Green Green Grass of Home はどんな歌?
1960年代の有名なヒット曲に「思い出のグリーングラス/Green Green Grass of Home」という曲があります。日本語でも森山良子が歌ってヒットしたフォークの定番曲です。
森山良子版の歌詞
日本語の歌詞は故郷の青い芝生をなつかしがる哀愁の歌のような歌詞です。
オリジナルの英語の歌詞ももちろん大筋において同じなのですが、前提がまったく違います。
日本語として訳されていない3番の歌詞がすべてを決めるのです。
まずは森山良子がモデルとしたと思われるフォークの女王、ジョーン・バエズ/Joan Baezのバージョンを聞いて、英語の歌詞を見て、3番の意味を考えてみてください。
The old home town looks the same
When we meet beneath the green, green grass of home.
和訳
古き我が街はまったく同じに見える
列車から降り立つと
父ちゃん、母ちゃんが出迎えてくれてる
通りの向こうを見るとメアリーがこっちに来てる
金色に輝く髪とさくらんぼのような唇で
我が家の緑の芝に触れるのはいいもんだ
あの古い家はまだ立ってる
塗装は乾いて剥げ落ちてるけどね
そしてオークの木もある
よく登ったりして遊んだよ
通りをメアリーと一緒に歩くんだ
金色に輝く髪とさくらんぼのような唇で
我が家の緑の芝に触れるのはいいもんだ
そう、みんなが僕に会いに来てくれるだろう
腕に触れて甘く微笑んで
我が家の緑の芝に触れるのはいいなぁ
そしてまた我が家の緑の芝生に触れるんだ
そう、俺たちは皆一緒になるのさ
オークの木陰の中で
我が家の緑の芝生の下で会うのさ
歌詞を読んで分かりましたか?実はこの歌は死刑囚が処刑される直前の夢を歌っていたんですね。
日本では死刑囚の話なんて歌にあまりなりませんが、アメリカでは昔から民謡で囚人のことが歌われることは珍しくありませんでした。また、囚人はアメリカン・ジョークの一ジャンルだったりするのです。それだけアメリカ人にとって囚人は身近な存在なのかもしれません。
この歌は囚人の夢を歌うことで何が言いたかったのでしょうか。最後、自分が処刑されて緑の芝生に埋葬されることを連想させる歌詞は涙を誘いませんか?
ジョーン・バエズ/Joan Baezの歌唱ではあまり実感が沸かない内容だと思いますが、この歌をヒットさせたトム・ジョーンズ/Tom Jonesのバージョンはこの和訳にもぴったり来るでしょう。3番をセリフのように語ってる姿はなかなか感動的で、森山良子版とは丸っきり違った印象です。
次はエルビス・プレスリー/Elvis Presleyのバージョンもどうぞ。
韓国語バージョン
韓国でも韓国語でヒットしました。こちらも3番の歌詞は省かれています。
タイトルは<고향의 푸른 잔디/故郷の青い芝生>、1972年にチョ・ヨンナム/조영남が歌いました。
꿈속에 그려보는 머나 먼 고향아
옛 모습 변치않고 지금도 잘 있느냐
사랑하는 부모 형제
어릴때 같이 놀던 친구
푸르고 푸른 고향의 잔디야
타향살이 서러워도
꿈속에 그려보는 고향
푸르고 푸른 고향의 잔디야
앞마을 냇가에 물레방아 소리
뒷동산 종달새 지저귀는 노래소리
아 꿈속에 들려오는
어머님의 자장노래 소리
푸르고 푸른 고향의 잔디야
아 언제나 가보려나
꿈속에 그려보는 고향
푸르고 푸른
고향의 잔디야
くりかえし
타향살이 서러워도
꿈속에 그려보는 고향
푸르고 푸른 고향의 잔디야
이현우/イ・ヒョヌ のカバー (2014年)
2015年2月8日に初投稿した記事を修正しました。