PWG : EVEVEN Part1 ~Please don't go~ | コアドラのプロレス研究室

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ACH vs.セドリック・アレキサンダー
ゆるい空気に乗りながら、レスリングは軽妙に。コミカルタッチが多いので、時間の経過がやや冗長なところがありますが、安易にハイフライに頼ろうとしないのは良いですね。軽量級としての動きの軽さや華麗さを持ち合わせつつ、会場を巻き込むので、集中力も持続します。PWG限定の荒業ですが、前座であれば問題はありません。
ハイフライの解禁。環境やコミカルに頼らず、ムーブで緩急をつけることが出来れば、試合が締まりますね。動きの良さが売りの二人なだけに、長時間の試合の作り方は工夫が欲しい。良質な試合。


ベスト・フレンド(トレント?&チャック・テイラー) vs.マイケル・エルガン&ジョニー・ガルガーノ
コミカルタッチを挟みながらも堅実なレスリングの展開。エルガンが体重を生かしてドミネーターを務めます。手数の多さは即席タッグぶりを感じさせますが、攻守のバランスは良くとれています。
攻防も軽さと重さをそれぞれうまく生かした内容で試合を作りだしました。組み合わせが変わると新たなムーブも生まれるので、新鮮ですね。終盤はPWGらしいゆるさも出ましたが、米インディ独特の手数の多さに感嘆せざるを得ない。良質な試合ですが、終盤は好勝負クラスです。


トレヴァー・リー vs.ケビン・スティーン
スティーンのファラウェルマッチ。尋常ではない空気が出来上がっています。それに呼応するスティーンの才覚はいつにもまして鋭いですね。正確かどうかは別として、普段よりも苛烈に仕掛けます。
リーは半強制的に後手に回る立場へ。もともと下剋上を取れるかというところですし、リーも受容したうえで、大技であったり、あるいは、丸め込みと繊細に立ち回っています。ダウンペースでも自分を示せるのは魅力的ですね。
時に対話を見せるスティーンは、その時々で内容を度外視し、観客の反応を見て好き勝手振る舞うので、とにかく受けることで光らないといけない。リーはそれが出来ていました。
カウンターと大技ベースの構成となったリーは独創性も相まって、奇抜さで光る形になりました。完全アウェー空間、初のPWGシングルで、己を示すには十分と言っていい。
偏りの多い展開でしたが、フィニッシュも相応のものでしょう。良質な試合。


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試合結果
○ACH vs.セドリック・アレキサンダー
ベスト・フレンド(○トレント?&チャック・テイラー) vs.マイケル・エルガン&ジョニー・ガルガーノ
○トレヴァー・リー vs.ケビン・スティーン