トンネル事故を元素で分析!その4「おうし座暗黒星雲と接着剤の関係!」 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし
2012-12-04 08:47:10

トンネル事故を元素で分析!その4「おうし座暗黒星雲と接着剤の関係!」

テーマ:元素周期表
トンネル事故を元素で分析!その4「おうし座暗黒星雲と接着剤の関係!」

前回のブログで、私が研究していた「おうし座暗黒星雲にあるオキシレン」が、トンネル事故の原因とされる接着剤の仲間だと書いたら、質問をいただいた。

「なんで、宇宙と接着剤がつながっているの?」という質問。

もっともな疑問だ。


オキシレンというのは、炭素、炭素、酸素という三角形をした奇妙な化合物。
(三員環といいます)

あまりに不安定で、地球上には存在しません。


でも、おうし座暗黒星雲には存在して、どうやらアミノ酸の合成に関与しているよう。

こうしてできたアミノ酸が、生命を生み出す元になった可能性があるので、私たちの研究室で研究していたわけ。


一方、接着剤のエポキシ樹脂は、エポキシ基を持つわけだけど、これも、
炭素、炭素、酸素という三角形。
(だから、やっぱり三員環)

つまり、オキシレンとほとんど同じ。


実は、生命を生み出したのも、接着剤になるのも、原因はまったく同じだといえる。

炭素、炭素、酸素という三角形が不安定で、他の分子と結合して、三角形を破ろうとするため。

極論をすれば、生命は、接着剤でできたとも言える。
(これは、今、思いついたことだが、名言かもしれない)

つまり、元素を接着剤でくっつけてできたのが、生命だということ。


生命の良い所は、環境に柔軟に対応できるところ。

弱点は、長持ちしないこと。

だから、トンネル事故にも、つながったんじゃないだろうか。

おうし座暗黒星雲の研究については、「元素周期表で世界はすべて読み解ける、宇宙・地球・人体の成り立ち」(光文社新書)の第2章で詳しく解説しているので、こちらをご参照ください。
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