2月18日。右変形性肘関節症の形成手術及び遊離軟骨(通称ネズミ)除去手術を受けました。


これまでで、4度目の肘の手術となりました。(全身では6度目)

恐らく最後。で、あって欲しい…。汗



 過去にもブログで手術のこと、リハビリのこと、復帰までの経緯や気持ちを綴ってきましたが今回も同じ経験をする誰かのためになればと思い、ここに記しておきたいと思います。

少し長くなりますが、興味がある方は参考までに読んでみて下さい。



■ 発症。
 まず、今回手術することになったキッカケですが、今年の年明にキャッチボールをした際「ゴリっと軟骨が欠けるような違和感」(何度も経験しているので解ります)を感じました。そして、肘の曲げ伸ばしにかなりの制限(無理をしないと食事ができない、顔を洗えない)が出てしまい「ああ~遂にやっちまったか…」。日常生活に支障をきたすレベルまで悪化。3日後に診察を受けました。


■ 症状、診察結果。
 これまで過去3度に渡り、肘の遊離軟骨除去及びクリーニング手術をして頂いていた緑川ドクターの診察を受けたところ、現役中にも指摘されていた肘の外側(上腕骨)の変形が大きな要因というお話しでした。診断名は「右変形性肘関節症」。関節の受け皿になる凹の部分が骨の変形と滑膜(炎症が起きると関節内に発生する白い繊維状の膜)の増殖で変形し、対になる骨の凸部分がきちんと収まらない状況でした。今回、手術をすることになった「キッカケ」としてはこういう状況でした。

ただ、骨の変形は現役中から多少確認されていて、投球時の痛みも消えたことはありません。シーズン中は「痛いか痛くないか」よりも「ちゃんと機能するかしないか」の方が重要です。最悪、痛みは痛み止めで抑えることは出来ますが、機能性を上げる薬はありませんからね。日常生活ではそれほど問題はなかったので、ゲームに向かうまでのコンディショニング作りとゲームの後のケアとで症状と向き合ってきました。


■ 外国人選手に休養はない。
2006年から2013年までの海外プロ野球時代にこの形成手術をするとなると1年間は登板ができず選手としてのキャリアが途切れれます。外国人選手は「鮮度が命」ですから「去年投げていなかった」という選手は余程のビッグネームでないと契約は取れません。どんなレベルのリーグであっても「◯◯試合出場とか、◯イニング登板した(仕事をしていた)という事実」こそが重要になります。所属をしていた、だけでは話にならないのです。今、プレーができるのか?が第一で、今必要な戦力補強なのか?が2番目の判断基準になるからです。


■ 外国人選手の代わりはいくらでもいる。
2週間休むとなれば代わりの外国人選手がやってきます。プレーできないのであればリリース(クビ)です。そうなれば、また治療もリハビリも再度トライアウトにかかる費用も自己負担。何よりキャリアという時間を失います。ですから、手術はせずに現役を続けてきました。2014年3月にプロ野球の世界から引退をしましたが、いつ爆発するかわからない肘の状況も考えての判断でした。今回はそれがいよいよ爆発してしまった、と言うわけです。


■ 手術。
今回は手術室入室から退出まで2時間半ちょっと。変形した骨が支障をきたしていた前方、後方、両方の障害改善のため上腕骨に穴を開ける(肘の裏側を切開し肘頭窩と言う窪みから鉤突窩と言う窪みまで穴を開けて貫通させる)大掛かりな手術でした。僕は手術室に入って酸素マスクをつけて麻酔を流された瞬間に…スコン落ちたのであっという間でしたが。

周りの方々にも「がんばってください!」と言われましたが、頑張ってくださったのは緑川ドクターをはじめ医療チームの皆さんです。本当に感謝。看護婦さんたちも親切だし何の不安もありませんでした。経験上、手術を受けると言う上ではこの「信頼関係」はその後の回復に大きく影響すると思います。


■ 手術をするか否かは、自分で決めます。
病院は検査のプロです。診察も状況を細かく判断して医学的見知から最良の判断を下してくださいます。今回は現役中から指摘されていた形成手術を受けましたが、現役中は保留してきました。それは自分で決めたことです。人生は限られています。メリットデメリット考え失ってしまう時間を考慮し決断することをお勧めします。僕が最初に肘の遊離軟骨除去手術をしたのは2007年4月でした。術後の感想は「マリーンズ時代の2年目1999年にやっておけば人生変わってただろうな」でした。当時は2軍選手でしたし掛け合ったところ「手術は自己負担。来季契約の責任は持てない」と言われ怖気付いてしまったのです。遊離軟骨除去手術程度でしたら今は成功率も復帰までの時間も格段に上がってるのでタイミングを見て実施した方がいいと言えます。


■ 現状。
昨日で手術後3日目ですが肘は1.5倍くらいに腫れています。しかし、特に痛み疼きもなく、熱が出てもいません。すこぶる調子は良く、寝過ぎで腰が痛いくらいです(笑)傷口は内視鏡を入れる穴と5センチほどの切開があります。出血も治まったので絆創膏みたいなやつを貼ってます。


■ リハビリ開始。
翌日にはリハビリ開始。こちらも現役時代からお世話になっている理学療法士の鶴田崇先生のリハビリを受けています。まずは緊張している筋肉をリラックス。指を開いたり握ったり、動かせる範囲での曲げ伸ばしをはじめました。痛みのない範囲で動かして血流をあげることがポイントのようですね。


■ 今後の可能性
これからどのくらいのレベルまで戻れるのかわかりません。現役時代のレベルまで戻るのか手術前のレベルなのか。今はチームには所属していないし、もう現役選手でもないので1週間の入院と、これからゆっくり時間をかけて慎重にリハビリをしたいと思います。現役中は手術後3ヶ月で四国リーグに参戦したりと無茶をしていましたねぁ…汗。時間がなかったのです。それでもあらゆる治療家さんの力や酸素カプセルやサプリメントなど文明の力も借りての復帰でした。



スクールの生徒からのお見舞い。嬉しかったぜ!ありがとう( ^ω^ )

■ 希望
スクールの子どもたちとキャッチボールできるくらいになればいいんですが…。いや、絶対、投げれるようになってやります!この手術をした野球選手がいるのかも分かりませんし、不安も当然あります。親からもらった体に傷をつける訳ですから申し訳ない気持ちも。今後の仕事に影響が出ることを懸念しての手術だったので仕事が順調に行えるようになることも目標です。そう信じてリハビリを頑張りたいと思います。


■ 経験値
僕は何でも自分でやってみないと気が済まないし、経験しないと真実を語れないと言うポリシーを持っています。この経験もきっと今後の人生に大いに役に立つと考えていますし、同じ経験をするであろう人たちのサポートに活かしたいと思います。できれば、そうなる前に手を打ってあげることが一番ですね。




またここから、人生はスタートラインの連続ですね。頑張りますよ~~~!!!

と、言うことで暫くスタジオには私、不在となっております。代理で優秀なトレーナーさんに入ってもらっています。会員の皆様にはご不便をおかけしますが、これを機に新しい知識も学べるチャンスですので色々と相談してみてください。きっと大きな発見があると思いますよ!


では、しばらく入院生活を送らせて頂きます。。。




o(・∀・)o 「ざぁぁぁっス。」