現在、全ての原発は停止している。全原発を再稼働させず、停止したまま「脱原発」に向かうとどうなるかを検討している。



 検討項目は①安全性、②電力不足、③経済的問題の3点。停止したまま廃炉に向かえば「①安全性」では最も高い安全性が確保できる。

「②電力不足」については、短期的には関電管内がかなり深刻だが、電力会社間の融通、省電力の徹底など国民の理解と協力があれば何とか乗り切れると考える。長期的には対応は十分可能。

問題は「③経済的問題」だ。昨日の野田総理の記者会見も、「日本が立ち行かない」というのは、電力不足以上に、電気料金の値上げなど、主に経済的な理由を考えてのことだと思う。しかし、原発の運転を続けたときのすべての原発のコスト、つまり、電力会社の収支や電力料金だけでなく、核廃棄物の処理など、国として現在から将来に向けて必要となる全体のコストを考えると、早く原発をやめた方がコストは小さくて済む。



早期の「脱原発」という方向を決めて、その前提で全ての政策を考えれば、日本は十分立ち行くはずだ。

 最近、「脱原発」に関連して、大学生など若い人の集まりに呼ばれることが多くなった。大学祭からも声がかかっている。若い人が自主的に「脱原発」の関心を持つことは大歓迎。できるだけ応じるようにしたい。