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『いわゆる国の借金①』三橋貴明 AJER2014.9.23(3)
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ビジネス社「言志 2014年10月 vol.1 」(チャンネル桜責任編集)で書きましたが、現在の安倍政権は経済政策について「認●●●●和」に陥っているように見えます。
(なぜ●●となっているかといえば、タイトル通り認●●●●●と書くと、AmebaのNGワードに引っかかるとかで、エラーになってしまうためです)
認●●●●●とは、例えば購入したサービスに満足できなかったとして、
「不満足なサービスを自分が購入してしまった」
という事実を認めたくないため、サービスの「良いところ」を懸命に探し出し、「不満足なサービスだった」という事実を否定し、自分を納得させようとする行為のことです。
安倍政権の認●●●●●とは、もちろん国民の猛反対の中、消費税の増税を決断し、それが明らかに「失政」だったことを認めることができずにいる現状のことになります。失政を認めることができない安倍政権は(あるいは「日本政府」は)、津波のように押し寄せる「悪いサイン(経済指標)」から目をそらし、わずかな「良いサイン」を探し求め、それを殊更にクローズアップさせると同時に、悪い指標についても根拠なく「想定の範囲内だ」「天候のせいだ」と繰り返すことで、自らを安心させようとしているわけです。
『8月 国内の車生産 減少幅が拡大
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140929/k10014964061000.html
先月に主な自動車メーカー8社が国内で生産した車の台数は、消費増税の影響で販売が減少したことなどで、前の年の同じ月を6.9%下回って2か月連続で減少し、減少幅は前の月に比べて拡大しました。
主な自動車メーカー8社の発表によりますと、先月、各社が国内で生産した車の台数は、合わせて59万7940台で、前の年の同じ月を6.9%下回りました。
自動車の国内生産は、7月に前の年の同じ月を2.2%下回り、11か月ぶりに減少に転じましたが、8月も減少が続いたことになり、減少幅も拡大しました。
これは、ことし4月に消費税率が8%に引き上げられる前の駆け込み需要の反動で販売が減少していることが主な要因です。
各社ごとに見ますと、トヨタ自動車が20万9762台で前の年の同じ月よりも10.2%減少したほか、日産自動車が消費増税の影響に加えて一部の車種の生産を海外に移転したことで6万1737台と20.7%減少し、ホンダも5万9232台と4.7%減少しています。(後略)』
↑これも「想定の範囲内」なのでしょうか。あるいは「天気のせい」なのでしょうか。
安倍政権がこのまま認●●●●●から脱却できないと、国民は不幸になります。何しろ、リーマンショック規模の「経済的人災」が襲い掛かり、政府が緊急経済対策を打たねばならないにも関わらず、何の対策も講じられないわけです。当たり前ですが、現在の急激な経済の失速が本当に「想定の範囲内」であった場合、政府が緊急経済対策を打つことはありません。もちろん、消費性再増税の凍結もありません。
なぜなら、
「緊急経済対策」
「消費税再増税の凍結」
は、安倍政権の経済政策(消費増税含む)が失敗であったということを認めることになってしまうためです。(失敗でした・・・)
驚くべきことに、安倍総理は23日、NYで記者会見し、昨日招集された臨時国会において、経済対策のための14年度補正予算案を提出する可能性について、
「まったく考えていない」
と否定しました。
また、谷垣幹事長は、内閣改造前の8月18日の時点で、
「(消費税を)10%にもっていけない状況になると、アベノミクスが成功しなかったとみられる」
と、語っています。
本ブログを書いている最中に、鉱工業生産指数(8月分速報値)がリリースされました。
生産(対前月比、以下同)マイナス1.5、出荷マイナス1.9、在庫プラス1。対前年同月比でみると、生産マイナス2.9、出荷マイナス3.5、在庫プラス4.7。
予想通り、生産・出荷の減少、在庫の増加になりました。97年を参考にすると、今後、大規模な「生産調整」が始まり、国民の所得を引き下げ、消費を押し上げ、さらに在庫が積み上がり、更なる生産調整が進むという悪循環に突入することになるでしょう。
安倍政権は、いい加減に認●●●●●から目覚め、現実を受け止めるべきなのです。
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