自分と戦う「魂の1本」 | kantoku's ブログ

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バスケと子供たちを愛する人たちへ

今日は夏の福岡市交歓大会が行われ、2ブロック制ですが決勝まで進んで、

今年県内で最も全国に近いチームの1つと僕が見ている強豪チームと対戦し、

試合は1ゴール差で負けはしましたが、子供たちは本当にいい戦いを
みせてくれました。

一番嬉しかったのは、途中13点近く離されたあと、そこで集中力を切らさず

最後まで粘り強く戦えたことと、何より、このところ自信を無くしていたのか

なかなか結果を出せずに苦しんでいた6年生の1人が、久しぶりに思いっきり

プレイをしてくれて、彼らしさをみせてくれたことです。


もちろん、これで殻を破って次から結果を出せる!なんて甘くはないし、
まだまだ浮き沈みを繰り返すでしょうが、市大会決勝という大きな舞台で
結果を出せたことは、今後のいいキッカケになるでしょう。



これは自分の指導者経験の中で、いつも感じていることなのですが、

「弱気」は簡単に伝染するが、「強気」はなかなか伝染しないということ。

どういうことかと言うと・・・

よほど実力差がある場合は別ですが、実力が伯仲している相手と戦う場合、

主力メンバーの誰かが緊張して弱気になってしまうと、その空気が伝染して

みんな硬くなってしまうということは良くあるのですが、誰かが調子良くて

ガンガン強気で攻めてるからと言って、周りも全員強気になれるかと言うと

それは違って、強気だけは自分の力で流れを持って来ないとなれないと
いうことなのです。


試合はいい流れなのに「何でお前だけ弱気なんだ!!」と感じることが

ありませんか?僕は毎回のようにそう感じています。
そこで結論なのですが、緊張を断ち切り、本来の自分の姿に戻るためには、

開き直って本気で仕掛ける「気迫のワンプレイ」が必要なんです。


今日の決勝戦が実はそうでした。前半は、またいつもの「弱気」が出て、

勝負ができず、イージーなシュートも決まらず苦しい状態になりました。
ただ、いつもならそのままダメで終わってしまうところが、今日は、

開き直って1本思いっきりドライブを仕掛けて、それをねじ込んだのです。


流れが変わったのはそれからです。ドライブもミドルシュートも躊躇なく
行くので、いいリズムで入りだします。
ドライブも弱気な時の倍ぐらいスピードがある。

そうなんです、緊張して心に負荷が掛かっていると、体は重いし異常に
疲れるんです。気持ちの持ち方だけの違いで・・・不思議ですよね!


僕が敢えて「弱気」になっている選手を追いこむのは、「クッソー!」と

開き直って、本気で勝負して、自分自身で流れを変えさせるためです。

それしか流れを変える方法はない!と僕は思うからです。


ミニバスは基本メンバーチェンジは出来ません。

流れが悪い選手をいったんベンチに下げて、また出すなんてことは
できないのです。

6分間のクウォーターの中で、自分で自分を変えなければならない。


その「魂の1本」は、相手との戦いではなく、自分との戦いなのです。