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『国民経済は繋がっている①』三橋貴明 AJER2017.1.31(3)
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【デフコン! 第1話 経世済民とは?】
http://nippon-saiko.jp/archives/3014
一昨日は野々市市、昨日は諏訪市で講演。本日は三橋経済塾第六期第二回講義開催日で、夜にシンガポールに旅立ちます(誰だ、こんなスケジュール立てたのは!!)。
実質消費とは、物価の変動の影響を除いた消費です。金額ではなく、「量」で見た消費と書けばわかりやすいでしょうか。
より露骨に書けば、
「パンを何個、食べれましたか?」
という話でございます。
2016年の実質消費が発表になりました。
『16年の実質消費支出、1.7%減 3年連続マイナス 家計調査
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL17HMH_X10C17A2000000/
総務省が17日発表した2016年の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は月平均28万2188円となり、物価変動を除いた実質で前の年に比べて1.7%減少した。マイナスは3年連続。名目では1.8%減少した。住宅関連が落ち込んだほか、軽自動車の燃費不正問題などを背景に自動車関連の支出も低迷した。夏場の天候不順や野菜価格の高騰も家計消費の重荷になった。(後略)』
というわけで、2001年以降の実質消費の推移をグラフにしてみましょう。なぜ2001年以降なのかと言えば、最近、実質消費の統計基準が変更になりまして、2000年以前のアップデートがまだ終わっていないためです。
上記のグラフから、重大な事実が分かります。
デフレ期の日本国民は、確かに頻繁に実質消費を減らしています。実質賃金が落ち続けていた以上、当たり前と言えば当たり前なのです。
それでも、
● 三年連続で実質消費を減らしたのは、14年~16年が初めてであること
● 2014年の実質消費▲2.9%が、最もマイナス幅が大きいこと
この二つは重要です。
断言しますが、安倍総理大臣は日本の憲政史上、最も国民の実質消費を減らしてしまった総理大臣です。
総理、歴史に名を残しましたね! てなもんです。
何しろ、14年▲2.9%、15年▲2.3%、16年▲1.7%ですから、16年の我々は13年比で▲6.7%と、とんでもない比率で実質消費を減らしてしまったことになります。
13年にパンを100個食べることができていた日本国民は、16年には93個しか食べれなくなってしまったということです。
消費税増税後の三年間で、我が国の国民は一気に貧困化したことが分かります。
日本銀行が300兆円ものお金を発行している反対側で、消費税増税をはじめとする緊縮財政を実施。インフレ率は▲0.3%(2016年)とマイナスに逆戻りし、国民が以前と比べて7%近くも消費できなくなってしまった。
これが、過去四年間の安倍政権の経済政策の結末です。
繰り返しますが、安倍晋三総理大臣は、日本の憲政史上、つまりは伊藤博文以来、最も国民の実質消費を減らした内閣総理大臣なのです。
恐らく(可能性は高いと思います)神武天皇以来の歴史上、最も国民を貧困化させた施政者こそが、安倍晋三内閣総理大臣なのです。
上記の事実から明白なのは、消費税の再増税は「延期」はもちろん、「凍結」でもダメだということです。そもそも、現時点で我々は「消費税を延期された状況」にあります。その状況で、毎年、実質消費を減らし続けているわけでございます。
消費税は、延期や凍結ではなく「減税」の議論を始めるべきです。(廃止、でもいいですが)
何しろ、消費税は、
● 景気の安定化装置(ビルトインスタビライザー)の機能がない
● 弱者に厳しい税金(消費性向が高い貧困層ほど、所得に対する税率が高くなる)
という、大きな欠陥を持った税金なのです。
しかも、デフレ期の消費税増税が消費に多大なる悪影響を及ぼすことが、14年~16年で実証されたのです。
日本の国会議員が真に国民のことを考えるならば、消費「減税」の議論を始めるべきです。さもなければ、貴方たちは国会議員の地位にとどまる資格はありません、間違いなく。
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