『上杉隆という人』 | 神奈川県会議員滝田孝徳オフィシャルブログ「ノーブレス・オブリージュ」Powered by Ameba

『上杉隆という人』

サラリーマンから代議士秘書そして神奈川県議会議員。

杏林大学を卒業してから今日に至るまで様々な方と出会い色々な事を吸収させて頂く機会を得る事ができた。



その中でも非常に印象に残る方がいた。



上杉隆さん。



ジャーナリストとしてここ数年特に活躍をしてこられた方なのは皆様ご承知だと思う。

『ジャーナリストとして活躍してこられた方』と書いたのは昨年をもってジャーナリスト活動の無期限休止を宣言をされたからだ。



ジャーナリスト活動に区切りをつけられたと伺うので勝手ながら今回は上杉隆さんについて書いてみたいと思う。



只、断らなくてはいけないのは『上杉隆さん』を語れるほど特に親しい訳ではないという事。




率直に言えば、私のような『一地方議員』でしかない人物が語れるほど底の浅い方ではないと思っているし、冷静に見れば一時『こちらから見れば』比較的頻繁にやり取りをさせて頂いた時期があるにすぎない。



私にとっては非常に印象深く感じたが、上杉さんにとっての『私』は数多い名刺交換をしたうちの一人にしかすぎないだろう

その意味においては『上杉隆』という全体像のうち私の知る部分は一部分である。


日々メディアで活躍されている著名な方が私のような者と特に親しいなどととらえられると申し訳ない。

この事は私ではなく上杉さんの『名誉』のためはっきりといっておきたい。




初めてお目にかかる機会を得たのは私が20代の前半であり、私より3歳上の上杉さんは鳩山邦夫代議士の秘書になったばかりの頃だったと思う。



若き代議士秘書といえば『将来議会に立つ』ことを目指す人が多いため上杉さんも当然そういう志向の方だと思っていた。

しかし、話をして見ると『自分自身が議会に立つ事』には全く興味がないと言い。

『自分が政治家になる』というよりは政治に関連する物書きになりたいと言う。



バラエティ要素があるTVに出演されているのをご覧になられた方はわかるかと思うが、あの飄々とした感じで話して下さった。



そして、『タッキーは政治家志望かい?』と聞いてきた。



正直に『そうです!』と答えると。



『ふーん。そんなにいいかな。自由がない生活をするのが・・・』と何か非常に物珍しい動物を見る目でこちらを見ていた。



その後しばらくたち、私がサラリーマンとして全国を飛び回っていた頃、年に数回は必ず電話をくださり『出てこないか?』と誘って下さった。

そして、お邪魔をするとそこには必ず政治の関係者がいた。



それが『私に対する気遣いだった』と気がついたのは随分後になっての事だ。



縁あって鳩山由紀夫先生の秘書となる事が正式に決まった時も連絡を下さった。

そして、いつもの飄々とした感じで『複数の日時』を出すと『どちらかで時間がとれないか?』と聞いてきた。

ちなみに当時の私との関係では複数の日時を出してこちらの予定を聞いてくるのは珍しい事だった。



両日とも予定は入っていいたものの『どちらでも結構です。お任せします。』と答えると、『非常に勘のいい方』なので『こちらに女性との予定が入っている』のに気がついたのだろう。

『よかったら、綺麗な方もご一緒にどうぞ!』と言ってくれた。



当日、当時出会ったばかりの家内を連れて伺うと、その場で『とある方』を紹介してくれた。

難しい話は何もなく、楽しく食事をし2次会、3次会まで行き大いに騒いで帰宅した。



ここで終わればただの話しだが、実はその場で紹介して下さった方は鳩山由紀夫事務所のすべてに精通をしていらっしゃる方であり、私が秘書として正式に採用された後、困った事があった際には何かとご助言を頂く事になる非常に『キーパーソン』となる方だった。



要は『サラリーマン、営業マン』だった私がいきなり秘書となっても『相談する相手もなく戸惑う事が多いだろう』と考え円滑に業務が進むよう『その方』を紹介する場を作って下さったのだ。



よくよく考えれば、『鳩山邦夫先生の秘書』として年末の非常に忙しい時節の上杉さんが、わざわざ3次会まで付き合って下さったのは『偶然暇だった』訳はなく、意味あることであり、『私がその方との人間関係を作る手伝い』をしてくれたに違いない。



また、その場で先方の携帯番号を聞くように促してくださったり、話の端々に鳩山由紀夫先生の人柄や注意事項、秘書として日常業務に向かうに当たって最低限やらなければ事等を『面白おかしい話』の中に混ぜてくれていた。



らしいと言えばらしいのだが、

その後会っても、特に『その会合の主旨』を知らせる訳でなく、恩着せがましく言う事もないどころか、その事に触れる事もない。

せいぜい、いつもの飄々とした感じで『タッキーにはもったいない美人によろしく!』ぐらいの話ししかしない。



今のは一例だが、その後も一事が万事ありとあらゆる場面で『非常にさりげなくスマート』に心配りをして下さった。

その後も沢山の方と出会うのだが、ああいう『さりげなくスマートで水も漏らさない緻密さで気配りができる』方は見た事がない。



また、上杉さんの長所は相手に合わせて話ができる事だ。

真面目な方には真面目な話(とはいうものの深刻になりそうな場面では必ずある種のユーモアを入れて話す。これまた名人芸だ。)をする。

そうでない方には、退屈をさせないように『腹を抱えて笑えるような』非常に面白い話をする。



『大学教授』のような面がある、と同時に『明石家さんま』(あそこまでしゃべりっぱなしではないが・・・)のように人を笑わせる話術もあり、

更には『不良少年』がそのまま大人になったような『男っぽさ』もある。

また、うまく言い表せないが常に『精神の自由と柔軟性』を感じさせる方だ。



もう一つは極めてフェアーな方である。

仕事で幾度かご一緒させて頂いたが、万事フェアーだった。

人を意図的に陥れたり自分だけ何か得をしようとする事は私が聞く限り一度もない。



もしミスがあればしっかりと認め、時には自らミスを申し出て相手が『年下やキャリアが下』の場面でもきっちりと謝罪をする。



このフェアーさは中々できるものではない。



側聞するにはジャーナリストとして叩かれている場面もあったという。



しかし、私の知る限りつねに『フェアー』であろうとした方だ。過ちがあったとすれば必ず謝罪のできる『非常に大きな人物』である。色々いう方もいらっしゃるかもしれないが、このスタンスは今も変わっていないと思う。



上杉隆さん。



ジャーナリストを無期限休止される事は報道で伺っております。

そして、最近メディアで『福島県に住む』と言ってらっしゃるとも聞いております。



その話を聞いた時、『ジャーナリストはプレイヤーになってはならない。』という趣旨の事をどこかで話していらっしゃったのを思い出しました。



今度は原発に関連する諸問題について『プレイヤー』になって発信をしていくのかなとも思っています。



あの頃のすさまじい仕事ぶりの一部を知るものとして、常にフェアーであった上杉隆さんならどんな道に進んでも成果を出すと確信しています。



どうかご自愛のうえご活躍下さいませ。



神奈川県議会議員 滝田 孝徳 (中原区)