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台湾の夜市に、偽物の「くまモン」グッズが堂々と売られていた。Tシャツには、ビールを手に酔っぱらった「くまモン」のイラストが印刷されている。「イメージに傷が付く…」。現地で発見した熊本県くまもとブランド推進課の成尾雅貴課長は顔をしかめた。

 成尾課長は中国・香港の雑貨店でも、くまモンのキーホルダーなどのコピー商品を見つけた。インターネットなどを通じて日本の若者文化がリアルタイムで伝わるアジア。くまモン人気も日本と同様だが、各地に偽物のグッズが出回っている。その多くは中国で製造されているようだ。

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 香港のヤタ百貨店に今月初旬、くまモングッズの売り場が開設された。熊本県が公認する「本物」が海外で販売されるのは初めてだ。アジアの主要国でくまモンの商標権登録が進んだことから、百貨店での販売を許可した。

 県産品の輸出拡大が狙いで、売り場に並ぶのは熊本県内の業者が卸す商品だけ。今後、公認グッズの販売を台湾や韓国などにも拡大したい考えだが、偽物が出回れば、県内企業が得られるはずの利益が奪われることになる。偽物に対し訴訟などの対策を打つにも多額の費用がかかる。成尾課長は「どう防げばいいのか…」と頭を悩ます。

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 ゲーム会社のキューマックス(福岡市)が開発したスマートフォン向けゲーム「タマタマ研究所」。日本語仕様だが、台湾と香港でダウンロード数が計約100万に達する大ヒットになった。不思議なことに、本来は配信されていないはずの中国本土でも大流行に。中国語版に改造されたゲームが、無断でネット上にアップされて拡散していた。

 同社のゲームは基本的にダウンロード自体は無料だが、海賊版が出回れば、適切な広告収入が得られない事態も起こる。

 ゲームや映像などコンテンツ産業が盛んな福岡。映像制作のモンブラン・ピクチャーズ(同)のアニメ映画「放課後ミッドナイターズ」がアジアや欧州6カ国・地域でも公開されるなど、海外に挑戦する地場企業は増えている。ただ、自社の知的財産をどう守るかなど、課題は山積している。

 環太平洋連携協定(TPP)では、知的財産権の厳格な保護についても協議中。海賊版の規制強化につながると期待されるが、交渉の行方は不透明だ。

 食や農産物、伝統工芸、コンテンツなど九州には世界が認める“本物”がある。海外需要を取り込み、経済成長につなげられるか。「クールジャパン」の挑戦はこれからが本番だ。


qBiz 西日本新聞経済電子版


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