ゆる~い雰囲気で綴っている感いっぱいの私のブログ…
それでも言葉は慎重に選んでいるつもりです。
言葉は「言霊(ことだま)」
自分の思い、感情、方向性
さまざまな思考が隠し切れないものとしてここに残ってしまう怖さを感じながら今日は書きます。

少々長文です。

札幌市議会議員 小竹ともこ オフィシャルブログ Powered by Ameba

私が昨年11月被災地へ行った時に撮った写真の一部です。

札幌市議会議員 小竹ともこ オフィシャルブログ Powered by Ameba

札幌市議会議員 小竹ともこ オフィシャルブログ Powered by Ameba


仙台空港に降り立ち、空港を出た途端、廃屋、廃墟となった建物、がれきの山…。
これから宅地造成をするのかと見間違う、津波によって何もかもさらわれてしまい住宅の基礎だけが残る地区。
初めこそ驚き、あまりの惨状に声も失っていたけれど、(…被災地の皆さまには大変申し訳なく思うのですが)、やがてそれも見慣れた風景となり、行けども行けども沿岸部は廃屋とがれきの山でした。


3月半ばのデータで

岩手・宮城2県分の震災がれきは約2,045万トン。
処理の進捗状況は全体の7.1%。

このままでは処理に最低でも10年かかると言われています。
(福島県内のがれきについては広域処理せず被災地に封じ込め、処理することが決定。)

被災地がれきの受け入れについて、私は昨年12月の第四回定例市議会代表質問において上田市長に政治姿勢の一つとして質しました。
その頃は受け入れをいち早く表明した東京都、山形県の二市以外は様子見であり日本人お得意の横並びの思想も手伝って?手を挙げる自治体はありませんでしたので、
「放射能に汚染されたがれきを受け入れるつもりはない、それ以外のものを拒否するものではないが」
との市長の答弁=そのようなスタンスを示したことに「まあ無難な回答」として受け止められる風潮であったと思います。
年が明けて本年第一回定例市議会の補充質問において、さらに同僚議員の阿部さんが同様の質問をした際も、
私の四定の時と殆ど同内容の答弁でした。

ですが、この頃から遅々として進まないがれき処理が復興の妨げとなっており、その苦境は全国民で共有すべきものとの認識が拡大しつつありました。


3月11日大震災から丸1年を迎え、あらためてがれきについて大きく報道~クローズアップされ、
野田首相も災害廃棄物処理特別措置法に基づいて、被災3県を除く全国の各都道府県に文書でがれき受け入れを正式に要請しました。
がれき処理を感情論やヒューマニズム、風潮で決断することがあってはいけませんが、
がれきの処理が復興の第一歩である
痛みを分かちあおう、
オールジャパンで被災地を支援しよう、
とその気運は確実に高まりました。


上田市長は今現在も被災地のがれき受け入れを拒否しています。
現在会期中の予算特別委員会においても我が会派がさまざまな角度、切り口で質しました。
(いずれも上田市長の予算特別委員会での答弁です)

(放射能に)汚染されている、いないとどこで区分けするのか。
誰も(専門家でさえも)安全だと言い切れるものはいない。
危険性が取り除かれない限り、受け入れることはできない。
札幌市独自の安全基準値を設ける考えはない、
試験的な燃焼実験~検査・測定もするつもりはない、
「食」や「観光」の面で道内自治体との連携は重要である、としながら
被災地がれき受け入れの自治体とは連携できない、と発言。
受け入れ自治体で生産された食材については安全が確認された上で流通するのだから受け入れる、
それらを選択するのは消費者、市民―。

私は答弁するその市長の顔をジッと見つめていましたが、
その表情は正に苦渋に満ちてはいました。

それ以上のことを聞くなと言っているかのような…。

ですが、ではどうする、つまりは対案といったものも提示されていません。
大都市札幌の首長としての責任が見えてこないと思うのは私だけでしょうか。

市民自治を標ぼうしながら、市民に対して明確な基準となるものを示すことはない、できない現状。
安全が確認できれば84%の市民が受け入れても良いとのアンケートがあることについてはどう考えるのか。


今、私が考えること―

震災がれきの全てを汚染されたものとして見なし、そのことが別の風評被害をあおっていることにはならないか―。

また、こうしたことが被災地から避難してきた被災児童に対してのいじめにつながっているとも言えるのではないか―

もし札幌市が災害等に見舞われても支援してくれる自治体はないのではないか―

受け入れる・受け入れない以前に、被災がれきの問題から目をそらさず、皆が考えなければならないのだと思います。

明日、明後日と私も街頭に立ち、このことも含めて演説します。
見かけた方、ぜひ応援よろしくお願いいたします。