
最近は価格比較サイトを利用したり、ご自分で見つけて2社なり3社なり声を掛けて、見積もり比較をされる方も多く見受けられます。
しかし、使用する塗料メーカーが違うだけでも価格は異なりますし、材料グレードも異なれば塗り方も異なる。
単純比較がほぼ不可能なのが我々の塗装業界です。
新築で新しい生地に塗るのであれば条件が整いますが、基本的に塗りそびれた、塗装適正期を逃した建物の塗り替えが殆どの中で、どう下地を整え、仕上げに向かうかはその業者さんの誠意に掛かる部分が多く、画一的な新聞広告に出るような一棟何十万円という仕事の受け方では、表面を整えることしか出来ないのが現状です。
色が着くだけで満足、そうであれば激安業者さんを選定するのも良いでしょう。
ただ、後々起こるリスクを背負う覚悟はなさってください。
営業会社の素晴らしい営業に耳を傾けるのも良いでしょう。
ただ、彼らは段取り屋さんであり、施工は別、下請け業者さんのレベルに仕上げが左右されてしまうことがあるので、当たれば素晴らしく外れれば泣く事になります。
自社施工という言葉は大きな規模の会社では無理で、ジャンパーを着て自社職人を装う等、日常茶飯事と各所で聞きます。
社員数人規模の会社でしか自社施工など実現できないことを知っておいてください。
さて、ではどうすればよいの?
そんなお話になろうかと思います。
私なりのポイントをお話します。
ご参考になさってください。
1.見積書に材料メーカー名、使用する材料名が書かれているか。
これは最低限押さえて下さい。
そして、その材料がどんなものか、
メーカーホームページでしっかり確認。
分からないことがあったら、
業者さんにしっかりお話を何度でも。
この時に親身に話を聞かない業者さんは避けてください。
最近は営業会社でオリジナルブランドの製品を出していることがあります。
ネットで検索してもこの場合、良いことしか出てこない(検索がコントロールされている)のでそういった見積もりが出てくる、そしてごり押しのときはこれも危険度が増していると考えてください。
3大総合メーカー
関西ペイント、日本ペイント、大日本塗料
外装用メーカー
エスケー化研、菊水化学、ダイフレックス
スズカファイン、四国化成、神東塗料など
断熱専門
キルコート、ガイナ
この辺りのメーカーは情報がしっかり検索出来るので安心です。
2.平米数、単価がしっかり書かれているか
異常に一式表記が多い見積もりを提出する業者さんは避けてください。
単価に関しては上記メーカーにおいては標準設計価格(200㎡以上の塗装が基本)が公開されています。
価格に大幅な解離が見られるときには、なぜそうなるのか理由を尋ねてください。
しっかり説明のできない業者さんはやはり避けるべきです。
こういった劣化があり、こういった処置をする、だからこの値段である等、根拠になる資料を元にお話が進むのが正規の業者さん。
納得のいくまで何度でも質問して、心配事の無いように。
それができなそうであれば、やはり避けるべき業者さんと考えてください。
写真は関西ペイント・リフォームサミット専用塗装の設計価格(2液水性シリコン樹脂仕上げ)。
このように目安価格をしっかり示せるか否かで判断してください。
3.駆け引きトークは危険のサイン
キャンペーンで今なら特別に
HPに顔写真入りで掲載させてくれるなら
モデルハウスにしてくれるなら
今決めてくれるなら割引
不安を煽るトーク
近所で施工してるから
火災保険を使い無料で
こんな駆け引きトークで強引に押してくるようなら、さっぱり断って下さい。
主導権はあくまでも施主さまです。
3.足場と諸経費が異常
調整費として、施工単価を抑え、この項目で帳尻を合わせる業者さんも多いので、注意。
4.施工予定期間が短い
塗装は工程間の乾燥時間を取らねばなりません。そうなると、一週間で一棟を仕上げるのは不可能で、手抜きをされる危険度がかなり増します。
10年、15年に一度の塗装です。
早ければご負担は軽減するかもしれませんが、長い目で見たときの不具合リスクの増大を覚悟するのか否か、長い目で見て、しっかりとお考えになってください。
以上が最低限押さえるポイントです。
あとは大手リフォーム会社、営業会社、地元施工店の三社見積もりを取ることで違いがまたわかると思います。
ネットで熱心に情報発信している業者さんに連絡を取り、納得の行くまで話し合える施工者、自分にピッタリの施工者を是非見つけてください。
http://www.tsuboi-toko.net/