尖閣、竹島、ホリエモン堀江貴文が逮捕される訳 | pink's blog - 学校じゃ教えてくれない経済学

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経済や政治について時事ネタを交えながら考え、今後の展開を考えるブログです。

本日、あまりにも低レベルなニュースが報じられた。

国会:韓国大統領発言、尖閣上陸で非難決議へ 民自公調整
民主、自民、公明3党は16日、韓国の李明博大統領による竹島(島根県)上陸や天皇陛下への謝罪要求、香港の民間団体による尖閣諸島(沖縄県石垣市)上陸を問題視し、非難する国会決議の検討に入った。来週中にも衆参両院で非難決議が採決される見通し。政府・民主党は20日昼に三役会議を開いて決議内容を協議し、野党側と調整する方針だ。

そこで格言「誰も儲からない事は何も起きない」である。

尖閣にせよ、竹島にせよ、日中関係、日韓関係が悪くなる事、および、尖閣、竹島の領有権が定まらない事で、儲かるのは誰でしょうか?

尖閣問題を悪化させるために仕組んだ討論番組で、ホリエモンが「尖閣なんてあげちゃえばいいじゃん」と発言。



当番組内で堀江氏が話した内容全てを支持するわけでも認める訳でもないのですが、

1. 尖閣で揉める
2. 尖閣を明け渡す

どちらかを選ぶのであれば、実は、2. 尖閣を明け渡す方が一般日本国民が儲かり得する選択肢なのです。

つまり、そのような発言を平気で公の場でしてしまうホリエモンは、尖閣で揉めさせる事で儲けようとしていた人たちにとって邪魔以外の何ものでもなく、彼を牢獄に閉じ込めたわけです。


後日、堀江氏は本発言をした意図を会見します。
3分22秒からの発言が重要なのでじっくり聞いてください。
特に尖閣に関しては5分34秒からが聞き所です。



採算性、すなわち、経済の問題なのです。

仮に中国が尖閣を支配して、かつ、尖閣付近の海域から、石油やガスなどのエネルギー資源の採掘をするとして、少なくとも

1. 採掘プラント建設コスト
2. 採掘コスト
3. 運送コスト

に加えて、そのような状態で採掘するとなると、中国は採掘プラントの周辺に海軍を派遣して防衛させる必要があるでしょうから、

4. 海軍の派遣および駐留コスト

が必要となり、

貿易で稼いできた中国に痛手となる

5. 国際緊張による貿易輸出の減退
6. 日本で中国製品の不買運動が発生して日本向け輸出利益のゼロ化

まで発生します

一体、どれだけのコストがかかるのでしょうか?どれだけの中国国益が失われるのでしょうか?それだけの犠牲を払ってでも出るか出ないか分からないようなエネルギー資源の小さな島を本気で狙うのでしょうか?

例えば、現在、イランは経済制裁を受けてますが、中国がそのような強行姿勢で領有して石油を採掘したとして、尖閣で採取した石油を諸外国に販売出来る状況になるのでしょうか?

すなわち、ズバリ、経済的に合うんでしょうか?意味あるんですか?ということです。

更に付け加えると、

以上の経済的理由から、尖閣や竹島の問題で揉めると、「結局どちらの国も開発出来ない」状態が発生します。それにより儲かるのは誰でしょうか?既存のエネルギー資源国であり、すなわち、彼らです。

また、仮に尖閣が中国に帰属したとして、今から採掘プラントを建設して、採掘を始めて、全く国際問題ならず順調に輸出したとして、採掘プラント建設費を減価償却、つまり建設費を毎年の利益で相殺して黒字化するのに何年かかかるのか?黒字化する前に別の新しいエネルギー資源が他で見つかれば建設費という投資金を回収出来ないままに終わることもありえることになります。

中国が新たに採掘すれば、既存の輸入先に加えて新しい輸入先が増える事で価格競合も起きるので今より安い値段でエネルギー資源を購入する事も見えてきます。また、採掘プラントの建設を日本企業で受注して儲ける方法もあるでしょう。

つまり、尖閣にせよ、竹島にせよ、揉める事で一般日本国民が得する事など一切なく、揉めるぐらいなら、相手国にあげてしまって、その上で採掘された資源を購入する方が得ということです。


とはいえ、揉める事なく日本の領有になれば尚良いではないか、という気持ちも分かります。

その気持ちは分かりますが、それを前面に出せば、結局は揉めることになるわけで、【現実的には「日本の領土として主張」と「揉める」はセット】なわけで、それは、天ぷらうどんを食べたら料金を払うのがセットと同じくらい、そういうことなのです。最近は聞かれなくなりましたが、一昔前は北方領土問題というのが騒がれましたが、あれもどうにもならないわけです。


では、実際、一般日本国民たる我々としては、尖閣、竹島などの問題について、どのような思考を持ち、どのような行動を取るべきなのでしょうか?

答えは明快で、今回のような竹島の問題が起きても、いちいち動じない、いちいち相手にしない、騒がない、放っておく、で大丈夫です。

もし、相手にして騒げば、騒げば騒ぐ程、どんどん日本の国益が損なわれ、一般日本国民である貴方の利益が損なわれます。

で、「揉めるぐらいなら、日本の国益のために、尖閣なんてあげちゃえばいいじゃん」で、まとめです。

最後、補足ですが、この場合、日本の国益は、そのまま世界の利益や世界の平和と直結していますので、それを申し上げておきたいと思います。

シリーズ【尖閣、竹島】はコチラから
1. 尖閣、竹島、ホリエモン堀江貴文が逮捕される訳
2. 尖閣、竹島、漁業権を考える