現代語大東亜会議演説集 ビルマ国代表バー・モウ内閣総理大臣による代表演説③ | 日本を語るブログ
2014-01-29 04:57:46

現代語大東亜会議演説集 ビルマ国代表バー・モウ内閣総理大臣による代表演説③

テーマ:大東亜会議
(前回から続き)
東亜の新秩序並びに経済に関しては、既に述べたとおり、私は議長閣下の明確にして議論の余地のない声明に対し、深く感謝の意を表します。議長閣下はその独自の勇気と決断を持って、その根本原則は正義、互恵並びに独立並びに主権を相互に尊重することを宣言しましたが、これはまことに明確、確固たるお言葉であり、東亜憲章、即ち東亜の新秩序の存する限り、存続する憲章として、永遠に残るでしょう。また、これらの諸原則に基礎を置く東亜の新秩序は、岩石にように、永久に揺らぐことなく存続するでしょう。この東亜の新世界は、その安定のために必要とする条件は、既に備えております。先ほど申し上げたとおり、自然は我らの新世界に対し、物質的資源を惜しみなく恵んでくれています。従って、物質的には我らの世界を安定かつ強固なものにするために、何も欠けたところはありません。しかしながら、これで十分だとは絶対に言えないのであり、この結集に加え、理解と寛容に基づき、個は全体のためにして、全体は個のためであるという根本意識を基礎とする精神的結集がなければならないのであります。即ち、個々の国家主義と並んでも、もっと広い意味における国家主義が必要であり、個々の領域的天地と並んで、一つの東亜的な天地を必要とするのであります。これは単なる感情的な言葉ではなく、我々は絶対にこれを完遂しなければならず、そうでなければ我々は壮大な計画の半ばにして滅亡するほかないのであります。
以上が、現実に我々の直面する問題に対する一般的な見解であります。代表各位が強調されたように、我々各国民は、各々独自の道を歩み、独自の軌道を進み、各自が強い力をつける必要があり、まず、自国において各々善良な国民の資格を備え、ひいては善良なアジア人、善良な隣人とならねばならないのであります。今日までに私がしばしば述べておりますとおり、ビルマ国の東亜に貢献する最善の道は強力なビルマ国を建設することであります。ビルマ国の力は即ち東亜の力であり、このことは中華民国、タイ国、満州国及びフィリピン国並びにインドについても同様であります。こうして東亜の力はこれら各国、即ち自由にして平等な彼ら自身の世界において躍動し、活動し、かつ協力する各国の個々の力が結集されたものでなければならないのであります。
以上、申し上げた東亜の原則を現実に起こりつつある事態に当てはめてみたいと思います。私の祖国ビルマについて述べれば、ご承知の通り、ビルマは大東亜戦争の第一線であります。それがいかなる苦しみ、いかなる恐怖を意味し、いかに多数の人命及び家庭が失われ、今日生きるものが明日は既にこの世にいない状態を意味するものであることは、各位もご承知の通りであります。既に述べたとおり、ビルマ国がこれら惨禍に直面しているのは、自国のためのみではなく、全東亜のためであり、共同戦線の一部を防衛することにより、東亜のほかの地域の防衛にあたっています。私はビルマが最後まで第一線を守り通すであろうことを確信するものでありますが、同時に、私は他の大東亜各国が、現にビルマで行われつつある激戦は彼ら自身の戦いであり、この戦いは一体一家の原則の下に戦わなければならず、かつ大東亜の総力を挙げて戦い抜かなければならないということが明記されることを望みます。
(次回へ続く)
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