ジェーン・ケルシー教授、1998年からの警鐘!(1998年と、何も変わっていない手法) |   「生きる権利、生きる自由、いのち」が危ない!

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徳冨蘆花「謀叛論」を再発見してたら、
「ソクラテスの弁明」が、なぜ好きなのか、最近になって納得し始めた今日この頃です。

いま、わたしの手元には、
内橋克人/ジェーン・ケルシー/大脇雅子/中野麻美
『規制緩和』(
岩波ブックレットNO.458)という小冊子があります。

この小冊子の初版発行は、
1998年7月21日”ですので、
もう13年まえに刊行された小冊子という事になります。
http://www.amazon.co.jp/%E8%A6%8F%E5%88%B6%E7%B7%A9%E5%92%8C%E2%80%95%E4%BD%95%E3%82%92%E3%82%82%E3%81%9F%E3%82%89%E3%81%99%E3%81%8B-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88-No-458-%E5%86%85%E6%A9%8B-%E5%85%8B%E4%BA%BA/dp/4000033980/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1332749283&sr=1-2
(アマゾンのマーケット・プレイスで売られている中古品は、どれも高額なので、図書館の「相互貸借制度」で、借りる手段があります
――くれぐれも、大事に利用して下さい――。
私が去年に購入したときは、送料込みで、たしか300円ぐらいでしたので、躊躇なく購入することができました。
いまの値段でしたら、「相互貸借制度」を、迷わず利用しているところです。
他の利用者のことも考えて、
くれぐれも、本を大切に利用して下さい)


アマゾンでの商品情報ですら、
「目次」の内容が紹介されていないので、
以下に目次を列挙してみます。

はじめに            (中野麻美)

すり替えられた規制緩和     内橋克人

ニュージーランドで何が行われたか  
             ジェーン・ケルシー

<ディスカッション>
ルールを決めるのは私たち(司会・井上礼子)
                              内橋克人
ジェーン・ケルシー                
大脇雅子
中野麻美
                  

内橋克人
という方は、日本でいち早く、
市場原理主義経済の恐ろしさ”を、
『悪夢のサイクル』という本で訴え、
そして「規制緩和がもたらす悲惨も、
早い時期から発信されてきたジャーナリストであります。

また、TPPに関心や危機意識を持たれたいる方ならば、
ジェーンケルシーという御名前は、
どこかで聞いた覚えのある名前ではないでしょうか。
この方は、
日本に向けて、
TPPの危険性を教えてくれている、
ニュージーランド(NZ)のオークランド大学の法学部教授であります。
(邦訳『異常な契約-TPPの仮面を剥ぐ』)
(動画ジェーン・ケルシー
TPP講演「常な約(約)」
(原題"No Ordinary Deal")
http://www.nicovideo.jp/watch/1311150657

ケルシー教授が、日本に向けて、
規制緩和の危険性について、
警鐘を鳴らすことができたのは
日本に先んじて、
NZでは、すでに規制緩和が行われていて
雇用労働環境の荒廃格差の拡大
失業者の急増”など、
社会の混乱
に見舞われたからでした。


『規制緩和』のなかで、
ジョン・ケルシー教授は、
規制緩和」が断行されようとしている、
1998年当時の日本の私たちに向けて
次のような警鐘をしてくれました



ニュージーランドの規制緩和は成功だった
という人に対しては、
誰のための成功なのか
と問いかけます

規制緩和は、
私たちの社会を
危機に陥れました

多くの人々と家族の生活を破壊し
約束していたはずの経済繁栄は
どこにもありません

彼らは
長期的な幸福のためには
短期的な痛みは仕方がない

といいました

私たちは散々痛めつけられましたが、
幸福がやってくるとは思えません

彼ら[OECD(経済協力開発機構)や
世界貿易機構
APEC(アジア太平洋経済協力閣僚会議)などの国際機関、
エコノミスト』といった雑誌、
世界中にいるニュージーランド政府代表者など]は、
ニュージーランドの13年間にわたる規制緩和は成功だった
と主張します。

しかし
ニュージーランドの一般大衆にとっての
規制緩和の実態
は、
これとはまったく異なったものでした。
規制緩和の犠牲になった人々は、
大きな対価を支払わされました
とくに、マオリ族(ニュージーランドの先住民)、
女性子どもたち高齢者[の被害]は深刻でした
しかし、被害を受けたのは
これらの人だけでなく
社会そのものだったのです。

伝統的な価値観は退けられ
共同体意識
利己的な個人主義に
取って代われました。」


「聞くところによると、
現在日本では
規制緩和への大きな力が働いていて
多くの人々は規制緩和を良いことだと信じているようです
とくに、
官僚があまりに力を持ち過ぎている
大方の人は考えています

しかし、大切なことは
規制緩和とは
官僚から市民に
権力を移すことではない

ということを理解することです。

それは、
社会のエリート層の集団内での権力移動であり、
個人や市民のコントロールの及ばない
経済エリートと世界市場の手に権力を与えること
を意味しているのです。

規制緩和
市民の力を強めるのではなく
資本市場を強化するのです。
これこそ
ニュージーランドの経験でした。」

「今日は、
過去13年間の我が国(ニュージーランド)の経験と、
世界でもっとも徹底しているとよくいわれる規制緩和の実情について
お話いしたいと思います。”

   (引用者中略)

