赤肉を食べることでがんになるメカニズムがようやく明らかに
Scientists Have Finally Discovered Why Consuming Red Meat Causes Cancer
2015年9月【True Activist】
(画像 http://www.thepaleomom.com/the-link-between-meat-and-cancer/)
ごく最近まで、赤肉を食べることでがんになるメカニズムは理解されていませんでした。しかしこの画期的な研究によってすべてが変わったのです・・・
多くの人は健康のために豚肉や牛肉、乳製品などを積極的に食べるよう勧められて育ちましたが、ここ数年の間は動物性食品、特に赤肉の摂取を減らすようにというアドバイスがなされています。
複数の研究によると、がんやアテローム性動脈硬化症(心臓病)、心臓発作やアルツハイマー、そして糖尿病2型にかかるリスクが上がることと赤肉の消費の関連性が認められています。しかし今まで、研究者はその理由を正確に理解することができていませんでした。
Telegraph紙の報道によれば、サンディエゴにあるカリフォルニア大学の科学者チームは、この主な原因は(赤肉に含まれている)砂糖であると考えているようです。
人間は雑食動物で、肉を食べる耐性を持っています(長い間人間は肉を食べてましたが、昔は今のように大量には食べてませんでした)。しかしほとんどの哺乳類動物の体内にはNeu5Gcと呼ばれるユニークな糖分が含まれている一方で人体には存在しておらず、そのため免疫反応を引き起こし、炎症の原因となっています。
ネズミを使ったこの実験で発見されたNeu5Gとがんを関連づける証拠のすべては、状況的証拠、あるいは実験用の設定から間接的に予想されていたものでした。
科学者によれば、非ヒトNeu5GcとNeu5Gcに対する抗体を同時に与えることで人体内での状況を正確に模倣した初めての試みだったということです。これにより被検体のネズミ内のがんが自然に増加しました。
この糖分は赤肉(豚肉、牛肉、その他の家畜)、牛乳や一部のチーズに含まれています。
人体はこの糖分を自然に生成する能力がないため、Neu5Gcが組織内に吸収された場合には外部からの侵入者として認識され、免疫システムを活性化させます。
そしてこれが続いた場合、免疫システムの反応によって起こされた慢性的な炎症ががんの生成に関与している可能性があるのではないかと考えられており、そのため頻繁に赤肉を食べる人は、あまり赤肉を食べない人と比べてより強い反応に苦しむことが多いということです。
ありがたいことに、それでもハンバーグを食べたい人に素晴らしい代わりの食べ物が存在しています。ベジタリアン用のハンバーガーもありますし、自宅で植物性食品から作ることのできるハンバーガーのレシピを見つけることも難しくありません。
結論として、赤肉の食べる量を制限した人の方が確実に健康で、炎症が少ない人生を送れる、ということは明確です。
あなたはどうお考えになりますか?
(翻訳終了)
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【コメント】
けっこう古い情報ですが、改めて翻訳してみました。
昨年、国連が(ようやく)加工肉と赤肉の発がん性を公式に発表してから、肉食に対する認識が世界的に大きく変わってきているようです。
日本国立がん研究センターの発表
「赤肉・加工肉のがんリスクについて」
「世界で菜食が盛り上がっている8か国」(英語)
http://www.trueactivist.com/8-nations-going-vegetarian-proving-to-the-world-less-is-more/
イギリスでは新聞や、大学の栄養学のコースなどでも菜食主義を選択した人を受け入れ、不足しがちな栄養素についてオープンに議論がなされていますし、赤肉の摂取についても可能な限り減らすようにと繰り返され、さらに健康面だけでなく環境保護の観点からも肉の摂取を減らすことが積極的に勧められ始めています。
また現代の大規模な食肉産業の構造を考えると、特にスーパーなどで売られている「普通の」お肉などにはこの研究で判明した原因以外の問題点も多く存在しています。
【関連記事】
このような現代的な肉食産業は健康面以外にも、環境面、政治面、倫理面などにも問題が山積みですね。。。
公に一週間に一日でも肉を食べない日を作ることが勧められ、実際にイギリスで有名な人気シェフのジェイミー・オリバー氏も週に何日かは肉を食べない日を設けていると言い、最近の彼のレシピでは肉の含まれていないレシピも増えています。
ただなんの知識も備えもないまま、いきなり肉食を完全に断ち切ると、不足しがちな栄養素もいくつかありますので無茶はしない方がよいかとは思いますが。