国是七条 横井小楠 | 大山格のブログ

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おもに歴史について綴っていきます。
実証を重んじます。妄想で歴史を論じようとする人はサヨウナラ。

 以下は横井小楠が文久二年に幕府へ建白したもので「国是七条」と呼ばれる。

大將軍上洛謝列世之無禮
止諸侯參覲爲述職
歸諸侯室家
不限外藩譜代撰賢爲政官
大開言路與天下爲公共之政
興海軍強兵威
止相對交易爲官交易

読み下し
大将軍上洛して列世の無礼を謝せ
諸侯の参勤を止め述職となせ
諸侯の室家を帰せ
外様、譜代にかぎらず賢をえらびて政官となせ
大いに言路をひらき天下とともに公共の政をなせ
海軍をおこし兵威を強くせよ
相対交易をやめ官交易となせ


参覲
 一種の軍役であり、大名は兵力となるべき大量の家臣を引き連れて江戸と領地を往復せねばならず、大名行列の費用が大名の財政を圧迫した。

述職
 職務について述べること=報告。ことに海外や地方へ派遣される使節など、帰庁して報告する職をいう。要は大名行列を廃止し、わずかな人数で出府させる方針を示す。

 文久二年は坂下門外の変、生麦事件などが起きた。まだまだ幕末の動乱はこれからで、新撰組が結成される前の年である。このあたりから時流は激しくなり、新橋・横浜間の鉄道が開業したのは、わずかに十年ののちのことである。

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