小笹芳央氏の心に響く言葉より…


自分はこんなに働いているのに…。

相変わらず給料は安いままだとか、試され仕事や下積み仕事ばかりだとか。

そういう状況で悩んだり、ふてくされたりという人もいると思います。


そういう時は、こう考えてみてください。

仕事の報酬は仕事である…。


ここで悩む人は、仕事の報酬は給料だと思っている。

これは決して間違いではありません。

ただ、仕事の報酬は給料か仕事か、どちらかのスタンスが成長を早め、結果として経済的にも成功するかを考えてみましょう。


私自身、新人時代は同じことを考えていました。

「こんなに頑張って、何でこの給料なのか」と。

その時にある先輩から「仕事の報酬は仕事だと思っておけ」と言われたのです。

それでも最初は、全く納得感がなかった。

頑張って、より難しい仕事を与えられて苦労して「ええ迷惑やわ」と思っていました。


ところが、一歩高いレベルの仕事を任され、クリアすると周囲に私の名前が広まっていく。

すると、また何かあった時にお鉢が回ってくる。

そうなって初めて実感しました。

「仕事の報酬は仕事なんだ」と。


労働が報われるまでにはタイムラグがあります。

消費行動とは全く別の感覚で、会社は動いているのです。


新しいプロジェクトが立ち上がる時、「この仕事ならあいつにやらせてもいいんじゃないか」と白羽の矢が立つ。

それを「ご褒美」と考えて取り組んだ方が高いレベルの信頼関係を構築でき、経済的報酬も後から返ってくる。


このメカニズムを理解していない若者が、圧倒的に多いのです。

学生時代は消費者として生活しているので、そのまま社会に飛び込み、労働の場面に消費感覚を持ち込んでしまう。

だから戸惑い、悩み、愚痴を言う。


でも、振り返ってみてください。

新入社員の時、何の役にも立っていないのに給料をもらっていたでしょう。

それは等価交換ではありません。

会社から見れば投資です。


それが3~4年目になって少し一人前らしくなってきたら、自分のもたらしている利益や貢献が給料より大きいのではないかという勘違いをする。

大きなリターンを得るには、仕事で成果を残し、“信頼残高”を増やすことです。

「仕事の報酬は仕事」というのは、より高いレベルの信頼を獲得できるチャンスに恵まれるということなのです。


『心に刺さる耳の痛い話』日経BP社



土光敏夫氏の言葉に次のようなものがある。

「賃金は不満を減らすことはできても、満足を増やすことはできない。

満足を増やすことのできるのは、仕事そのものだといわねばならぬ。

どんな仕事であろうと、それが自発的主体的に行動できるような仕事になってくれば、人々はそこから働きがいを感ずるようになるのだ」


土光敏夫氏は、清貧の人といわれ、公正無私を貫いた。

次々に会社の再建を任され、最後は国の財政再建も頼まれた。

つまり、自ら望んで再建の修羅場に赴いたのではなく、頼まれごとの人生だった、ということ。


頼まれごとをされる人は、「仕事の報酬は仕事」、と思っている人。

仕事の報酬が金銭だと思っている人には、頼まれごとはやってこない。


文句を言わず、目前の仕事に、ただひたすら努力する人でありたい。




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