終戦の日の8月15日。

この日はKBO(韓国プロ野球)の
外国人登録期限でもありました。
我が高陽ワンダーズには僕を含め4人の
外国人選手(一名は帰国)が在籍し、
KBOへのアピールを目的に戦ってきました。

しかし、残念ながらタイムリミットを
迎え、今季中に契約に至ることは
出来ませんでした。
期待し応援してくださった方々には
申し訳なく思いますが、
皆さんの支援、応援が無ければ挑戦する
ことさえ出来ませんでした。
心から感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。

そして、2012年も奇跡的な縁に恵まれました。
韓国初の独立球団、高陽ワンダーズ。
その設立と存在意義に僕の野球道は
救われました。
そこに存在しなければ歩むことさえ
出来なかった道。

不思議ですよね。
数年前には存在していなかった
チャンスに僕は恵まれたんです。
諦めてたら掴めなかったチャンスです。
今年も野球の神様に導かれたんだなぁ
と感謝しています。

シーズンではKBOの2軍リーグに
所属するチームを相手に毎週3連戦。
ゲームでは勝利の鍵を握る大事な
後半を任され、連投、ロングリリーフと
毎週PLAYOFF。そんなシーズンでした。
先発の時とは違い、勝負の流れ激しく
乱れ渦巻く展開での登板は肉体的にも
精神的にも今まで経験したことほど
過酷なシーズンとなり、
その経験で僕は更に成長することが
できました。

日本人コーチの河埜さん、沖さんにも
細かい部分のアドバイスを頂き、
常に自分を律する事ができました。
外国人という立場は結果のみに
執着されがちでチームとしての成長よりも
結果が求められる事が殆どです。
しかし、真の強さをチームが求めるのならば
外国人選手とて順応し、成長する事が
必要不可欠になります。
外国人選手として世界中、どこに行っても、
そのチームの一員として戦う上で
アドバイスをくれる人は大変貴重な
存在です。
僕の経験上、責任を恐れ距離を取られる
そんな事は少なくありません。
残念ながら同じ組織でありながら、
結果の良し悪しによって
距離感が変わる事があります。
それで強いチームのなるとは到底、
思えません。

なので、良い時も悪い時も変わらず
選手が成長する為にアドバイスをくれた
お二人がいてくれたことも僕は
幸運だったと思っています。





そして何よりも春季キャンプでの
トライアウトにて僕を認めて下さった
キム・ソングン監督には頭が上がりません。
韓国では野球の神様「野神」と呼ばれる
監督に僕はチャンスを頂き、
短い間でしたが学ばせて頂きました。

何かを達成しようとする時、
常識では打ち破れない事があります。
科学的と呼ばれる数字や計算では
越えられない領域があります。
僕達は年齢を重ねるに連れて計算できる
知識のみを正しいと信じがちです。

しかし、「夢」とは常識や理屈、
数字的な計算では計れないモノ。
それを叶えようとするには、肉体的にも
精神的にも限界を超えて行こうと
努力する。
そんな精神力が大切なんだと改めて
感じさせられました。

フューチャーズリーグ(2軍リーグ)の中では
実力的に大きな差のあるワンダーズですが
現在、球団公式試合7試合を残し
18勝18敗5分(41試合)勝率5割と
健闘しています。

これはここにいる選手達が、
夢を掴もうと努力してきた表れであります。
今までの限界を越えようと努力してきた
結果です。

普段は多くを語られないキム監督ですが、
その情熱が努力する事の大切さを
教えて下さいました。
実にシンプルです。

目標に向かって一向に努力する。

出来るか出来ないか、と言う評価は
全く関係ありません。
他人を批評するのは簡単ですが、
指導者とは育てる事こそ真理なのですね。



一生懸命に我が道(人生)を行けば、
何かを得ることができるモノです。

この経験を活かし、これからも
野球道、人道を極め生きたいと思います。

シーズンは残り7試合ありますが、
一先ず、ご報告とお礼をさせて頂きます。

ありがとうございました。







photo:01


8月14日
4-2とリードした6回2/3 1アウト1塁から登板。
3回2/3 被安打4 奪三振2 無四球無失点で6セーブ目。
チームは18勝17敗5分とし、今季初の「貯金1」に。







o(・∀・)o 「ざぁぁぁっす!」