ナチスヒットラーを支援したアメリカ | 狭山与太郎のどですかでん

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20日(日)放映のNHK総合 「新・映像の世紀 第三集」は久しぶりになかなか見ごたえのあるドキュメンタリーでした。
第一次世界大戦で敗れたドイツを軍事強国として再興させたのはヒットラーですが、この番組ではこのヒトラーのナチスドイツの軍備拡張に大きく貢献したのがアメリカであったという事実を伝えています。
勿論こんなことは決して教科書には書かれていないし教えてくれる先生もいないでしょう。

この膨大な軍事費を提供したのはアメリカ ハリマン銀行などの金融街。
因みにハリマン銀行はブッシュ一族の銀行です。
フォードはじめアメリカの大企業100社以上がナチスを支援していた話も出てきます。
ドイツフォード社はドイツ軍の軍用車両の約40%を製造していました。
「フォード社」の創業者ヘンリー・フォードは反ユダヤ主義者でもありヒトラーを溺愛したことでも有名で、アメリカナチス党の初代党首でもあります。
彼は1922年という早い時期から、外国人としては初めてナチスに資金援助をしました。
その見返りとして、ヒトラーはフォードの大統領選挙立候補を助けるために突撃隊の派遣を申し出たりしました


一方ドイツのリュッセルスハイムにある「GM」の子会社「オペル社」の工場は中型爆撃機「ユンカースJu88」のエンジンの50%を製造していました。
また、「オペル社」はナチス軍用車の装備のほとんどを製造していました。

その他IBM社のパンチカードシステムはユダヤ人を強制収容所で管理するための道具としてフルに活用された話も出てきます。
放送では説明されていませんでしたが、ナチスは「IBM」の提供したパンチカード技術を使い、すべてのドイツ国民の名前、住所、家系、銀行口座などの個人情報がすばやく参照できるようなシステムを作り上げ、後に共産主義者やユダヤ人狩り、彼らの財産没収などに利用したのです。
そうして、同性愛者を「ナンバー3」、ユダヤ人を「ナンバー8」、ジプシー(ロマ)を「ナンバー12」などと区分していました。
現在日本が実施しようとしているマイナンバー制度をすでにこの時期に実施していたのです。

このように中立の立場をうまく利用して、連合国側とナチスドイツの両方に資金や軍需品を供給支援していたアメリカ合衆国ですが、日本の真珠湾攻撃を絶好の機会として連合国側について日本との同盟国であるナチスドイツと戦争を始めます。
この時すでにソ連戦線でドイツ軍の敗退が始まっていました。
今まで支援していたドイツの形勢が不利と見るや手のひらを返したようにドイツの敵側に付いたのです。
要するに、関ヶ原の戦いの小早川秀秋のように形勢を見て寝返ったというわけです。
なんてずるがしこいんでしょうか。

これって現在のISイスラム国を巡る状況と非常によく似ていませんか?
アル・カイダやISイスラム国はアメリカのしいあいえいが中東地域で反米国家を崩壊させるために作った傭兵組織。
そうして、リビアでは目の仇カダフィをアル・カイダを使って虐殺し、まんまと目的を達成しました。
次にシリアでは彼らを使ってアサド政権を倒し、親米傀儡国家を作るつもりでいましたが、あと一歩のところでロシアが介入し情勢は大きく変わってしまったのです。
優勢だったISイスラム国はロシア軍の攻撃によって兵站を断たれ、資金源の石油ルートも壊滅しISイスラム国は敗退を重ねています。
その間にトルコがイスラム国の重要な支援国家であることも世界中に知られる事となり、今まで世界中に喧伝していた反アサド大キャンペーも次第に通用しなくなってきました。
形勢がイスラム国不利と見るやアメリカはどうしたでしょうか?
今までさんざん支援してきたISイスラム国をロシアと一緒になっていきなり攻撃し始めたのです。

イスラム国はアメリカにとっては謂わばナチスのようなもの。
第二次大戦当時のアメリカの本当の敵国は共産主義国家ソ連でしたから、これを攻撃壊滅させるためにナチスヒトラーを支援し利用しようとしたのです。
しかし、ドイツの形勢が不利と見るやあっさりドイツを見捨て逆にドイツへの攻撃を始めたのです。
第一次大戦もアメリカが参戦することによってドイツの敗北は決定的なものとなりました。
ですからドイツにはアメリカに対して根強い反感を持っている人たちが大勢います。

イスラム国にしてみれば二階に上げられていきなり梯子を外されたようなものです。
アメリカに対して裏切られたという強烈な不信感と敵愾心を抱いている連中が一杯いるのではないでしょうか?
彼らがシリアやイラクから追い出されたときに彼らの行動を掻き立てるものはアメリカに対する復讐心ということはないのでしょうか?

因みに、チャーチルはドイツ降伏直後合同作戦本部に対してソ連へ軍事侵攻するための作戦を立案するように命令しています。
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201508090001/
この作戦は参謀本部に拒否されて実行されませんでした。

今も昔も同じようなことが繰り返されているのです。