先日の記事「大麻使用で処方薬、酒、麻薬を止めた人が80%」にとてもおもしろい質問をいただきました。
大麻について詳しくは知らないが少し興味はある、という方によくある質問ではないかと思いましたので、改めてこちらで回答させていただきます。
以下の回答は私の知識・情報にすぎませんが、ご質問者様は様々な方からのご意見をご希望されてますので、ご存知の方はぜひコメント欄などで教えてくださると私も嬉しいです(*'▽') どうぞよろしくお願いします。
1.麻と大麻は同じものですか?違うものですか?
麻→酩酊作用で薬効成分としても一番注目されているTHCの含有がほとんどない種類を、日本語では一般的に麻と呼ばれているようで、英語でいうHemp(ヘンプ)とほぼ同義のようです。古来から日本で用いられてきたのもこのタイプです。
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コメントより:
今の日本では、大麻の布はヘンプと表記されたものだけで、麻と表記された布は大麻ではありません。 麻と書かれた布は大麻ではなくリネン・リンネル(亜麻)やイラクサ・カラムシ(苧麻) だけだとのこと
http://ameblo.jp/kemihiryma/entry-12130211100.html
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大麻→英語での正式な学術名はcannabis(カンナビス)ですが、娯楽用としてはマリファナ、ポット、ガンジャなど様々な呼称があります。向精神的な作用のTHCなどを増やそうと世界中の愛好家が品種改良を重ねており様々な品種が出回っています。またこの植物の中でも、大麻という場合には一般的にはTHC含有量の最も高いバッズ(Buds、蕾の部分)を指す場合が多いようです。
【関連記事】★ヘンプシードオイルとカンナビスオイルの違い、ご存知でしたか?
こちらの記事には、カンナビスに含まれる各主成分と、それぞれの効能の一覧(英語)もあります。混同されるケースが多いようですが、日本で合法的に販売が可能なのはヘンプシードオイルやCBDオイルであって、大麻のエッセンシャルオイルとも言え、世界中で奇跡的な効能を証明し続けているカンナビスオイルは免許を取得しているなど特殊な場合を除いては違法です。
2.日本では麻(大麻)の栽培、販売、所持は法律で禁止されているが他国の一部や一部の州、地域では合法化されているということですね?
日本の大麻に関する法律はこちら「大麻取締法」
欧米を中心に現在、大麻、あるいは医療目的での大麻の使用を合法化・非犯罪化させようという動きは起きており、実際に一部の国・地域では法制化に成功しています。
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★カンナビスでガン細胞が死滅する衝撃的映像/さらなる大麻合法化の波
日本での医療大麻合法化を目指しておられるNPO法人
「医療大麻を考える会」様
3.薬品メーカー、医師の人達の多くは大麻の薬効で病気が治ると商売あがったりになるので、手を回して禁止しているがその規制が世界的には緩和されつつあるとの認識で正しいですか?
ナチュラルニュースの記事では、アメリカの麻薬取締局が40年に渡り、意図的に大麻の合法化を阻害してきたと報道されていました(7月10日付)。
(こちらの本文最後の章には、「2016年8月1日にアメリカ国内におけるカンナビスの法的区分をスケジュール1から2に変更する予定だ」としていますが、この件についてはまだ実現はしていないようです)
具体的な合法化の経緯については、英語版のウィキペディアのページで国別の「大麻の所有、販売、輸送、栽培」のカテゴリー毎による法制度がご覧いただけますが、毎日のように世界中で大麻に関する法律が見直されていますので参考程度にされ、あとは具体的にご自分でご確認されるのが一番かと。
4.現在認識されている大麻の薬効と副作用の凡そを教えてください。お酒のように量によって百薬の長にも毒にもなるということもあるのかもしれませんが。
大麻の薬効については、先日の記事にも有効と言われている症状・疾患のリストのあるリンクを貼り付けておきましたし、現在も世界中で人体実験的に使用されており様々な効能が発見されています。
副作用については、これまでは「大麻の長期使用でIQが下がる」などと根拠のない噂もあったようですが、逆に脳内の構造的・機能的接続が増加し、アルツハイマー病の改善にも役立つという研究結果もでていますし、想像力を必要とする仕事の場合には特に大麻によって新しいアイディアが出やすくなるという話もあります。
またこれも有名な話ですが、他の麻薬など異なり副作用も依存性もないという考えの人も世界中の愛好家の間では主流の考えになっています。そしてお酒を飲んだ場合には攻撃的になり人間関係のトラブルもよくあるかとは思いますが、大麻を吸っている人の場合は逆に平和的になる人がほとんどです。
ただ何事にも共通したことかとは思いますが、なんでも摂りすぎはよくないんじゃないかとは思います(;^ω^)
また他のどのような物質にも共通して言えることですが、とかくなんにでも精神的な中毒になりやすい人はやはり大麻でも中毒になることもあるかもしれませんが、それは大麻がどうとかというよりも性格上の問題なのではないでしょうか。
さらに医師から合法的に処方されている向精神薬の多くは、断薬の際に多大な身体的離脱症状が出るために苦労されていらっしゃる方も多いようですが、大麻にそういった症状が出ることはありませんので、安全性の点という面でも合法的な一部の物質よりもよほど安全とも言えるでしょう。
【参考記事】
★【転載】「薬やめる科」始めました西洋医学の薬漬け脱却/松田医院和漢堂(ビタミンZ様より)
5.今の認定されている薬品は効果の裏にある副作用(毒性)が意図的に無視されているように感じますが、大麻は逆で毒性が強調され過ぎ、薬効があまりにも無視又は隠されてきたという流れだったのでしょうか?
