「どのように子ども達の遺伝子が異常を起こすのか」を確認するために、中絶した胎児を集めることになりましたが、わずか3週間足らずで多くのサンプルが集まりました。

不妊は、セシウムの影響であると考えられますが、無視されています。旧ソ連では、不妊を治療するために、生活地域を変える試みが成果を上げていました。今となるとその理由は明らかだといえます。

先天性の異常の研究は、旧ソ連で、純粋な動機で始められていました。チェルノブイリ事故後、ベラルーシにおいても本格的に研究がなされますが、外部で話すことを禁じられました。そして研究所も閉鎖されました。そこでの研究は命がけだったといえます。

国民・民族は、自ら(社会のシステム)を守ろうとして、結局は自らを滅ぼすこととなります。

現在私のいるウクライナでは、人々の健康状態は決して良くありません。クリーンな食事と妊婦に対する対策を行うべきですが、そこには何ら対策を採らず、高額な心臓手術、まして失敗する確率が高いにもかかわらず、その対策に高額の予算が費やされています。

まして、その異常を解明するための解剖も禁じられてしまっています。

日本ではこのようなことを避けて欲しいと願っています。この対策は政府レベルですべきことであり、政府を動かさねばなりません。

市民レベルにおいて、この問題を沈黙することは、罪だと思います。

以下は、質疑応答となり、博士のコメント

病理的組織片を作るには、すべての部分が必要となります。セシウムはあらゆる部位に散在して結合します。よって、どこからの組織にあるか満遍なく調べる必要があります。

神経システムは、脆弱であり、大脳のアドレナリン分泌が下がります。チェルノブイリ事故後、若者の自殺が多くなっている。頭部の神経系統に何らかの問題があると考えられます。

セシウムが体内に入ると、あらゆる臓器の免疫システムと代謝システムを弱めることになります。多くの研究がなされているのに、全くそれが生かされていないのが、チェルノブイリ事故後の現状です。

特に心臓と腎臓においては、一旦健康を損ねると、健康を回復させることは出来ません。副腎に溜まると糖尿病になります。

鼻血は、汚染の高いところに長期間滞在すると、良く出る症状です。

また、全員にたんぱく質の異常が見られました。出来るだけ多くの検査をする必要があります。子どもの健康の為に何が出来るか考えねばなりません。

瓦礫の問題も、考えなければなりません。命を救うために、出来ることはやるべきです。

放射能の恐怖に対して、無駄なものは何もありません。放射能へのアレルギーは必要です。私が恐怖を煽っていると「チェルノブイリの祈り」で書かれていますが、命が脅かされているのであり、パニックにならなくても、これほど恐ろしいものは他にはありません。

25年経過してもベラルーシでは何も変えることが出来ません。現在ベラルーシは絶望的な状況にあり、一種のあきらめに似た状況です。

自然放射性物質のカリウム40は、常に人体内において一定量を保っていますが、人工放射性物質セシウムは細胞内に取り込まれるとシステムを破壊し、危険な状態になります。

食物などでシーベルトによる測定は意味がなく、あくまでもベクレルで表示すべきであり、常に0ベクレルを目指すことが求められます。それ以外の努力は無駄に近いといえます。(ゆえに汚染地帯にい続けることは健康を守れません)

何処の臓器でもセシウムの半減期は同じです。

以上



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