どうしても増税したい人たちの次の一手「非ケインズ効果」 | 加納有輝彦
2012-05-18

どうしても増税したい人たちの次の一手「非ケインズ効果」

テーマ:ブログ

景気が冷え込んでいる時に増税しては絶対にいけない。

という定石を無視して、当初、財政再建一点張りで、今は社会保障との一体改革という理屈で、民間の景気が冷え込もうがどうなろうが、なりふり構わぬ財務官僚主導のノダ政権の増税路線を徹底的に批判してまいったのが、幸福実現党であります。

 リフレ派的?学者先生の打ち込み、幸福実現党の打ち込みが、一定の理解を頂いたと思いますが、増税反対の世論が、活気付いてまいりました。

 各種、世論調査でも増税反対が過半数を超える傾向になってまいりました。

しかし、ここにきて、危機感を増した財務官僚、そしてパペットたるマスコミが反撃で出てきた感があります。

 「非ケインズ効果」っていう言葉を使って、煙幕を張ろうとしています。

ケインズ効果に非ずっていうことですが、

不況の時は、増税でなく景気浮揚のために財政出動(公共事業等)をして、雇用を作る。これがケインズ効果です。

 しかし、増税をどうしてもやりたい人たちが、いや、そういった定石は必ずしも正しくない。非ケインズ効果というものがあるのだという。

 もう、成熟社会になっているので、財政出動(公共工事)の乗数(効果)は高くない。公共工事をしても景気はよくならない。

 なぜか。それは、政府がいくら財政出動して景気を浮揚させようとしても、国民、消費者はお金を使わない。財布のひもを固く閉ざすという。

 なぜか。国民は、国の財政赤字を見て、いま財政出動してもいつか増税で巻き上げられるだろう。財政赤字だから将来、増税が予見され、だから財布のひもを締める。

 財政赤字がある限り、財政出動しても景気はよくならない、というのだ。

 財政赤字がある限りケインズ効果はないという。

よって増税して、財政赤字を解消する意思をマーケットに見せ、同時に社会保障を安心できるものにする。その安心感が出て、初めて消費者は財布のひもをゆるめるという。

 増税によって、社会保障の安心を作り、その安心によって財布のひもがゆるみ、景気が回復する。

 つまり、不景気であっても、増税して景気回復できる。これを非ケインズ効果というらしい。


そもそも、消費税を10%にしても、社会保障制度が安心できるものになるという事はない。焼石に水どころか、税と社会保障を一体化させることの本質は、社会保障費が青天井で増えますから、税も青天井で増税されるということでしょう。

ますます財布の紐がしまるじゃないですか。青天井の増税が予見されるんですから。

むしろ増税により、さらに税収が減り、財政赤字が増えてしまう、この可能性が非常に高いです。
 
 もう、日本の年金制度は破たんしており、ほとんどネズミ講と変わらない制度になっています。

 もうネズミ講に成り下がった年金制度ですが、年金基金の運用益が想定の4%とかそういうレベルで可能なら、まだ延命できるかもしれません。

 自公政権下で発表された「年金100年安心プラン」は7年もしないうちに破たんしました。それは、年金基金の運用益をものすごく高く見積もっての前提だったのです。嘘だったのです。

 今回も、あたかも増税で、すでに破たんしているネズミ講が安心できるものになり、財布の紐がゆるんで景気回復するなんていう、さらなる嘘で、煙幕を張ろうとしていますが、彼らは、とにかく増税できれば、なんでもいいんです。

 今回は、非ケインズ効果という言葉を流布させ増税容認の世論を作ろうとしています。
要注意。

 テレビで非ケインズ効果を広めようとする学者さんは、おそらく財務省出身の大学教授みたいな人だと思います。つまり、提灯持ちの学者さんですね。

 まあ、とにかく、消費者が、買い物するとき、国の財政赤字を意識しているでしょうか。そんなある意味、高等?な感情で消費しているでしょうか。
 ずばり、給料の額、雇用の安定、これらがまずは第一のインセンティブでしょう。

 もちろん、年金の安心は必要ですが、正規雇用もままならない現状で、そんな先のことまでも頭が回らないのが現実。まずは、雇用、賃金でしょう。

 非ケインズ効果なんていうもっともらしい名前をつけて煙幕を張ろうとしても、国民は騙されません。


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