『悲しみの5段階』という、悲しみを乗り越えるまでの段階を体系化したものがあります。
精神科医のエリザベス・キューブラー=ロスが、言っている、死を受容する心の変化を段階的に現したものです。
本来は、余命わずかと宣告を受けた人が、どういう心の変化をたどるのかを示したものですが、遺された側の心の変化にも使われています。
〈第1段階〉否認と隔離
〈第2段階〉怒り
〈第3段階〉取引(交渉)
〈第4段階〉抑うつ(落胆)
〈第5段階〉受容
こんな形で段階となっていますが、きれいに進んで行くのではなく、1~5は、行ったり来たりを繰り返します。
ちょっと元気になれる日があった。今日は気分が良い時間が長かった。
なのに、翌日またドヨンと沈んでしまった。
日々、このような感じを繰り返しているかと思います。
1~5の繰り返しです。
4と5の繰り返しや、1~4の繰り返しなど、人によって様々です。
だから、また気分が低迷しても、全然おかしなことではありませよ。
それを繰り返すことが、大切な人を亡くしたということを受け入れていく、大切な期間なんです。
詳しく説明しますと、
大切な人ともう会えないことが分かった時、
〈第1段階〉否認と隔離
ショックで放心状態になります。自分だけが、この世に取り残されたような、何が起こったか、わかっているのにわかっていないような状態です。
亡くなったことが信じられない。「ただいま」って帰ってきそうな感覚。
〈第2段階〉怒り
けれど、だんだんと亡くなったという実感が湧いてきて、なんで私にこんなことが起こるの?
私がなにか悪いことをしたってことをしましたか?
そんな疑問とともに、誰かを非難したくなります。誰かに怒りをぶつけたくなります。
それは、死に関連した誰かであったり、家族であったり、自分への激しい怒りの場合もあります。
どうして自分をおいていってしまったの、なぜ私だけがこんな目にあるのという怒り。
〈第3段階〉取引(交渉)
でも、もしかしたら、夢なのかもしれない。
神様にお願したら、明日の朝目覚めたときは、夢から覚めているかもしれない。
元気に振舞っていれば、もしかしたら奇跡が起こるのかもしれない。
愛する人の声を聞きたい、霊的存在にすがって、なんとか状況を変えたいと願ってしまうのもそうです。
なにかにすがり、自分が悪いんだと自分を攻める。そうすることで許しをこおうとする。
〈第4段階〉抑うつ (落胆)
けれど、何をしても現実が変わらないと力尽き、自分の至らなさを責めたり、悔いたいを繰り返します。
落ち込み、悪いことばっかり考えて、ネガティブなスパイラルに入ってしまいます。
自分が元気になることも、無意識に拒否してしまいます。
絶望的になり、何もする気がおきない。死をも考える
〈第5段階〉受容
それでも、少しずつ日常を取り戻していき、笑顔が戻っていきます。
新しい生活に徐々に慣れていき、悲しみはあるものの、日常を楽しむことができるようになっていきます。
亡くなった事実、今の自分を受け止められる。
もちろん、1がなかったり、2~4を何度もいったり来たりする場合もあります。
そして、その時期も人それぞれです。
このような段階を踏んで、元気を取り戻していくのですが、抑うつの段階が最も長く、段階を戻ったり、進んだりを何度も繰り返します。
でも抑うつは、受容の一歩手前なんですよ。
今回これをご紹介したのは、それくらい悲しみというものは、多くの方が背負うもの。
今自分がどの場所にいるのかがわかると、先の見えない迷い子でいるよりは、進むべき方向がわかり、心が楽になるからです。
かならず、5の受容「亡くなった事実、今の自分を受け止める」ところに行くことは出来ます。
そのためには、自分を悲しみの段階を知ることが大切ですから。
だから、焦らずにゆっくりと回復してください。
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