真正保守の色調を強めてきている今の自民党と若い方々との間の距離感 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

保守の系譜の中でも私のようにみんな一緒に仲良くやりましょう、と呼びかける、和をもって尊しとする穏健保守、協調型の保守もいれば、日本の歴史や伝統の尊重を強調し、あるべき国家像を強力に主張してぐいぐいと国民をそのあるべき国家像の方に引っ張っていこうとする攻撃型の保守もいる。

強いて分類すれば前者が穏健保守、後者が真正保守ということになる。

国家の進むべき道筋を明確にするという意味では後者の攻撃型の保守の方が分かりやすく、指導性を発揮する。
特に戦いの場に臨むときは、真正保守の色を強めた方がいいということになる。

しかし真正保守はイデオロギー性が強すぎる傾向があり、革命や動乱の時には大きな勢力になり得るが、真正保守は保守の純正化を求める余りどうしても反対派を粛清したり排除する傾向があり、最終的に為政者、全体の奉仕者になるのは相応しくない、というのが私の考えである。

小泉総理時代の自民党はそれこそ民主党の人たちをも巻き込むような懐の深さ、鷹揚さ、融通無碍さがあり、誰でも自民党を名乗ることが出来た。
共産党や社民党、公明党でなければ、誰でも自民党だった。
民主党はそういう流れの中でも自民党を名乗れなかった人々の中で国政に挑戦しようとした人たちが集まった選挙互助会的集団だったように思う。

野党に転落してからの自民党はどんどん保守化の色彩を強めているようだ。
小泉チルドレンと称された若い方々が国政の現場から振り落とされ、国政に対する発言力や発信力を失ってしまったのだから、当然と言えば当然の現象である。

残念ながら、私は今の自民党には魅力を感じない。
これでは、自民党は若い方々の期待に応えることが出来る政党になることは無理だろうとも思っている。

若い方々と現在の自民党の主流派の動きの間には相当大きな距離が出来ているのではないだろうか。

もっとも、最近候補者として名乗りを上げてきた若い方々は別である。
自民党の上の方ではどんどん保守の様相を強めているようだが、若い方々は必ずしもそうではなさそうだ。自民党が最近掲げた改憲草案等には魅力を感じないが、若い方々には期待してもいいかも知れない。