すいません、「大麻の毒性(副作用)」というのが私には全く理解できませんが・・・?
日本語では「麻薬」という言葉が示す通り、ヘロインや覚せい剤などと大麻が一つの括りにされており、使用経験者の絶対数も少ないことから大麻に関する偏見は強いかとは思います。
またタバコと混ぜて吸引した場合には、もちろんタバコの有害物質は取り込むことになるかとは思いますが、「まもなくタバコの吸飲者数よりも大麻吸飲者数が上回る勢い(日本語)」というニュースも最近、報道されていたようです。
最近の相模原での障がい者施設での殺傷事件の犯人が大麻を使用していたということですが、この点でも不自然さしか感じませんでした。ニュースなどでは「幻覚や幻聴などから被害妄想にいたり他人に対して攻撃的になる 」とされていましたが、海外で実際に大麻などを愛好している友人がいらっしゃる方であれば、そういった方にそういったことはありえるのかご質問されてみてはどうでしょう?むしろ犯人とされる人物は精神に失調をきたしていたようで、春に数週間強制入院させられた際に、どのような「治療」を受けたのかの方が個人的には気になっています。
6.過日のニュースで「医者がオーガニック野菜を処方」というものがありましたが、合法化された国又は地域で、医師が大麻を処方する例はあるでしょうか?
日本語ウィキペディア「医療大麻」より:
アメリカ合衆国では2016年6月時点で全50州中25州と首都ワシントンD.C.[1][2][3]、他にカナダ、イスラエル、ベルギー、オーストリア、オランダ、イギリス、スペイン、ドイツ、フィンランド、オーストラリア、コロンビアなどで使われている。通常、大麻の使用には処方箋が必要になり、地域的な法によって販売(配給)の方法が異なる。
しかし上記の国でも、医師が処方したのではなく、例えば親がガンや白血病などの子供の治療のために自己判断でカンナビスを使用した場合などで逮捕・告訴されているケースもよくニュースで報道されています。
またアメリカの場合では、州法では認められていても連邦法では原則的に使用が認められていないのでそれが制約になっているケースも多いとか。
(画像 ビクトリア時代に販売されていた医薬品としてのカンナビスhttp://freecannabis.net/hemp-uses/hemp-medicine/
ビクトリア女王お付きの医師は、ランセット誌上に「カンナビスは純粋なもので、注意深く用いた場合には、私たちが使うことのできる医薬品の中でも最も有益なものの一つ」だと述べていました)
7.禁止されている地域又は国で、敢えて栽培を行い逮捕されることで裁判を起こし、規制撤廃に成功した例などはありますか?
私は聞いたことがありません。しかしカナダのリック・シンプソン氏の裁判での経験談は、その状況に近いものがあるかとは思います。
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8.先の選挙で医療用大麻承認を政策にかかげていた候補者が居ましたが、日本で「大麻特区」などを実現できる可能性はまだ低いでしょうか?
どうでしょうね?
現在の日本における大麻(医療大麻)に対する全体的な意見を見ていると、以前よりは友好的な考えの方は増えているようですが、それでも「大麻を止めますか?それとも人間辞めますか?」という認識の人も多いのが現状かと思います。
また合法化されている場所では、活動家の数が圧倒的に多いということも運動の原動力になり、またアメリカやイギリスではオバマやキャメロンなど首相・大統領レベルでも過去に愛好していたという話もあるほどで、全体的な認識が日本とはかなり異なっているかと。
実現するかの可能性は、活動のレベルによって違ってくるでしょう。
大麻に関しては、日本語でも相当な量の情報をご確認できますので、気になられる方は各自でリサーチすることも可能かと思います。
また大麻の中でも特に医療大麻と限定した場合には、世界でも悪名の高いモンサント社が医療大麻産業に乗り込もうとしている動きもあり、利権目的で動いている製薬企業を中心とするグループもありますので、そちらの動向にも目を光らせたいものです。
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