7年振りに札幌ドームに来た。
2007年…。
相変わらず、熱狂的な日ハムファン。
やっぱり思い出すのは…2006年のプレーオフ。
0対0で迎えた9回裏の守りでの、日ハムファンの盛り上がり…。
言いたくはないけど、正直…空気にのまれた…。
今まで感じた事の無い空気やった…。
ファンの力を感じた瞬間でもあったかな。
その試合でサヨナラ負けして、情けない事に崩れ落ちて動けへんかった…。
それくらい、あの1試合にかけてたから…。
勝てば福岡に帰れる!
福岡に帰れば、ホークスファンがいる!
そうすれば、どうにかなる‼︎
そんな気持ちでマウンドに上がったから、それが叶うんやったら、この体…この肩くらい、なんぼでも削ったる‼︎
そんな思いでマウンドに上がった事を、今日久し振りに思い出した。
その後は「悲劇のヒーロー」扱い。
最後のリハビリ6年間は、更にその時の事と、現状を照らし合わせての取材ばかり…。
正直、良い気分ではなかったな。
現役を引退してからも、その事を中心とした取材。
でも引退してからは、なぜか嬉しく思える事が多くなった。
たぶん、自分のやって来た事や思いが、大きくは間違ってなかった事を感じれたんやと思う。
「悲劇のヒーロー」になってしまったかもしれんけど、”ヒーロー”って付いてるから良いかなと…(笑)。
あの試合のお陰で、まだ野球に携わる事が出来てるんかもしれんし、やっぱりあの試合は俺の野球人生にとって、大事な試合なんやなと、今回久し振りに札幌ドームに来て感じた。
あの日の試合後の事をたまに思い出したり、たまに話したりすると、今だに涙がこぼれそうになる時がある。
ホテルに帰って、いつもと変わらずクールダウンの為のエアロバイクを漕いでる時に、チームでずっと体のケアをしてもらってたトレーナーが、涙ながらに俺の所に来てくれた。(ボルタレンのCMに出演してるトレーナー 笑。)
「お疲れさん」「ありがとう」って、言葉をかけてくれた。
俺は「すいません」しか、言葉が見つからず、時が止まったかの様な時間を過ごした事を思い出す。
ホークスってほんま良いチームやなと…。
こんなチームで野球が出来てる事に、幸せを感じた瞬間でもあった。
一生忘れる事のない思い出やね!
その当時はほんま精神的にしんどかったけど、振り返るとやっぱり「感謝」の気持ちが今は湧いてくる。
今日は感慨深い1日になった。
次のシーズンもなげたけど…、
あの試合が、俺の野球人生の集大成やったんやと、今は思う…。
悲劇のヒーローも、悪くはないみたい(笑)。
ほな、また……。