●   お洒落(おしゃれ)
★洒落(しゃれ)http://p.tl/VYsD
垢抜けていること、気の利いていること。洒落の利いていることを洒落るという。
語源は、一説には、「曝れる(しゃれる)」、つまり「曝される(さらされる)」の意味で、曝されて余分なものがなくなったということからという。
○洒落に関する言葉
・お洒落(おしゃれ) - 特に、服装や髪型,身なりが洒落ていること。
・駄洒落(だじゃれ) - 出来の悪い洒落。ここでは地口のこと。
・洒落女(しゃれおんな) - 遊女のこと。
・洒落本(しゃれぼん) - 主に遊郭をテーマにした江戸中期の大衆文学。
・洒落風(しゃれふう) - 芭蕉の弟子其角が興した俳諧の一派。
・お洒落番長(おしゃればんちょう)- グループの中でもファッションリーダーのこと。または、ファッションに強いこだわりを持った格段にオシャレな人物に与えられる称号のこと。
・マツダ・トリビュートの台湾名、「マツダ・オシャレ」。
★洒落(しゃれ)の意味・語源・由来を解説。
【意味】洒落とは、語呂合わせなどで、人を笑わせる気の利いた言葉。
【洒落の語源・由来】
洒落の語源は、「晒れ(され)・戯れ(され)」が転じたとされる。
「晒る(さる)」は、長い間、風雨や日光に当たり、白っぽくなるという意味が原義。
「戯る(さる)」は、「たわむれ」の意味。
これらの意味から、「洗練される」「しゃれて趣がある」という意味になった。
「され」が「しゃれ」となったのは、室町時代以降である。
漢字で「洒落」と書くのは、心がさっぱりして物事にこだわらないさまを意味する漢語「洒落(しゃらく)」に由来し、意味の上でも音の上でも似ているため、江戸時代の前期頃から、当て字として使われるようになった。
「洒落」に「酒」が使われるかと問うものもあるが、「洒」は「酉」ではなく「西」である。
★お洒落(おしゃれ)の意味・語源・由来を解説。
【意味】おしゃれとは、化粧や服装など身なりに気を配ること。美しく装うこと。また、そのような人。オシャレ。
【おしゃれの語源・由来】
おしゃれは、漢字で「御洒落」と書くように、「洒落(しゃれ)」と同じく、「晒れ(され)」「戯れ(され)」が転じた言葉である(漢字の由来等は「洒落の語源」参照のこと)。
おしゃれは、「晒れ」よりも「戯る」に基づくものとされる。
「戯れること」は機転が利き気が利くことから、垢抜けしていることでもあり、そこから、おしゃれをする意味の動詞「しゃれる」が生まれ、おしゃれになったと考えられる。
★いきまたは意気(粋から転送)http://p.tl/eMjp
江戸における美意識(美的観念)のひとつであった。
江戸時代後期に、江戸深川の芸者(辰巳芸者)についていったのがはじまりとされる。
身なりや振る舞いが洗練されていて、格好よいと感じられること。
また、人情に通じていること、遊び方を知っていることなどの意味も含む。
反対語は野暮(やぼ)または無粋である。
粋を「いき」と読むのは誤用・誤読である。
上方の美意識である「粋(すい)」とは区別しなければならない。

★野暮(やぼ)または無粋 http://p.tl/daBy
洗練されていない様を表す語である。「いき」の反対の形容である。
★野暮(やぼ)の意味・語源・由来を解説。
【意味】野暮とは、洗練されていないこと。垢抜けていないこと。形容詞化され「野暮ったい人」などと使われる。世情に疎く、人情など微妙な心の動きを理解できないこと。またそのような人。
【野暮の語源・由来】
野暮は、遊郭などの事情に疎いことを意味していたが、その意味が転じ、洗練されていないことを広く意味するようになった。
野暮の語源には、田舎者を意味する「野夫」が転じたとする説と、雅楽の「笙(しょう)」という楽器にある「也(や)」と「毛(もう)」という二本の管は音が出ないため、役立たずの意味で「やもう」「やも」「やぼ」と変化し、「野暮」になったとする説がある。
この二説が有力とされるが、正確な語源は未詳である。
また、東京都国立市にある谷保天満宮の名から、「野暮」や「野暮天」という言葉ができたとする説もある。
しかし、狂歌師の大田蜀山人が「野暮」と「谷保」を掛け、「神ならば出雲の国へゆくべきに目白で開帳やぼのてんじん」と詠んだことから、そのような説が生まれたもので、それ以前から「野暮」という言葉は存在していたため、「野暮」の語源と「谷保天満宮」は無関係である。
★九鬼 周造(くき しゅうぞう、1888年2月15日 - 1941年5月6日)
日本の哲学者。東京都生まれ。http://p.tl/Yleu
父は明治を代表する文部官僚で男爵の九鬼隆一。祖先は九鬼嘉隆。母は周造を妊娠中に岡倉天心(隆一は岡倉のパトロンであった)と恋におち、隆一と別居(のち離縁)するという事態となった。生みの父・隆一、精神上の父・天心、そして喪われた母という、この3人のはざまで幼少期・青年期の周造は成長していくこととなり、それは後の精神形成にも大きな影響を与えることとなったと考えられる。九鬼は子供の頃訪ねてくる岡倉を父親と考えたこともあったと記している。
★九鬼周造 『「いき」の構造』http://p.tl/Jq10

