次期衆議院選挙の争点は改憲論議ではない | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

憲法論議と改憲論議は違う。

憲法論議はどんどん進めるべきだが、改憲について国民の大多数が納得するような成案を得ようとするにはまだ機が熟していない。
いずれは憲法改正が必要になるが、今はその時期ではない。

小沢氏の処遇が確定し、併せて政界再編が実現して安定的な政治基盤が確立してから本格的な改憲議論に進むべきで、今の政治状況でどんな改憲案を出してみても一種のパフォーマンスに終わる。

本気で実現に向かって邁進するのなら改憲案を掲げるのもいいが、中途半端な改憲案を掲げて選挙を戦っても絶対に衆参両院で3分の2の多数を制するような勢力にはなれない。
本当に改憲を実現するためには、敵として戦ったはずの相手の掲げる改憲案も織り込んだ内容にしなければならなくなる。
今どんなに立派な改憲案を掲げても、その改憲案は妥協や修正協議が予定されているもの。
本当に成立させるべき改憲案ではない、ということになる。

こんな中途半端な改憲案を掲げて次の衆議院選挙を戦うべし、次の衆議院選挙の争点は改憲案だ、などというのは、改憲の難しさを知らない人たちの寝言の類である。

多分、次の衆議院選挙の争点は既成政党の連合体による新連立政権を選ぶか、それとも統治機構の大改革を志向する橋下大阪維新の会の船中八策を選ぶか、ということになる。
大きな方向性としての憲法改正は議論になるが、具体的な改憲案の可否を巡っての選択の選挙にはならない。

私は、目下のところ橋下氏を支持することにしている。
言葉遣いは相変わらずだが、発想は柔軟かつ大胆だ。
疲弊した日本の統治機構の改革のためには、石原東京都知事や橋下氏のような存在がどうしても必要になる。
石原東京都知事がいつまで元気で活躍できるのか疑問だが、橋下氏は少なくともこれから10年は頑張れる。
10年間で日本を作りかえるということになれば、どうしても橋下氏ぐらいの若さとパワーが必要になる。

橋下氏のツィッターそのものは読んだことはないが、ブロゴスニュースに纏めて掲載されている橋下氏の文章はいつも楽しみにしている。
結構配慮が行き届いている、という印象だ。
行政が決めるべきことと政治が決めるべきことをきちんと分けて考えている。
有識者が役に立つところと役に立たないところの見極めも付いている。
一見乱暴だが、よく読むと地に足が着いている。

来年本当に衆参同日選挙になったら、橋下氏が国政に橋下旋風を起こすことは必至だと私は思っている。
だから、6月の衆議院解散・総選挙が無くなっても私はまったく失望していない。

来年が楽しみである。