最先端精神医学の最大の謎、「魂」「心:無意識」「脳:遺伝:向精神薬(化学)」 | 精神科医ブログ、長崎広島原爆・福島原発・コロナ・第二次大戦・北朝鮮ロシア核・児童虐待・DV・レイプ複雑性PTSDの薬物療法

最先端精神医学の最大の謎、「魂」「心:無意識」「脳:遺伝:向精神薬(化学)」

「精神障害者とは魔女である」という「鬼神論」「魔女狩り」により15~18世紀に古代ギリシャ・ローマの精神医学は消滅しました。人間の「目に見えない」部分を全て「魂:宗教」で説明したのです。
フランス革命(1789)から2つの精神医学が出発しました。
「脳:遺伝」の精神医学(ピネル→クレペリン→DSM・向精神薬→私)と「心:無意識」の精神医学(メスメル→フロイト、ピエール・ジャネ、ユング→私)です。

「脳:遺伝」精神医学と「化学:向精神薬」の結合により、「心:無意識」の精神医学は圧殺されています。
しかし、ご存知のように「脳:遺伝」の精神医学は既に敗北しました。

遺伝性精神病が爆発的増加するわけがありません。心:無意識の病が激増したのです。それだけでなく「薬で治る遺伝性脳病(うつ病・躁鬱病・統合失調症)」自体が「消滅」したのです。私の年齢(54歳)以上の精神科医は15年前までいた遺伝性精神病患者が「いなくなった」ことはわかっていて沈黙しています。

「心の病(PTSD・神経症)」は15年以上前にも少数は存在し、遺伝性脳病と誤診されていました。しかし、ベンゾに対する反応すら、現在のように極端な「依存」「離脱」という現象は起きていませんでした。

心の病とベンゾの関係すら短期間で刻々と変化しています。
ラポール形成(現在世界には心の病しか存在しないという確信)できる私が「大丈夫」と言わなくても思っただけでも解離性幻覚は消えます。それでも消えない解離性幻覚が「抗うつ薬パキシルだけ」で消えたりしますし、「抗幻覚薬リスパダール」で解離性幻覚が起きたりします。

私が提示できるのは、「心:無意識」と「脳:化学」の間にわれわれが知らない関係・謎が存在するということだけです。それがなぜなのかはわからないことを私は知っているという「ソクラテスの智恵」です。世界で私と私の患者のみが可能にしてよく知っている日常現象を再現できない精神科医・患者がなぜそれ以上のことを知ることができるのでしょう。いきなり「神」にでもなろうというのでしょうか。

私はスピリチュアルな「魂」の存在は信じていますが、この存在することが明白な「心と化学の謎」を除いた部分が「魂」と考えています。デイビッド・ヒーリー「抗うつ薬の時代」星和書店の41ページをお読みください。日本精神神経学会のようにこの「謎:現実」を「検閲削除」しても無くなりはしないのです。