現代に蘇る、英国の騎士たちに会いにいきませんか? | Britain Park  - 英国政府観光庁 -

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さあ、一緒にイギリスの旅へ出かけましょう!

 はじめまして。私はライターの石井理恵子です。英国の古いのに新鮮さを感じるものごとに関心を持ち、本を出版(『英国男子制服コレクション』『スコティッシュ・キルト・コレクション』など)してきました。今回は『英国男子甲冑コレクション』というタイトルで、甲冑にスポットを当ててみました。堅苦しいことはなしに、夏の野外イベントで甲冑姿の人たちに親しもう!というものです。


 映画やテレビドラマの世界で見かける甲冑の騎士たち。その中の多くは英国の古い物語や歴史をベースにしたものからきていますよね。


 たとえばアーサー王伝説。ここからはファンタジーに色づけされた多くの映像作品が生まれています。また、英国の歴史上の戦い、ばら戦争にインスパイアされて作られたと言われる『ゲーム・オブ・スローンズ』は世界的に大ヒットしています。




他にも人気の高かった『チューダーズ 背信の王冠』に見られるような英国の王たちの甲冑姿は華やかです。完全なファンタジーではありますが『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズにも多くの甲冑戦士が登場します。




 さて、英国では甲冑姿の人たちに直接出会えるチャンスが結構あるのです。特にサマー・シーズン、英国各地ではナショナル・トラストやイングリッシュ・ヘリテイジなどにあるお城やマナーハウスなどで中世フェスティバルが行われます。




そこで、甲冑姿による戦闘のデモンストレーションや、馬上槍試合などを見ることができるのです。



 甲冑の騎士が最も活躍していたと思われるのはばら戦争の時代です。私の本では、いくつかのばら戦争の再現劇(といっても、室内の舞台で行われるのではなく、ゆかりの合戦場が使われます)の中でも英国最大規模のテュークスベリー中世フェスティバルをご紹介しています。



グロスターシャーの広大なフィールドで、何百人もの甲冑兵士たちにより繰り広げられる一大バトルはとても迫力があります。それに、ひとりひとりしっかり個性のある甲冑を着ているので、見ていて飽きません。その甲冑は、当時も英国産だけでなく人気のあったイタリアのものなども好んで着られていたようです。





 そんなの男性しか楽しめないのでは?と思わないでください。甲冑は細かい工夫のあるデザインや、美しい彫り物があるものもあり、ヴィジュアル的に女性でも興味が持てるはず。



またイベント会場、特にテュークスベリーの会場は中世の村と化しているため、赤ちゃんから老人、村人や物売り、音楽家や魔術師、神父までが当時の姿でいます。鍛冶屋のデモンストレーションが出たり、中世のお酒・ミード、中世衣装やアクセサリーのストールも出ます。それを見て歩くだけでも楽しいです。


 テュークスベリーでは登場しませんが、各地のお城の中世イベントで良く見られるのはジャウスティング(Jousting)と呼ばれる馬上槍試合。長い槍を持った騎士が左右両サイドから走りこみ、槍先を先に的確な場所に当てて勝敗を決める競技です。スピード感あふれるこの競技には大人もこどもも大喝采。ジャウスティングはかのヘンリー8世も愛した競技で、かつては王室の即位記念など、華やかなイベントで行われてきました。




 英国の中世のエッセンスやロマンを、歴史的遺産ともいえる場所で感じることができるイベントです。これから来年の夏休みに英国旅行を計画中の方、タイミングが合えばぜひ旅程に組み込んでいただきたいです。




 また、イベントを見に行けないけれど甲冑に興味がわいて来た、という方はミュージアムを覗いてみてください。イチオシはロンドンのウォレス・コレクション。エレガントなティールームも人気ですが、ここの美意識にかなった世界の甲冑コレクションは数が多いのにコンパクトにまとまっていて見やすいです。ちなみに取材に協力してくださった、馬上槍試合の騎士のひとりは、こちらでキュレーターもされている方でした。




石井理恵子のブログ『英国偏愛ネコを旅して英国ぐるり』も覗いてみていただけると嬉しいです。
  

(写真:横山明美、トム宮川コールトン、石井理恵子)

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