LOVE NEVER DIES | 吉里颯洋オフィシャルブログ 「微風爽々」

LOVE NEVER DIES





夜、日生劇場にて、楽しみにしていたミュージカル・LOVE NEVER DIES を観劇。

ヒロインのクリスティーヌ・ダーエ役、ミュージカル初挑戦の平原綾香さんがすばらしかった。マイクラ2に収録され、自分も大好きな主題歌♪LOVE NEVER DIES の威風堂々たる歌いっぷりは全編のハイライトで、シアターが割れんばかりの喝采に包まれる。そして、ファントムと夫との間で揺れ動く女心、愛息グスタフへの惜しみなき母性愛が歌声や所作からあふれるようで、「音楽家がミュージカル初挑戦」というハンデは微塵も感じさせない。いや、終演後に一番耳に残っているのは、「グスタフ!グスタフ!」という平原さんのセリフなのだから、間違いなく平原クリスティーヌに魅惑されたのだ、この俺は。

オーストラリアで好評を博した本作のオリジナルを本邦初公開するにあたり、演出、振り付け、美術&衣装デザインなどのクリエイティブチームが本国そのままの布陣で参加していることが大きい。どんなにすばらしい演技や演出や舞台装置があろうとも、ストーリーの骨格を支える歌の数々こそがミュージカルの屋台骨で、そのクオリティがオリジナルと同等でなければ本公演の成功もなかったはず。それを思えば、オリジナルの世界観を損ねることなく、美しい日本語の歌詞を編まれた滝真知子さんの貢献は計り知れない。

自分にとっての唯一の、究極の歌姫であるクリスティーヌを愚直なまでに一途に求めるファントムの心情に、抑えがたいシンパシーを覚える。劇中の天才コンポーザーと自分ごときを比較するのはおこがましいけれど、離れていた10年の月日をかけてクリスティーヌを、彼女の歌声を求め続けたその熱情こそ、今の自分に必要なもの。そんな思いで帰路についた。


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