シリア国内の米連合諜報機関の「指令室(Operations Room)」がロシアのミサイル攻撃を受ける・イスラエル、アメリカ、イギリス、トルコ、サウジ、カタールの諜報員30名が死亡

U.S. Coalition Intelligence “Operations Room” Inside Syria, Destroyed by Russian Missile Attack: Thirty Israeli, American, British, Turkish, Saudi, Qatari Intelligence Officials Killed, Report

9月22日【Global research】

 

 

米国とその同盟国は、シリアのアレッポ地域に現場向け司令部を構築し、その施設は諜報員によって統一管理されていた。9月20日にロシアによるミサイル攻撃の標的となるまでは、この司令部はアメリカ、イギリス、イスラエル、トルコ、サウジアラビア、カタールの諜報員によって運営されていた

 

イランの事実上国営メディアであるFars Newsによれば、ロシアがこの諜報施設を攻撃したのは米空軍がデリゾールにおいてシリア政府軍を攻撃し、ISIS/ダーイシュ4のテロリストを支援した事件の直後だったという。

 

 

 

「シリアの沿岸水域に停泊中のロシア戦艦が、外国軍部の指令室を標的にして破壊。30人のイスラエル人および欧米の諜報員が殺害された」

 

「ロシア戦艦が、アレッポ西部のサマーン山(Sam’an)近郊、デリゾール地区にあった外国職員による共同指令室に対し、Caliberミサイル3発を発射。結果、30人のイスラエル人および欧米人の職員を殺害した」

 

同地域は山深い場所に位置している。

 

Farsの報道からは、この指令室は主にイスラエル人によってまとめられていたような印象を受ける。アメリカが「支配を」しており、施設は米国政府の同地域の同盟国によって連係し、米国の軍部および諜報組織と緊密に連絡を取っていたと考えるのが最も可能性が高いだろう。

 

しかしFarsおよびアラビア語版のスプートニクの例外を除いては、このロシアによる米連合軍の諜報施設に対する攻撃は、他のメディアではほとんど報道されていない。実際のところ、この件に関してはメディアが完全に報道規制されているようだ。Fars紙の報道の正確性については、まだ完全には確認されていない。

 

この件で最も目立つのは、アレッポ地域内で反乱勢力が統制している区域に位置し、ロシアに攻撃された指令室は、シリア国内のイスラム国およびアルカイダを国家として支援している主な国が要員を配置していたということだ。つまり、アメリカやイギリス(空爆に大きく関与)、さらにトルコやサウジアラビア、イスラエル、カタールなど同地域の4か国である。

 

そして上記の4か国がそれぞれテロリズムの募集、訓練、物資の輸送や金銭的支援に関与していることを示す記録が十分に存在している。

 

問題のアレッポ地区内の指令室(戦闘情報センター、Combat Information Center)は他の地区(反体制派が制圧している地区)に位置する現場での指令センター、アメリカやイスラエル、そして連合軍司令部および統制部と常に連係している。

 

2015年10月、オバマはイスラム国(ダーイシュ)に対するテロ対策という名目で、シリア国内の地上作戦を実行するために米軍特殊部隊の派遣することを発表

 

この米軍特殊部隊には「シリア北部でイスラム国と戦闘している反体制派と共同で従事する50名未満の特殊作戦相談役が参加する予定だが、直接的な戦闘には参加しない」とされている(WP、2015年10月30日)。

 

つまり戦闘には参加しないものの、反体制派の編隊や現場での指令室内で「相談役的」活動に関与するということだ。

 

最近(2016年5月)には、米国政府はシリアの地上にさらに250名の米軍特殊部隊を配置することを発表。一握りの諜報員が現地での司令部に配属されたことは疑う余地もないだろう。

この米軍特殊部隊の派遣は、新規採用の「聖戦主義者の雇い兵」数千人が流入し、様々なテロ編隊集団に加わったことと関係している。

 

2016年5月初旬、「数千人のテロリスト」がトルコとシリア国境を越境したことが報道されているが、これはアレッポ地区で政府軍に対抗するために配置することが目的であった。

 

問題のアレッポ地区の指令室は、地上や無人偵察機、さらに空爆などの活動を調整する目的で使用されていた。さらにFars紙の報道によると、ロシアによって破壊された米連合軍の指令室に配置されていた諜報職員は、アレッポおよびイドリブで米軍及び米軍の後援を受けているテロリストの調整に関与していたとされている

 

またジュネーブの停戦合意直後に、デリゾールで米空軍がシリア政府正規軍に対して行った空爆に関しても、その計画と実行に関与していた可能性が高い

 

シリア国内の「指令室(Operations Rooms)」は、イスラム国やダーイシュ、アルヌスラなど様々な反体制テロリスト集団に配属されている米軍および連合指令軍、地上の特殊部隊(民間の雇い兵企業によって雇用された西側の軍関係者を含む)と連係している。

 

アレッポ地区の指令室に使用されていた施設の存在と所在地は、シリア政府およびロシア軍部両者は黙認しており、(最近までは)容認されていたに違いない

 

Fars報道局はさらに(未確認情報ではあるが)、米国国防省がデリゾールでイスラム国テロリストと戦闘中のシリア政府軍への攻撃命令を米国空軍に下す決定をした直後に、ロシア政府がアレッポ地区の指令室を標的にすることを選択したように考えられると伝えている。

 

このアメリカ・NATOの諜報機関をロシアが攻撃した件については、Fars報道局が報道したものの他のメディアは報道しておらず、公式レベルの確認もされていない。

 

Farsの報道が正しいと仮定した場合、ロシアによる米国連合指令機関の攻撃には、相当な意味合いが含まれている。デリゾールでシリア政府軍を攻撃した報復措置として、判例が作られたのだろうか。

 

これによりシリア戦争の展開で潜在的に危険になりうる転換点が制定されたが、軍事的激化のより広義的な背景から考えられるべきだろう。

 

しかし同時に、攻撃された指令室は非公認の諜報施設であった。アメリカ政府は公認しておらず、ロシア政府もこの攻撃に関する公式の承認を行っていない。ロシアのメディアはこの件については無言を保っており、アメリカ政府も同様である。両サイドともに、この問題を公開するつもりはないようだ。

 

 

 

 

 

(翻訳終了)

 

 

【参考】http://www.globalresearch.ca/u-s-coalition-intelligence-operations-room-inside-syria-destroyed-by-russian-missile-attack-thirty-israeli-american-british-turkish-saudi-qatari-intelligence-officials-killed-report/5547099より翻訳

 

 

 

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