●みちゆき【道行き】
★みちゆき 0 【道行き】三省堂 大辞林
(1)道を行くこと。旅行すること。
(2)旅の途中の光景を描写する詞章。修辞技巧を駆使した韻文。軍記物・歌謡・謡曲・浄瑠璃、また講談・浪曲などの芸能にもみられる。道行き文。
(3)能と狂言の構成単位。能の場合は、叙景の謡を伴い、ワキが目的の地に到着するまでの道程を表現する部分。狂言の場合は、会話や独白を伴い、舞台を歩きながら目的地に向かうことを示す部分。
(4)浄瑠璃・歌舞伎で、道中を描く舞踊。多く心中・駆け落ちが扱われる。
(5)和装用コートの一。襟を四角にくり、小襟を額縁に仕立てたもの。道行きコート。道行きぶり。
(6)物事のいきさつ。そこに至るまでの経過。
「道純と抽斎とが同人であることを知つたと云ふ―を語つた/渋江抽斎(鴎外)」
★隠語大辞典
道行
読み方:みちゆき
駈け落ちを云ふ。
かけ落ちのこと。
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道行
読み方:みちゆき
〔演〕芝居で若い男女が旅行の様を演ずること、道行とは旅の意。
分類 演劇
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道行き
読み方:みちゆき
並んで歩きながら掏ること。〔掏摸〕
分類 掏摸

★道行き・道行(みちゆき) http://p.tl/tKGJ
縁語
キリストの受難を描いた彫刻や絵を順に辿りながら祈りを捧げる→十字架の道行き
和装用のコート→道行
駆け落ちのこと
歌舞伎、浄瑠璃などの演目の種類→道行文

★縁語(えんご) http://p.tl/tLGS
一首の中に意味上関連する語を連想的に2つ以上用いることで歌に情趣を持たせる、和歌の修辞技法のひとつ。
掛詞と合わせて用いることも多い。
・例
太字が縁語である。
・大江山いく野の道の遠ければ まだふみもみず天の橋立 小式部内侍
・玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば しのぶることの弱りもぞする 式子内親王

★十字架の道行き  http://p.tl/es9D
カトリック教会で行われる儀式で、中世末期から行われてきた。キリストのまねびの一形態ともいえる。イエス・キリストの受難の捕縛から受難を経て復活まで15の場面を、個々の場所や出来事を心に留めて祈りを奉げる。聖地巡礼ではそれぞれの場所で祈祷を行う。これを模すためにカトリック教会の聖堂では壁に捕縛から埋葬まで14場面の聖画像が掲げてある。最後の15番目場面の復活は祭壇側に向かって祈る。ただし、四旬節中は、14番目までの祈りが奉げられる。特に四旬節は毎週金曜日に行われるのが一般的である。

★道行 http://p.tl/P0lQ
日本の文学・芸能・音楽における用語。人が旅をして、ある目的地に着くまでの道程を、次々と地名と特色のある風景を詠み込んで表現する形式で、早く記紀歌謡や『万葉集』にもみえる。 ...
★蝶の道行 http://p.tl/uZNU
... 三番叟(さんばそう)物」「浅間(あさま)物」「道成寺物」「石橋物(しゃっきょうもの)」「道行物(みちゆきもの)」「狂乱物」「山姥(やまんば)物」「変化物」「松羽目物(まつばめもの)」等 ...

★妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) http://p.tl/7WNJ
浄瑠璃義太夫節(じょうるりぎだゆうぶし)。... 四段目(杉酒屋、道行恋苧環(みちゆきこいのおだまき)、御殿)―鎌足の息淡海(たんかい)は、三輪(みわ)の里で烏帽子折(えぼしおり)求馬(もとめ)に身をやつして機をうかがううち ...

★荒れ鼠(あれねずみ) http://p.tl/dIOy
地歌(じうた)の本調子作物(さくもの)(おどけもの)。作詞・作曲者ともに不詳。鼠を題材に扱ったものには『荒れ鼠』『曲鼠(きょくねずみ)』『鼠の道行(みちゆき)』、そして『鼠の仇討(あだうち)』(初世富山清琴作曲)などがあるが、普通一般に「鼠」といえば『荒れ鼠』をさす。 ...

★落人(おちうど) http://p.tl/RwEP
歌舞伎(かぶき)舞踊劇。清元。本名題(ほんなだい)『道行旅路(みちゆきたびじ)の花聟(はなむこ)』。三升屋二三治(みますやにそうじ)作詞。初世清元栄次郎作曲。 ...

★かけおち  http://p.tl/kuLu
... 女が遊女なら前借金も絡むなどの特殊な事情による。駆落は情死(心中)に陥りやすく、この逃避行を浄瑠璃(じょうるり)では道行(みちゆき)に潤色したので、駆落を道行ということもある。 ...

★狂言 - 演出・演技 http://p.tl/Mery
... あとすぐ相手役を呼び出すか、場面を転換するために本舞台を一巡する「道行(みちゆき)」をして相手役と出会ってから本筋に入り、結末も破綻(はたん)のときには追い込み ...

★累(かさね) http://p.tl/bXAX
伝説上の女性、およびこれを脚色した戯曲の通称。伝説は下総(しもうさ)国羽生(はにゅう)村(茨城県常総(じょうそう)市)法蔵寺に伝わる因縁話で、... その代表作は4世鶴屋南北(なんぼく)の『阿国御前化粧鏡(おくにごぜんけしょうのすがたみ(1813。通称「湯上りの累」)および『法懸松成田利剣(けさかけまつなりたのりけん)』(1823)などで、後者の序幕道行(みちゆき)『色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)』は清元の舞踊「かさね」とし ...

★心中物(しんじゅうもの)http://p.tl/BAH5
... 歌舞伎の世話物には、情死に向かう最後の場を「道行(みちゆき)」として、浄瑠璃を使った舞踊劇に仕立てた脚本も多い。演劇・音曲を通じ心中物の題材で有名なのは ...

★人形浄瑠璃 - 文楽の太夫と三味線  http://p.tl/CZIS
... ただし道行(みちゆき)などの景事(けいごと)(舞踊的要素の多い場面)では、太夫、三味線弾きがそれぞれ複数で床(ゆか)に並んで合奏して音楽的効果を高めることもあり ...

★坊さんかんざし http://p.tl/-qU8
... 相合い傘で道行(みちゆき)姿の男女を扱っている。「はりまや人形」「よさこい人形」ともよぶ。男の人形が首を左右に振る仕掛けは、明治年間に東京の亀戸(かめいど)張り子人形の技法からヒントを得たという。 ...

★仕舞 http://p.tl/Z_mj
能の略式演奏の一つ。クセ・切(きり)・段・道行(みちゆき)・クルイなど、能のなかから独立しうる一部分を抜き出し、シテ1人で演ずるもの。まれに『二人静(ふたりしずか)』『橋弁慶』のようにツレ・子方を伴う ...