「劇薬」は「救世主」になるのか?イタリ発「五つ星運動」の行方 | 浜田和幸オフィシャルブログ Powered by Ameba

「劇薬」は「救世主」になるのか?イタリ発「五つ星運動」の行方

先週紹介したイタリアの「五つ星運動」について、多くの皆さんから問い合わせを頂きました。


そこでお答えします。


「五つ星」とは「水、環境、交通、ネットへの無料接続、発展」という五つの主要政策のこと。




ひげもじゃのグリッロ代表の主張は明快です。


「すべての議員の再選は1回に限定。政党助成金を廃止し、議員の有するあらゆる特権をなくす。党本部は自身のブログのサイト。サイトに個人情報を登録すれば運動に参加でき、会費は無料」。


要は、幅広いテーマについて、国民投票を通じて賛否を明らかにするという姿勢が有権者の支持を得た模様です。


もちろん、イタリアの政界に巣くってきた「利益誘導型」の腐敗体質を辛辣に批判したことも影響したでしょう。


何しろ、2013年の国政選挙で選挙前のゼロ議席から一気に108議席を獲得しました。


選挙期間、グリッロ氏はテレビ出演を拒否。


「政治に牛耳られたテレビでは自分たちの考えは伝わらない」といのが理由。


瀕死の瀬戸際にあるイタリアの民主主義にとって「劇薬」とまで揶揄される「五つ星運動」。


人気を博した政策を実現できる「救世主」となりうるのか、ネット時代の政治のあり方を占う意味でも注目に値します。