先日メルマガでフェイスブックに関する骨太の記事を書いたところ、大変な反響があり、過去最大の感想をいただきました。その大半が『思っていたがいえなかった』『激しく賛同します』といった声です。そこで以下、記事の一部を転載します。

世の中には<フェイスブック研究会>なるものがあります。じつは僕はこの会に実際にお金を払って入会してみました。入会動機は無名の一般の方が、500 とか 600 の『いいね!』が付いてる姿を見て、これは何なんだろう?と興味を思ったからです。

『いいね!』は少ないよりも多い方がいいのは事実です。多くの人のウォールに露出されるのであれば、そしてその対象が成人日本人であれば多少の宣伝にはなります。そこに興味がわいたのです。

結論から言いますと、この会は何も知らない方に<間違った>フェイスブックの運用法を教えていると感じました。そもそも『いいね!』をクリックするだけで売り上げが上がるはずがありません。でも入会されている方の多くは、フェイスブックには特別な魔法があると信じているようです。しかしそんなものはあるわけがないのです。
ネットの世界には「一瞬にして」とか「ほったらかしで」とか「何もせずに自動的に」といった言葉が乱立しています。しかしそんなものは一切ないと断言できます。やはり人より努力して初めて、その他大勢から抜け出せるのです。

メンバーの何人かにヒアリングしたところ、短期間に友達申請をしすぎてアカウント停止になった人がいました。経済的に破綻している人も少なくありませんでした。
(自分がインタビューした方が、たまたまそういう状況だったのかもしれませんが)藁にもすがる気持ちで入会されたのでしょうが、やっていることは朝早く起きてお互いのウォールにクリックとメッセージを送る作業。そのメッセージも『おはようございます。素敵な週末をお過ごしください』のたぐいのコピペ。当然その内容は、本文とは一切関係ないものなので明らかな<スパム>行為。これで売り上げが上がるのなら、日本の貧困はなくなるでしょう。

もしあなたが今の不満足な状況から脱出したいのなら、こういう無意味な作業は今すぐにやめるべきです。まさに百害あって一利なしであり、究極のブランドを落とす行為です。そんなことをやっている暇があったら、自分のスキルに磨きをかけ、本の一冊でも読んで勉強すべきです。

セミナーではフェイスブックの『いいね!』の数が増えたことにより、その露出効果で1億円の不動産が販売できたという事例を紹介していました。もちろんそういうことも、たまたまあったのでしょう。ジャンボ宝くじだって当選者はどこかに必ずいるわけです。それと同じ理屈で、再現性はまったくありません。
それをさも再現性のあるように言うことに問題を感じました。 ハッキリ申しますとフェイスブックではモノは売れません。そして売ってもいけません。なぜならソーシャルメディアはそもそも、情報を求めている人が利用するツールであり、セールスを嫌う媒体だからです。

そして1,000『いいね!』を達成することが最終目的になっているのも問題です。たとえ1,000もの『いいね!』がついたとしてもその中身がじゃぶじゃぶのサクラばかりであれば、まったく意味がありません。そもそも参加者に経済的に困窮している人が多いから弱者同士の傷の舐め合いにしかならず、お互いのお客さんにすらなることができないからです。まさに『いいね!』はするがお金は払いません状態。これではお互いに応援も貢献もできず、売り上げも上がりません。

そればかりかコメントを覗くと『おはようございます!今日も一日元気で』というコメントがズラリ並んでいたとしたらどうですか?このロボットのような無表情のコメントは、一般の方には異様に映るでしょう。その結果、見かけだけの『いいね!』数は増えるかもしれませんが、顧客になる可能性のある一般の人からは気味悪がれるのが落ちです。この時点で貴重なビジネスチャンスを失っています。

記事の内容も問題です。自分のコンテンツがない人が多いため、多くは著名人や歴史上の偉人の格言を解説しています。これはある種受け売りで、これをやっている間はあなたのブランドは永遠にできません。情報とは、<自分が実際に体験し感じたこと>を文字にすべきなのです。明らかに本末転倒で、すべてが『いいね!』をもらうための戦略に繋がっています。

友達も片っ端から増やすべきという指導も大いに問題ありです。現にフェイスブックの社が、それをやるべきじゃないとハッキリいっています。やたらと友達申請をするとアカウント停止になってしまうのがその証拠です。正しくは友達は出来るだけ少なくし、フォロワーを出来るだけ増やすべきなのです。フォロワーとは、あなたの記事を本当に読みたい「ファン」ですから 「潜在的な見込み客」 なのです。他者評価ですから、簡単には増えません。そこに価値があるのです。


ちなみに友人を5,000人作ることはとても簡単です。来たリクエストを片っ端から承認すれば、数カ月で達成できるでしょう。しかしそこがいくら増えても、肝心の記事が読まれていなければ、何の意味もありません。実際に友達5千人いても『いいね!』が50以下という人も少なくありません。つながりが薄く、『全く読まれていない』と数字が証明しています。フェイスブックはプライベートであれば本当につながりたい人、ビジネスで使うのなら顧客フォローのために活用すべきなのです。 一流の人は、こういう見せかけの小手先テクニックにはまったく興味を示しません。多くの方がフェイスブックの間違ったやり方によりおカネよりも大切な時間の浪費をし、結果 貧困への道に向かってしまっている。ですから悩みながらもあえて問題提起させていただきました。

フェイスブックは正しく使えば、素晴らしい集客ツールになりえます。だからこうした行為はビジネス上も大変もったいないのです。僕の『いいね!』の数は平均 200です。この事実からも<数>は関係ないことがおわかりでしょう。

僕が1週間で200名の集客ができたのも 1回のメルマガ配信で100万円の売り上げを達成できるようになったのも 全国各地から面談希望者がひっきりなしに来るようになったのも このような基本的な<やってはいけないこと>は絶対にやらずに<やるべき基本的なこと>をコツコツとやってきたからです。成功は難しくないですが、地味な作業の繰り返しでありある程度の忍耐と時間は必要です。この事実を肝に銘じてください。


今日の記事は書くべきかどうか迷いました。実際にこのコミュニティーで頑張っている方もいるからです。また本記事はあくまでも鳥居の個人的考えであり、必ずしもこれが正しいわけではありません。ですからご自分で判断ください。人生はすべて自己責任です。でもこれではいけないと思い、あえて炎上覚悟で書いてみました。なお鳥居のメルマガは、以下より登録できます。バックナンバーは一切公開していませんので、興味のある方はこの機会に是非 読んで見てください。
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