときどき分からないときがありますよね。
ケヴィンくんは、スケートの話だけではなく、いろいろな話を通して、実にすばらしい若者だなと感じます。演技中の事や、他のライバル選手たちの話などを聞いても本当に自分に対しては前向きで、他人に対しても尊敬の気持ちを大事にもっています。フィギュアスケートは明確に数字で優劣がつくような競技ではありませんが、勝てなかった試合でも恨みの一つもこぼさず、「優勝した人は、それに値する演技をしていたんだ。」と称賛していました。彼に比べるとかなり年上の自分ですが、自分の器の小ささを思い知らされ、彼の人間性のすばらしさを感じずにはいられません。
現在は、ちょっとリラックスできているそうです。（といっても八時間ぐらいの練習をしているそうですが。）また、九月か十月ぐらいから大会だそうです。フリーの曲も決まったようですが、まだ秘密だそうです。（でもヒントはくれたのですが、また日本人のファンが喜ぶ選曲のようですよ！おたのしみに！）また時々、ケヴィンくんの近況などブログでお知らせしたいと思います。（もちろんプライベートを侵害せず、了解をとってから！）
＊ちょっと私は夏休みということでヒゲ面の汚い顔ですみません。まあ誰もこっちは見ないか。