人望の研究 (NON SELECT)/山本 七平


管理職の昇格基準などにおいて、当社では
「人間性」や「人望」という言葉がよく上がります。

人望はなかなか定量的には測定はできないのですが、
これを大事にしている組織はとても強い。
実際、多くの組織で求められているものだと思います。









私は管理職に登用する際の選択基準を、
一にも二にも人格に置いている。もちろん、
人格が優れていて実績も高ければ文句はないのだが、
人格と実績のどちらを優先するかといえば、
圧倒的に人格のほうである。

藤田もインタビューでも述べています。


この本はずばり「人望」という、非常にあいまいで
定性的だが組織においては必ずと言っていいほど
上がってくる話題について議論しています。


人望の要件として書かれている習慣として書かれていることは、
人から邪推を受けるような行為を自ら封じること。


確かに、人望のある人は「邪推」されることが
きわめて少ないですね。経営者や組織のリーダーになると
社外からは応援も批判もありますが、
特に大事なことは自分の組織において邪推されないこと。

裏表がないオープンな上司のほうが
信頼されやすいとも言えます。



また人望を得るために努力することとして

言葉を発する場合、
その言葉が平素の行いに不一致ではないかと反省する。
また、自分の行いが平素の言葉と矛盾していないかと反省する。

「言ってることとやってることが違う」

とよく指摘を受けるリーダーは、言行一致の
リーダーよりも信頼感が弱いため、トラブルや
ピンチのときに組織の粘りが違ってきます。


よくなりたての管理職が勘違いしがちなこととしては、

「人望がある=やさしい、ではない」

と理解せずに、無意識で媚びを売ろうとしてしまうこと。

あくまで大事なことは「組織の成果を出すこと」。

人間それぞれ性格が違うのだから、
指導の仕方も厳しいものもあるだろうし、
やさしいものもある。

どちらでも良いのですが、管理職は最終的には
「永続的に成果を出すこと」だけで評価されるものです。
ここを勘違いしてはいけない。


永続的な成果のためには、より強い信頼関係で
構築された組織の方が、そうでない組織よりも強い。
何かあったときに「助けよう」という気持ちが出るのは
強い信頼関係にある組織。



当社の役員の間でもよく話題にあがる言葉は、
「謙虚であり続けることが大事。」


良い成果が出ればほめられ、
そうでないときには強い批判も来ますが
常に謙虚で入れば、どちらも自分への学びとして
受け止めることができます。


役員から社員一人ひとりまで
常に謙虚であってほしいですし、
そのような会社であるように努力を続けたいと思います。




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