僕の癌がわかった時 息子は高校1年 娘は中学1年だった
この年齢になれば隠し通せないだろう
先々のことを考えて
子供達にはそれぞれに女房から話してもらった
僕の病気が深刻な状態であることや
これからの抗ガン剤 手術のスケジュールを全て包み隠さず話し
どうか協力して欲しい
けれどいつもの通りに
不安なことや聞きたいことは何でもきいて
絶対隠さず必ず正直に伝えるから
約束する
だからパパのことを理由に学校を休んだり心配かけることはしないでほしい
みんなでパパを支えよう
そんな話をしたと言う
その後の僕に接する息子と娘の対応は対照的だった
息子は暇さえあれば膀胱癌のこと 治療法 民間療法 あれこれ検索しまくっていたようで1日に何度もこれはどうかと自分が見つけたサイトを送ってきた
普段 僕らのラインを既読無視する息子が連日連絡してくる^ ^
息子なりに必死で何とかしようとしてくれていることが嬉しかった
僕がビワ茶を飲んでいるというと早速調べてみたようで
「ビワはなかなかいいと思うよ しばらく続けてみるべきだね」って
なんとも上から目線の物言いだった^ ^
顔を合わせれば憎まれ口たたき
この野郎〜ってなる息子だが
頼もしかった
逆に娘は
余計なこと聞いちゃいけないと思ったのか
僕の病室に来ても病気のことを何も聞かなかった
僕が尿路変更で迷いに迷っているのを知っていて
あ〜でもないこ〜でもないと女房と話していたのは聞いていたから
ストーマを作るとばかり思っていたようだ
手術が終わってから僕の姿をみて驚いていた
年頃の女の子は父親を毛嫌いするらしいが
うちは娘はパパ大好きっ子
少なくとも僕はそう思っている
病気になれば自分だけではなく嫌でも家族も巻き込んでいく
入院中
もし自分の命がこの先そんなに長くないならば子供達に何が残せるだろうかとそんな事ばかり考えていたが
案外
親は無くても子は育つのかもしれない
親の願いはただ一つ
子供達の自立と幸せだ
ただそれだけに尽きることに気づいたが
僕は子供達の成長を見たい
そのために絶対 癌に勝つと心に誓った
つづく
じゃあの。