政府における推進役大蔵省で、
これは政府部内で唯一
拡大を続けた部門です。

議会という民主的な討論の場を回避するために
委員会機関
たくさん作られました


彼らは民間の大企業の代弁者たちから
貴重な支援を取りつけました

ニュージーランドでは
経済円卓会議

と呼ばれています。

日本ではこれと似たもの
経団連がある
と聞きました。

経済は危機状況にあり
だからこそ変革が必要なのだ
というのが、彼らの主張
です。

経済は危機
と聞かされるたびに
より多くの人々が
本当にそうなのだ
と信じるようになりました


これは単に
ニュージーランドだけの現象だけではありません



規制緩和に取り組む政治家官僚を結集した国際的な研究が行なわれていて
政策実行のための共通の筋書きがある
のです。


それ[規制緩和の政策実行のための共通の筋書き]によれば
議論をリードする中心的な政治家官僚民間人を持つことが
非常に重要だとされています。

また、
ある種の危機感を創出し

人々に
他の方法がない

と信じさせることが大切だ

ともいっています。

さらに、
いったん規制緩和のプロセスを開始したら
できるだけ急速に
できるだけ多くの政策分野で事を実行しろ
と述べています。

[というのは]
国民が先週の変化について考えている間に
来週の変化を準備せよ
というわけです。
そうなれば国民は 
いつも状況対応で[引用者註後追い対応で]
決して議論をリードすることはない

というのです。”

以上、岩波ブックレットNO.458『規制緩和』(p.23-26)より引用

”ネーミング”や”外観”、”装い”が、
規制緩和」か、
「(構造改革」か、
あるいは「TPP」か、だけの話で、
日本国民の権利や安全性や生活を守るために機能しているものもある規制など「非関税障壁」という”城門”を、
日本という城の内側から(かんぬき)を外して開門し
日本を、ハゲタカ外資ハゲタカ大企業に、好き勝手に喰い荒させるための「売国手段」や「売国行為」以外の、何でもないのではないでしょうか。

規制緩和」にしても、
「(構造改革」にしても、
TPP」にしても、
そういう売国手段をやり遂げる政治家官僚御用学者などは、
鬼平犯科帳でいう「引き込み役」と言えましょう。
押しこみに入り、主や奉公人を、極悪非道にいそぎ働きで皆殺しにする盗賊は、
ハゲタカ外資ハゲタカ大企業と言ったところでしょうか
ま、日本国内にも、日本国民を殺す盗賊が、
日本語の企業名で、いてますけど。

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原発再稼働問題で敵対する野田政権>と<橋下徹維新の会」>ですが、
TPP新自由主義に関しては、なぜか方向性が同じであります。

今回も、
国内の抵抗勢力とは無縁海外の有識者の方々が、
野田政権と同じく
橋下大阪維新の会も推進しようとする
TPPの危険性について、
講演してくれている動画を見ていきたいと思います。

<TPPがなぜダメなのか>
 ジェーン・ケルシー教授
(オークランド大学法学部教授)



参考動画②

ジェーン・ケルシー教授
2011年7月14日憲政記念館(東京・永田町)
TPP異常な約?)
No Ordinary Deal )」

http://www.nicovideo.jp/watch/1311150657
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ニュージーランド外交貿易省マーク・シンクレア主席交渉官(アメリカ大使館公電)

TPPは、
将来のアジア太平洋通商の統合に向けた基盤である。
もし、当初のTPP交渉8ヶ国で、
ゴールド・スタンダード(絶対基準)に合意できれば
日本、韓国その他の国々を仕留めることになるだろう
それが長期目標だ」

(On multilateral issues,
Sinclair emphasized
that New Zealand sees the TPP as a platform
for future trade integration in the the Asia Pasific .
If the eight initial members can reach the "gold standard" on the TPP,
it will "put the squeeze" on Japan, Korea and others ,which is when the "real payoff" will come
in the long term.)
<http://wikileaks.org/cable/2010/02/10WELLINGTON65.>
(機密情報暴露サイト”ウィキリークス”
アメリカ公文書/公電 
「長期的にTPPで、韓国と日本を仕留める事になるだろう」
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1974年8月当時、アメリカのCIAが、
来たるべき世界食糧会議に向けて、
作成した秘密報告の結論部分を、
以下に載せます。

「近い将来、
穀物不足が深刻化することが予想されるが、
こうした状況は、アメリカに
これまで持ったことのない力
をもたらす事になるだろう。
この力は
おそらく、
第二次世界大戦直後におけるよりも
大きな政治的・経済的な支配力となる
だろう。
・・・凶作の年にはアメリカ政府は
食糧を求める多数の者に対して

生殺与奪の力を持つことになり、
・・・・貧しい低開発諸国ばかりでなく、
大国も
、少なくとも部分的には、
アメリカからの食糧輸入に依存する
ことになるだろう」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
1957年にアメリカの上院議員のハーバート・ハンフリー議員による発言
「私は、
多くの人々が
食糧のために
我々アメリカ合衆国に依存するようになる
、という事を聞いた。
・・・・私にとってはすばらしいニュースだった
何故ならば、人は、何かをやろうとすれば、
まず食べなければならない
そして、誰かの手が必要で、
その人を自分に依存させようとするならば
食糧で頼らせるのが
一番だからだ」

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「離れは三つ、部落は二十だ。
三軒のために二十軒は危うくはできん。
また、この部落を踏みにじられて、
離れ家の生きる道はない

いいか、(いくさ)とはそういうものだ
他人を守ってこそ自分も守れる
おのれの事ばかり考える奴は
おのれをも滅ぼす奴だ
。」
黒沢明『七人の侍』(島田勘兵衛役の、志村喬の台詞)よ