★伊達(だて)の意味・語源・由来を解説。
【意味】伊達とは、侠気(きょうき・おとこぎ)を見せること。また、そのさま。人目をひく派手な行動や、派手な服装で外見を飾ること。好みが粋であるさま。洒落ているさま。
【伊達の語源・由来】
伊達政宗の家臣が、華美な服装で人目をひいたことからという説が有名である。
「伊達」の漢字が使われている由来は政宗にちなんだものと考えられるが、「だて」という言葉本来の由来と政宗は関係ない。
「だて」は「忠義立て」など、「ことさらそのように見せる」「いかにもそれらしく見せる」といった意味を表す接尾語「だて(立て)」が語源である。
この接尾語が、室町末期頃から名詞や形容動詞として独立した。

★斜め(ななめ)の意味・語源・由来を解説。
【意味】ななめとは、垂直・水平・正面などの方向に対し傾いていること。また、そのさま。はす。はすかい。
【ななめの語源・由来】
ななめは、平安後期より漢文訓読文で見られるようになるが和文には見られず、当時は「なのめ(斜め)」が多く用いられた。
中世に入って「なのめ」の使用が減少したのに伴ない、「ななめ」の使用が増えており、「なのめ」が転じて「ななめ」になったと思われる。
「なのめ」の「なの」は、「なのか(七日)」の「なの」と同じ「七」のことで、七つ時が日の傾く頃であるところからといわれる。
10のうち5、6を峠とすると、7は下りで斜めになるところからといった説もあるが、登りも斜めであるし、他の数でも斜めと言えるので考慮しがたい。
七つ時の説が有力と思えるが、「なのめ」は「傾く」の意味よりも、ありきたりなさまや、平凡なさま、いい加減なさまの意味で用いられているため断定は難しい。
★歌舞伎(かぶき)の意味・語源・由来を解説。
【意味】歌舞伎とは、舞踊・音楽・科白劇などの要素を集大成した日本の代表的演劇。歌舞妓。
【歌舞伎の語源・由来】
歌舞伎は、近世まで歌や舞をする女性という意味から、「歌舞妓」の字が用いられ、「歌舞妃」とも書かれた。
歌舞伎の表記は、明治以降に一般化したもので、「歌舞妓」の「妓」に「伎芸」などの「伎」が当てられた当て字である。
ただし、「歌舞妓」も当て字のため、歌舞伎の語源とは関係無い。
歌舞伎の語源は、「傾く(かぶく)」の連用形を名詞化した「かぶき」である。
「かぶく」の「かぶ」は「頭」の古称といわれ、本来の意味は「頭を傾ける」であったが、そのような行動という意味から「常識外れ」や「異様な風体」を表すようになった。
さらに転じて、風体や行動が華美であることや、色めいた振る舞いなどをさすようになり、そのような身なり振る舞いをする者を「かぶき者」といい、時代の美意識を示す俗語として天正(1573~1592年)頃に流行した。
この「かぶき」という語が、現代の「歌舞伎」となったのは、17世紀初頭、出雲大社の巫女『出雲の阿国(いずものおくに)』と呼ばれる女性(巫女ではなかったという説もある)の踊りが、斬新で派手な風俗を取り込んでいたため、「かぶき踊り」と称されたことによる。

★はてなキーワード > 洒落
地口・雑俳・おやじギャグ(蔑称)・お洒落(ファッション・オサレ)の類語
およそ以下の様なニュアンスと思われる
・気の利いたこと、洗練されたこと(美的なこと)、凝ったこと、可笑しみのあること(冗談)
・特に、同音異義連結(に類する諧謔、言葉遊び)
   ・駄洒落(蔑称)
実作(例)
1.「動物(例)」と、「行動(例)」を組み合わせる場合(↓)
2. 同じ発音、「さる(動物)」と、「さる(行動)」との引っ掛け
3.【「猿(さる)」が「去る(さる)」】、という完成文(例)

★地口(じぐち)http://p.tl/6Iet
駄洒落の一種と見なすことができる言葉遊びである。発音が似た単語を用いるため、駄洒落よりも創造性に富み、作成するのも比較的容易であり、また、形態も多様化している。
★雑俳【ざっぱい】http://p.tl/QB-W  雑俳(ざっぱい) 落語 http://p.tl/PeSJ
俳諧様式の一群の総称。1692年(元禄5)ごろから,俳諧から独立した前句付(まえくづけ)が,単独に万句合(まんくあわせ)興行として行われるようになり,以後,笠付(かさづけ)や折句(おりく)を加えて盛行,そこから種々の様式も考案され,最後には川柳風狂句を生み出した。この興行では月並み,点取,景品というような条件を伴い,純粋俳諧とはやや存在の意味や目的を異にするので,一括して古くは〈前句付〉と呼んでいたが,明和(1764‐72)ごろの大坂で〈雑句・雑俳〉の語が人事句を主とするところから使用されはじめ,前句に代わって総称となった。

★はてなキーワード > オサレ
文脈としては「オシャレ」に置き換えることで問題ないが、本来の意味するオシャレとどこか外したものを示す場合が多い。
用例
当人はオシャレのつもりでも、まわりから見たらオシャレじゃない場合
ふだんはオシャレしない人がオシャレしたときに照れ隠しに使う
まったくオシャレじゃないものに対して、オシャレの反意語としても使われることがある
オシャレ志向であること・ひとに対する揶揄がこめられていることがある