http://www.asahi.com/science/update/1106/TKY201111060396.html
朝日新聞
http://sankei.jp.msn.com/science/news/111108/scn11110806510000-n1.htm MSN産経ニュース
がん細胞 近赤外線で退治 日本人研究者ら マウス実験8割効果 - MSN産経ニュース
近赤外線を当てる方法で、他の細胞を傷つけずに
がん細胞だけを退治することに、
米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員らの
チームがマウスを使った実験で成功、
6日付の米医学誌ネイチャーメディシン(電子版)に発表した。
がん治療には外科手術のほか、放射線照射や抗がん剤投与などがあるが、
チームが開発した方法は副作用が小さいとして、
2~3年以内の臨床応用を目指している。
チームは、がん細胞にあるタンパク質と結び付きやすい「抗体」に、
特定の波長の近赤外線で発熱する化学物質を取り付け、
悪性がんを移植したマウスに注射した。
悪性がんを移植したマウスは通常、18日以内で死ぬが、
この抗体を注射したマウス10匹に近赤外線を4週間に1回、計4回照射すると、
うち8匹でがんがほとんど消滅し、1年以上も生存した。
がんの再発もなかったという。
小林さんによると、近赤外線は10センチ程度は体に浸透するため、
人間での応用も可能という。小林さんは「発熱する化学物質を取り付ける抗体は、
肺がんと乳がん、悪性リンパ腫、前立腺がんで米国などで承認されており、
まずこれらのがんを対象に臨床応用を進めたい」と話している。